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草津温泉の特徴について次のような記述もある。
このように、湯量、湯質で日本一の人気がある群馬県の草津温泉も、その湯の特性から見るといろいろ問題が見えてくることになります。 ....... ところで、pHが2.0前後の「湯川」が流れ込む「白砂川」は、「八ッ場ダム」問題で有名となった群馬県西部を横断する「吾妻川」に流れ込むのである(下図参照)。 ★☆は発電所の位置 となると、仮に鉄とコンクリートで八ッ場ダムの本体を建造していも、数か月のうちにコンクリートはぼろぼろとなり鉄筋は針金となって、ダム本体は崩壊してしまうことになる。 実際、草津温泉にある国土交通省の品木ダム水質管理事務所の展示を見ると、pHが2.0前後の水(湯)はすさまじいものであることを知る! 下の写真はその実験結果を示している。 事実、pH2.0前後の水に約一ヶ月浸したコンクリート塊は、体積でも重量でも半減しているのである。以下の写真はそれを示している。 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8 2010.5.5 出典:国土交通省関東地方整備局品木ダム水質管理所 そこで、建設省(後の国土交通省)は、「湯川」が「白砂川」に流れ込む前に、石灰を使って強酸性の水(湯)をpHで5−6に中和することにした。この中和工場は草津温泉の東はずれにあり、誰でも工場の内部を見学することができる(下の写真参照)。 湯川の始点に近い草津温泉にある石灰工場 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8 2010.5.5 下の写真は湯川の始点に近い草津温泉の大滝の湯近くにある湯川の強酸性の水(湯)を石灰によって中和している現場である。写真手前が中和以前、写真奥が中和後である。石灰により中和するため水(湯)が白濁していることが分かる。 湯川の始点に近い草津温泉にある石灰による中和現場 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8 2010.5.5 下は草津温泉から「品木ダム」に至る「湯川」。膨大な量の石灰で河川水は白濁していることが分かる。 草津温泉から品木ダムに至る湯川 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8 2010.5.5 草津温泉から品木ダムに至る湯川 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8 2010.5.5 ところで、中和するために使う石灰の粉は一日で何と50トンにも及ぶ。 となると、そのまま「湯川」に石灰まみれの水(湯)を流すと湯川だけでなく、白砂川にも大量の石灰が流れ込むことになる。 しかも、流れ込む水(湯)には高濃度の重金属、とくにヒ素が含まれていることも分かった。 つづく |