説明責任を果たさぬ 「新党日本」(2) 青山貞一 掲載日:2007.6.5 |
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新党日本の荒井広幸幹事長が昨年秋の首班指名で安倍総理に一票入れたこと、さらに福島県知事選では自公が押す候補者を新党日本が推薦したことに対し、田中康夫新党日本代表が何ら荒井幹事長の処分が行えなかったことを<その1>に書いた。 その背景には、新党日本が何ら理念、政策など、政党として最も重要なものを基軸に設立されたわけでなく、ことのはじめから<選挙互助会>としてできたものであることがある。 当初参加した議員の半分は、国民新党に移り、兄弟政党の国民新党からは厳しい離縁状を突きつけられた。 にもかかわらず、田中代表が新党日本にいすわるのは、新党日本が政党要件をまがりなりに満たし、前号で示したようにかなりの政党交付金があること、そしてそれらをベースにして田中康夫氏自身が国政選挙に打って出たいからに他ならない。 新党日本が、まったく政党としての体裁をなしていなくとも、いかなる非難、指弾を受けても、ただ黙っているのは、そのようないわば私的な理由があるからだと思える。 しかし、少なくとも公党であり、国民の税金から政党交付金(助成金)を受けている以上、田中代表には荒井議員がしてきたことへの説明を国民にする義務がある。 それをしないまま、参議院議員選挙に打って出て、「比例区では新党日本へ」などと国民に呼びかけるのは、「詐欺行為」であると言われても仕方ないだろう。 ...... 田中康夫氏は、日刊ゲンダイのコラム「奇っ怪ニッポン」で、ことあるたびに安倍首相を激しく批判、非難してきた。 にもかかわらず新党日本に所属する2人の国会議員のひとりである荒井広幸参議院議員、新党日本幹事長が安倍総理の親衛隊的な対応をしてきたのには、以下の朝日新聞記事にあるように荒井氏と安倍氏との間に、ただならぬ関係があるからである。
荒井氏と安倍氏の個人的関係は分かるとしても、少なくとも公党の一員である荒井議員の対応はきわめて理解できないものがあり、それを放置する田中代表がこの問題で押し黙っていることはきわめて不誠実である。 朝日新聞の記事の最後の部分を読むと、荒井議員は機あらば自民党への復党に期待を寄せ、安倍総理が小泉の影から脱却すれば、荒井議員を自民党に復党させることもいとわないとも見える。 田中康夫氏にすれば、選挙互助会、新党日本を利用して国会議員となれば、あとは荒井議員が自民党に復党しても構わないのではないかとさえ思える。 つづく |