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事故米の底なし流通に関連し、最も危惧されることはメラミンによる健康影響、被害である。 その肝心な混入物質、メラミンだが、これについては農水省が「直ちに健康に影響があるレベルではない」と記者レクなどでマスコミに洗脳しているため、どのニュースでも「直ちに健康への影響はない」などと報じている。とんでもないことだ! これについては筆者が既に以下に述べた。いうまでもなく、直ちに健康への影響がないからといって問題ないわけではない。 ◆青山貞一:農水省のトンデモ言い訳@重要な急性毒性と慢性毒性の違い ◆青山貞一:農水省のトンデモ言い訳A増えている化学物質過敏症 ここで肝心なメラミンの化学物質としての特性と概要を記せば次のようになる。 以下の主な出典はWikipedia。
メラミン(melamine) は、有機化合物で、構造の中心にトリアジン環を持つ有機窒素化合物の一種。ホルムアルデヒドとともに、メラミン樹脂の主原料とされる。 メラミンはホルムアルデヒドと反応し、メチロールメラミンを生成する。メチロールメラミンは熱硬化性樹脂(メラミン樹脂)の原料となり、生産されるメラミンのほとんどが合成樹脂用に利用される。
メラミン樹脂は耐熱、耐水、機械強度などの点で優れ、工業的に大量に製造されている。 それは、2007年にメラミンが混入された中国企業製ペットフードがアメリカ等に輸出され、犬や猫が主に腎不全で死亡する事件が起き米国では大事件となったことだ。 ◆参考<愛知県>メラミン添加によるペットフード原材料の擬装 この事件ではメラミンと、メラミンに含まれるメラミン合成時の副成品であるシアヌル酸が尿中で反応し生成した結晶(メラミンシアヌレート)が、腎不全を引き起こしたものと考えられる。 メラミンはペットフード中のタンパク含有量(窒素含有量)を多く見せかけるために混入されたとされている。その後の調査では、メラミンを飼料に添加すると、より多くのタンパク質を含むように見えるが、栄養価はもとのであるという報告もある。 2008年には中国においてメラミンが混入した粉ミルクが原因で乳幼児に腎不全が多数発生する事件が起きた[5]。通常メラミンは水にほとんど溶解しないが、溶解補助剤により人為的に溶解性を高めていたとされる。 そのメラミンのラットでの経口投与による半数致死量(LD50)は 1-3g/kgで、メラミン自体の急性毒性は比較的低い。 これが農水省がことあるたびにマスコミに流している「直ちに健康への影響はない」ことの理由だが、当然のこととして体重が少ない幼児や子供への影響は相対的に大きくなり、腎機能の低下などが考えられる。 レベル次第では成人に対しても、腎機能への影響が憂慮される。 すくなくとも2007年のメラミン含有のペットフード問題が米国を中心に大きな事件となっていたことに日本政府がまともに対応していれば、メラミンは人間の健康に直ちに影響がない、問題ないなどというプレスリリースはありえないのではないか。
■中国におけるメラミン使用の実態 ペットフードに含まれる原因となり腎不全で死亡したり病気になったペットフードだが、そのメラミンだが、その後、中国の飼料一般に添加されていることが分かった。 AP通信は中国ではメラミンを家畜の餌やペットの餌として常用していると報告している。しかし、メラニンはアメリカでは使用が禁止されている。 |