青山貞一:沖縄知事選、全野党共闘の敗因と問われる今後の行方 その1
青山貞一:沖縄知事選、全野党共闘の敗因と問われる今後の行方 その2
青山貞一:沖縄知事選、全野党共闘の敗因と問われる今後の行方 その3
沖縄県は安保の前線基地ととっかえひっかえに、国依存、公共事業依存、特例的補助金依存、公債依存といった体質を余儀なくされてしまったと述べた。これでは、仲井真新知事の言う「沖縄の真の自立は経済の自立なくして出来ないとは裏腹に、国への追随、従属を強めるばかりになりかねない。
そんな折、フリージャーナリスト、横田一氏が日刊ゲンダイに書いた以下の記事が舞い込んできた。横田氏は私が代表理事を務める政策学校 特定非営利活動法人「一新塾」の第一期生。
東京工業大学応用化学科を卒業したあと「官製談合・権益利権と政治家」を足を使って徹底取材し、各種メディアに掲載する気鋭のジャーナリストである。近著には、共著でトヨタの正体 がある。
以下の記事では、安倍政権の現役閣僚である尾身幸次財務相がらみの沖縄県内での金銭疑惑が取りざたされている。
もし週刊文春や横田氏が以下に顕示する事実が真実なら、中央の閣僚関係者を沖縄の県や市町村を食い物にしていることになる。と同時に、中央政界と沖縄県の政界とが公共事業利権をめぐり、結果的にもちつもたれつの関係にあることになる。
安倍内閣を直撃する“沖縄爆弾” 出典:日刊ゲンダイ 9日発売の「週刊文春」が、尾身幸次財務相絡みのスキャンダルをスッパ抜いた。私設秘書を名乗るA氏の金銭疑惑だ。A氏は2つの事業で暗躍した。ひとつは沖縄科学技術大学院大学。もうひとつは沖縄市の焼却炉建設。大学院大学では地元の企業からカネをもらい、焼却炉建設では謝礼金を騙(かた)る詐欺疑惑が取りざたされているという。 さっそく、永田町で話題になっているようだが、それも当然だ。 「A氏は沖縄出身で群馬に住んでいましたが、尾身氏が沖縄担当大臣に就任した時に沖縄に戻った。尾身氏の“威光”をバックに、県内の事業に手広く関わっていたため、沖縄の“ブローカー業界”では有名な存在だった」(地元事情通)のだ。 A氏は、尾身大臣の娘・尾身朝子氏が2年前の参院比例区に立候補した際、沖縄での後援会作りなどに奔走した。尾身は自民党でも有数の「沖縄族」。このとき、尾身が推進していたのが「大学院大学」(事業費700億円以上)なのである。地元の建設業者、國場組の関係者はこう言っていたものだ。 「尾身先生は沖縄の建設業者を前にして、大学院大学をはじめ県内の振興事業について語り、『娘をよろしく』と言っていました。『仕事を取りたいのなら、娘に投票しなさい』と言っているように聞こえました」 焼却炉建設を巡る話も自民党の関係者はヒヤリとしたのではないか。 この事業を巡っては自民党の大物国会議員の口利き疑惑も囁かれているからだ。 4月の沖縄市長選では、社民党国会議員だった東門美津子氏が当選したが、実は保守陣営が分裂していた。保守陣営が焼却炉の機種選定をめぐり、ガス化溶融炉派とストーカー炉派に割れ、後者が東門支持に回ったというのだ。グチャグチャの選挙戦の最中、さまざまな文書がばらまかれた。 「沖縄市のゴミ処理施設が実績のあるストーカー炉ではなくガス化溶融炉になった背景に政治家が関与したと指摘する文書が出回ったこともあります。大物議員の意を受けて、地元選出の議員が沖縄市幹部に口利きをしたという内容で、新規参入組のガス化溶融炉メーカーが札束を持って営業攻勢をかけていたのも間違いありません」(地元事情通) ここに出てくる大物議員とは安倍内閣の現職閣僚だ。今後の展開が見ものだ。 (ジャーナリスト・横田一) |