トランプ氏、勝因はSNSの徹底活用 青山貞一 Teiichi Aoyama Nov 13 2016 独立系メディア E-wave Tokyo 無断転載禁 |
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以下は青山貞一のコメント 確かに大メディアが虚偽、誇張、部分拡大などの情報を流しても、候補者本人(トランプ氏)が Twitter、 Facebook、 インスタグラム(Instagram)などのSNSにより、その都度、反論するだけでなく、間違った指摘、情報について正せば、有権者は「なるほど」と評価、判断することが可能となります。 , 今回の選挙でヒラリー氏はクリントン財団などを経由して集めた巨額の資金を新聞、テレビなど既存の大メディアの広告に投入していますが、この種の広告=プロパガンダに、多くの有権者は辟易しています。一方、SNSの使用はほとんど無料であり、有権者にこまめに情報を送れます。 , 日本のテレビ、新聞では、当初からトランプ候補を蔑んだような目で、また偏見や軽蔑の目でみておりさげすんでみており、言葉尻ばかりを捉えて誇張した報道をしていました。 しかも、たえず単なる不動産王としてしか紹介してきませんでした。私の知る限り、トランプ氏の来歴などをまともに紹介したメディアは皆無だったはずです。彼の父親はドイツから、母親はスコットランドからの移民であること、どういう教育を受けたか、以前は民主党の党員たったこともあること、などなど。 , おそらく日本のメディアは、ことのはじめからヒラリー・クリントン氏が勝つに決まっていると高をくくり、突出した発言のみを面白おかしく紹介してきたのです。 しかし、よく考えれば、さまざまなSNSがスマホなどを通じて、人々に行き渡った今日、候補者がこれを活用し、こまめに情報発信、さらには質問にまとめて答えることにより、一方通行的、プロパガンダ的なバカ高いマスコミ広告より、はるかに信頼性が高く、ひとびとの心をとらえる情報を送ることが可能となります。 一年以上の時間がかかるプライマリーを含む米国の大統領選挙では、従来、巨大メディアに巨額の広告を掲載した候補者が有利だったのは間違いないところです。しかも、今回の大統領選挙では、下の表にあるように、全米の主な新聞や雑誌社(おそらくテレビ局、ケーブルテレビ局も)は、ヒラリークリントンを支持していました。 おそらく、その理由のひとつは、年間を通じて広告を得られることだったのです。その結果、米国の大部分のメディアは、トランプ氏を批判してきました。有名なところで、ニューヨーク・タイムズ、ワシントンポスト、ハフィントンポスト、CNNがあります。しかも、ハフィントンポストはトランプ氏を評価するような記事を書いた記者を首にしています。 トランプ氏は、おそらく世界最大の特定のひとりの個人を選ぶ巨大選挙でありながら、SNSを効果的に使えば、巨大メディアを上回る成果が出せることを証明しました。日本でも、今後、SNSをいかに有効に使うかが選挙戦におけるひとつの大きなポイントとなるはずです。 また私達が選挙戦終盤で行った両候補のインターネット検索数を見ても、ドナルド・トランプ氏がヒラリー・クリントン氏を以下のように凌駕していました。とくにグーグルでは、トランプ氏がヒラリー氏を9000万件も上回っていたことは、SNSの活用の成果であることは間違いないところです。 ◆グーグル検索(グーグルクロム) , Donald Trump 3億6千300万件 Hillary Clinton 2億7千500万件 ◆Bing検索(インターネット・エクスプローラー) Donald Trump 2520万件 Hillary Clinton 2170万件 註:上記の調査日は2016年11月7日の午後4時 参考:◆青山貞一・池田こみち;検索数からみた米国大統領選挙 |