国土交通省がその次に考えたことは、「湯川」が「白砂川」に流れ込む前に「品木ダム」というダムをつくり(下図参照)、そこにいったん石灰まみれの水(湯)をため、石灰を湖底に沈殿させることであった。 ★☆は発電所の位置 下は品木ダム。この写真は今年の5月GWに撮影したものである。 国土交通省の品木ダム 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8 2010.5.5 国土交通省の品木ダム 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8 2010.5.5 品木ダムの建設でも多くの世帯が水没していた。 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8 2010.5.5 実は品木ダムには、過去何度も出かけている。 下のブログの品木ダムの写真を見ると、浚渫船が湖底のヘドロ状の石灰を多量に含む土砂を浚渫している様子が見える。
真夏の上信越を行くH群馬の砂防ダムと活火山、草津白根山 の一部 ....... 途中、品木ダムや多くの砂防ダムをみる。
品木ダムの構造図 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10 2009.9.4 品木ダム 浚渫船が見える 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10 2009.9.4 品木ダムは、真水をためるダムではなく、草津温泉、万座温泉など硫黄分を多く含む源泉掛け流しの水を途中中和工場で中和し中和化した水を発電用に用いるダムであるという。発電用に使った水や大降雨時に放流する水は白砂川に流れ込む。 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10 2009.9.4
■品木ダム(しなきダム) 群馬県吾妻郡六合村、一級河川・利根川水系湯川に建設されたダムである。高さ43.5メートルの重力式コンクリートダム。目的は他のダムと異なり日本屈指の酸性河川であった吾妻川の水質改善、河水の中性化を最大の目的としているダムであり、これに付随して水力発電も行う。施工は群馬県が行ったが、完成後建設省に管理が移され現在は国土交通省関東地方整備局が直轄で管理を行っている。ダムによって形成された人造湖は上州湯の湖(じょうしゅうゆのこ)と命名されている。 出典:Wikipedia
吾妻川支流の各河川における酸性度を示す。河川名は上流からの吾妻川へ合流する順で掲載する。赤色欄は酸性度が高い河川。砂防ダムがあった大沢川も含まれている。
また、品木ダムに石灰で中和した酸性の水(湯)を流しこんでいるのは、何も草津からくる湯川だけではない。 上のブログにもあったが、下図は国土交通省による「中和処理水の流れ」であるが、それを見ると品木ダムには、「湯川」だけでなく、白砂山に上流を持つ「大沢川」や「谷沢川」などからの中和処理水も流れ込んでいることが分かる。 中和処理水のながれの解説図 出典:国土交通省 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8 2010.5.5 下は「大沢川」の途中にある大沢ダム。 ここでも強酸性水の中和処理が行われている。下の写真は2010年5月GWに撮影したもの。 上のブログでは、大沢ダムを砂防ダムとして書いているが、このダムは砂防の意味もあるのだろうが、その実は、石灰石を1日10トンも投入する強酸性水の中和施設として建造されたようだ。 品木ダムの上流にある大沢ダムと大沢川 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8 2010.5.5 大沢ダムの下流域の「大沢川」。 この大沢ダムの下流にある大沢川も「品木ダム」に流れ込んでいる。 大沢ダムの下流域の「大沢川」 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8 2010.5.5 大沢ダムの下流の水位水質観測所の看板 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S8 2010.5.5 この大沢ダムがある界隈は、晩秋に行けば紅葉の一台名所となっている。以下はそのブログである。
つづく