厳寒のロシア2大都市短訪 ノヴォデヴィチ女子修道院 歴史2 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 掲載月日:2017年5月30日 独立系メディア E-wave Tokyo 無断転載禁 |
ロシア短訪・総目次に戻る ・ノヴォデヴィチ女子修道院 概要・歴史 歴史2 建築・外装 内装 イコン 墓 ・ノヴォデヴィチ女子修道院併設 生神女就寝大聖堂 ◆モスクワ市の寺院 モスクワ市の紋章 以下は1880年の写真です。ノヴォデヴィチ女子修道院の立地域は大部分が空地、農地?だったことが分かります。 ロシア、モスクワ、モスクワ南部のマップの一部: 1880年 Source:Wikimedia Commons 不明 - "Энциклопедия Москва", издательства «Большая Российская Энциклопедия», パブリック・ドメイン, リンクによる ソ連時代 下は革命前のノヴォデヴィチ女子修道院の風景の絵ハガキです。多くの市民が集まっています。 革命前のノヴォデヴィチ女子修道院の風景の絵ハガキ Source:Wikimedia Commons 不明 - http://retromoscow.livejournal.com/29683.html?thread=94974, パブリック・ドメイン, リンクによる 1922年、ボリシェヴィキ政権は修道院の閉鎖を決定しました。ただし、大聖堂の閉鎖は1929年です。修道院は女性解放博物館に転用されました。 1926年までに、修道院は歴史と芸術のための博物館への改築が始まり、1934年には国立歴史博物館(現在この博物館は赤の広場の入り口にあります)となりました。修道院内部の多くの建物がアパートに転用されましたが、これにより建物は建て替えや破壊を免れたともいえます。 1943年、ヨシフ・スターリンがロシア正教会に対する宗教政策を緩和し、修道院内にモスクワ神学専門学校が開設されました。翌年には、スラヴ・ギリシャ・ラテン・アカデミー (Slavic Greek Latin Academy) に改組されました。 そして1945年、ソビエト政権は、信者のために大聖堂の返還を決定しています。1980年以降、クルチツィ(Krutitsy)とコロムナの府主教の住居はノヴォデヴィチに置かれています。 下はロシアの画家Apollinary Vasnetsov(1856~1933年)の150周年を記念日に発行されたノヴォデヴィチ女子修道院記念切手(6ルーブル)です。 ロシアの画家Apollinary Vasnetsov(1856?1933年)の150周年を記念したノヴォデヴィチ女子修道院記念ロシアの切手(6ルーブル) Source:Wikimedia Commons 以下は上の記念切手に描かれているワスネツォフが描いたヴォデヴィチ女子修道院の元絵です。 記念切手に描かれているワスネツォフ・ノヴォデヴィチ女子修道院の元絵 Source:Wikimedia Commons アポリナリー・ヴァスネツォフ - Apollinary Vasnetsov.Ru: Main page (in Russian), Gallery (in Russian), Pic, パブリック・ドメイン, リンクによる ソ連崩壊後 ソ連崩壊後、1994年、修道院での修道女達の生活が復活しました。現在、彼女たちを管掌しているのは、クルチツィとコロムナの主教です。 ソ連時代に宗教弾圧の一環としてソ連政府に接収された修道院は、一部の聖堂・建築物については教会への返還が順次進められていましたが、2010年01月21日に、ロシア連邦政府が修道院を同年内に全面的に教会に返還する事が報じられました。 なお、以下は往事のノヴォデヴィチ女子修道院及び大聖堂の絵画などです。 ノヴォデヴィチ女子修道院でソフィア。18世紀 Source:Wikimedia Commons P. Krekshin - Э. Шульгина - Древнерусская миниатюра в Государственном Историческом музее. Выпуск VI. П.Крекшин - История Петра I (1982), パブリック・ドメイン, リンクによる 世界遺産 なお、ノヴォデヴィチ女子修道院は、2004年に以下の基準でUNESCOの世界遺産に登録されています。 登録基準 この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされました。。 ( (1) 人類の創造的才能を表現する傑作。 (4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または 景観の優れた例。 (6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、 文学的作品と直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み 合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。 つづく |