<海外メディア取材> 今日のフランスの新聞取材(3) Aujourd'hui, la couverture de la journaliste francaise 青山貞一 Teiichi Aoyama 掲載月日:2012年2月24日 独立系メディア E-wave Tokyo 無断転載禁 |
6)日本の新聞、テレビのメディアは福島原発事故をどう国民に伝えたか、日本のメディアの3.11前後での原発関連報道の違いは何か? メディアは現在でも原発問題を日本国民にしっかり伝えているか、原発問題を風化させていないか? 電力業界の巨大広告費をして、日本のメディアが英国セラフィールドのプルトニウム流出事故はじめ、ドイツ、スウェーデンにおける原発事故を報道しなかった事実がある(一部通信社は別)。電力会社、その業界は巨額の広告費を使い「原発の安全神話」を吹聴してきた。3.11以前は、メディアが「原発の安全神話」の先兵の役割を果たしてきたことは間違いないと思う。 これは3.11の福島原発事故後でも、たとえば国のがれきの広域処理事業でも巨額の広告費を用いてメディアに事業の必要性を流布する一方、国民、自治体の危惧にはまともに対応してこなかった実態があるように、基本的には大きく変わっていないだろう。 昨年12月の総選挙後は、明らかにメディアの原発関連報道が減っている可能性が高く、原発事故問題、脱原発政策を風化させているものと思える。 7)なぜ、青山らは敢えて独立系メディアを設立したのか、そのきっかけは何か? 日本における独立系メディアの社会的役割は何か? 日本の新聞、テレビといったメディアは、先進諸外国に比べて記者クラブ制度をはじめクロスオーナーシップ制度、電波利用オークション制度、再販制度など、解決すべき多くの課題を抱えている。また経営悪化から巨額の上場企業広告費、政府広報費との関係で、本来報道すべきことをしないという疑惑も多々ある。現在の日本のメディアは、社会の木鐸からほど遠いものとなっている。 また日本国民は世界一マスコミを鵜呑みにすることからして、既存メディアが世論を形成することの恐ろしさを実感していた。とりわけ米国主導の戦争報道、巨大災害、原発事故、国政選挙などで既存メディアが多くの場合、情報操作による世論誘導をしている現実をみて規模は小さくても独立した第三者としてのメディアの必要性を感じていた。 青山が大学教授と兼務で特別地方公務員、非常勤として田中康夫長野県知事の顧問、環境保全研究所長として長野に行っていた2004年、独立系メディアをはじめた。当初は簡単なホームページだけであったが、その後、YouTube、USTREAMのような無料ストリームが出現したこともあり、研究所内にスタジオを設置し本格的な動画配信もはじめた。小規模ではあるが経済、財政的にも自立し、どこからの影響も受けない独立系メディア E-wave Tokyoは、環境総合研究所(東京都品川区)が持つ高度な調査、解析、シミュレーション能力を背景に、独自の調査報道でもがんばっている。 青山貞一:マスメディアの劣化とソーシャルメディアの興隆 初出:東京都市大学横浜キャンパス紀要 2011年度版、 環境行政改革フォーラム論文集 Vol.4 No.1へ転載 単に小規模メディアを設立しただけでなく、<鵜呑度>という新たな指標も開発した。日本国民の世論は数社で2500万部近くを発行する新聞や全国ネットワークを持つテレビ局の報道内容で形成されている。しかも、新聞とテレビは同じ資本系列でつながっている。 青山貞一:日本の大マスコミが抱える深刻な問題 Ch 1 その日本人は、世界で一番メディアを鵜呑みにする国民である(下の表参照)。他方、英国は世界一メディアを信用しない国民である。原発事故は日本の鵜呑度を改善するまたとないチャンスだったが、どうみても改善されていない。 <論点>青山貞一:日本人のマスメディア<鵜呑み度>は世界一 青山貞一:マスコミ報道「鵜呑度」、日本人70%、英国人14% You Tube
青山貞一:東京都市大講義 「情報化と市民参加」E独立系メディアをつくる 青山貞一:思想家 ノーム・チョムスキー 環境総合研究所(東京都品川区)内に設置した独立系メディア E-wave Tokyoのビデオ撮影スタジオ。 撮影:青山貞一 環境総合研究所(東京都品川区)内に設置した独立系メディア E-wave Tokyoのビデオ編集室。 撮影:池田こみち 以下は南相馬市長単独インタビュー。有楽町の外国人記者クラブで行われた会見の後、スタジオにお呼びして行ったインタビュー。 単独インタビュー: 現代の宮沢賢治、櫻井勝延南相馬市長 政治を語る! Ch 5 以下は1本の動画として最高視聴数を記録した青山貞一インタビュー。 青山貞一: 福島原発事故で、本当に恐ろしいのは魚介汚染 You Tube 下は17年前に科学技術庁、原子力委員会主催で行われた原子力円卓会議の収録ビデオ(VHS版)をデジタル化し全編ノーカット放映した動画。今こそ重要、貴重なものである。科学技術庁は出演者にVHSを一本ずつ配布しただけでお蔵入りにしていたもの。 第一回原子力政策円卓会議全容 (平成8年4月25日)前半 意見陳述 Ch 5 小さくてもキラリと光る基礎自治体の環境政策 海外現地取材による番組の例 8)原発問題について日本の大学関係者、研究者は事故直後から現在までいかに対応してきたか? 国公立大学と私学で大学教員等の対応に違いがあるか? 3.11以前、大学などの研究者は原発事故問題にどう対応してきたか? 上記の一部として青山は政官業学報のペンタゴンについて話した。原発は国策として推進されてきたが、当初、政官業、この15年は政官業学報と言って、多くの学(=学者)と報(=報道)が現状追認の利権構造に組み込まれ、暴走する原発推進に3.11以前、学者と報道は何ら監視役となってこなかった事実がある。 政官業学報のペンタゴン 文部科学省が原発推進エンジンとなってきたが、その文部科学省が国公立大学だけでなく私学に関しても研究費の源泉となっている事実がある。詳細は以下の動画を参照。 青山貞一: 原発と民主主義(一問一答) USTREAM Ch5 下は取材を終えての雑談風景。奧にいる二人がフランス語通訳者です。 取材を終えての雑談。奧にいる二人がフランス語通訳 環境総合研究所のビデオスタジオにて 撮影:鷹取敦 取材を終えての雑談。 環境総合研究所のビデオスタジオにて 撮影:鷹取敦 以上、取材概要 |