厳寒のロシア２大都市短訪 カザン聖堂 建築 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 掲載月日：２０１7年５月3０日 独立系メディア Ｅ－ｗａｖｅ Tokyo 無断転載禁 |
| ロシア短訪・総目次に戻る ・カザン聖堂 概要・歴史 建築 内装 イコン ◆サンクトペテルブルグ（Saint Petersburg） サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物群   ◆カザン聖堂の建築 カザン聖堂の概観上の特色は、ネフスキー大通りに面して半円状に弧を描くコリント式列柱の回廊です。 聖堂はラテン十字形のプランであり、当初予定案では、南側にも列柱による半弧回廊が建設されるはずでした。 ドームの建設に当たりヴォロニーヒンは、採光用の天窓を設置し外側ドームの天井画が自然光によって浮き上がるように演出しました。 下の図は、カザン聖堂の平面図（英語ではプランと言います）です。 時期的に見て、聖イサク大聖堂の建築で巨大な円錐脊柱を鉛直に立てる技術を習得していたとはいえ、これだけ多くの脊柱を建てるのは並大抵な者ではないはずです。 また平面図を見ると、カザン聖堂のファザードは、イタリア、バチカン公国のサン・ピエトロ大聖堂にさらに似ていることが分かります。正面から見るとサン・ピエトロ大聖堂的ファザードしか見えませんが、平面図を見ると、それよりかなり後ろ側にドームの中心があり、上下はシンメトリーですが、左右はまったく異なっていることが分かります。  カザン聖堂の設計図案 Source:Gravity Falls 下はイタリアのバチカン公国にあるサンピエトロ大聖堂のファザード以外の平面図と側面図です。 すなわち、サン・ピエトロ大聖堂の構造図の左側に続く広場は省略されています。左側が正面（隣の写真参照）であり、真東を向いている。平面図にある建物は南北約150m、東西約210mあります。 カザン聖堂の平面図の左右をひっくり返すと、サンピエトロ大聖堂の平面図に重なります。  サン・ピエトロ大聖堂の構造 図の左側に続く広場は省略されている。左側が正面（隣の写真参照）であり、真東を向いている。平面図にある建物は南北約150m、東西約210m 出典：Source:Wikimedia Commons Dominio público, Enlace 以下は背後から見たカザン聖堂の写真です。  サンクトペテルブルグの背後からのカザン聖堂の眺め Source:Wikimedia Commons さらに下は南西側から見たカザン聖堂の写真です。  カザン聖堂の背後からの長め Source:Wikimedia Commons 以下は正面から見たカザン聖堂のファザードです。まるでサンピエトロ広場に似ています。  カザン聖堂（カザン大聖堂、カザン寺院） Source:Wikipedia以下はカザン聖堂の斜め上からのパノラマビューです。サンクトペテルブルクの市内が見えます。  サンクトペテルブルグのカザン聖堂のパノラマビュー Source:Wikimedia Commons 下は、ファザードの円錐脊柱群です。まるで、ギリシャやローマ帝国時代の遺跡のようです。  カザン聖堂（カザン大聖堂、カザン寺院） Source:Wikimedia Commons  カザン聖堂（カザン大聖堂、カザン寺院） の円柱群 Source:Wikimedia Commons つづく |