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   ウズベキスタン現地予備調査
サマルカンド3日目

サマルカンドの教会
  Church Visit in Samarkand

青山貞一 Teiichi Aoyama
池田こみち Komichi Ikeda

掲載月日:2015年3月7日
独立系メディア E−wave Tokyo

無断転載禁

 アイニ博物館視察後、私達はティムール像もあるレギスタン通りを南下し、初日に訪問したティムールの霊廟(アミール・ティムールあるいはグリ・アミール)がある公園の前の大通りを徒歩で通りました。

 この日は、ウズベキスタンの大統領がサマルカンドにこられると言うことで、昼過ぎからこのあたり一帯に厳しい交通規制が敷かれつつありました。

 まさにわたくしたちが行く先々で大統領が同地を訪問され、ブハラ、サマルカンドとも膨大な警察官による厳しい警備が展開されていたことになります。ただし、下の写真にあるように、もともとこのあたりは人通りがほとんどなく、私達の存在が目立っていました(笑い)。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-3-3

 たとえばティムール像のある公園一帯には10mおきに1kmにわたり私服警官が配置され、車の通行も規制され始めました。下は警備の私服警察官です。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-3-3

 そんなこともあり、ティムールの銅像がある幹線道路のロータリーにも近づけず、遠くからしか写真がとれませんでした(後日、近くで撮影しています)。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-3-3

 サマルカンド市街地には、以下の地図に赤色でマークが付いているように、主な教会だけでも7つあります。地図では中央より少し右にレギスタン広場があります。

 私達は6つの教会のうち、ロシア正教の教会(正式には、聖アレクセイ/カテドラル)とローマカソリック教会(正式には、聖ヨハネ・ バプティスト・パリッシュ教会の2つに行くことにしました。場所は下の地図の最下段にある2つです。


サマルカンド中心市街にある教会の位置
出典:グーグルアース

 なお、サマルカンドの中心市街地にあるその他の教会には、聖ジョージ・ロシア正教教会、Shohruh Mirzo ko'chasi Samarqand、Pokrov Cathedral、Abdurahmon Jomiy ko'chasi、Samarqandなどがあります。


◆サマルカンドのロシア正教教会(聖アレクセイ・カテドラル)

 この後、私たちは、ナボイ公園という大きな公園の中を通り、ロシア正教の教会に行くことにしました。本来、正教は国別に存在するので、ウズベック教会と言うべきでしょうが、ウズベキスタンは永年、ロシア正教の影響下にあったこともあり、ロシア正教教会となっています。正式には、聖アレクセイ・カテドラルです。

 ロシア正教の教会は、フィンランドのヘルシンキやリトアニアのヴィルニュスで外観は見ていますが、中に入ったことはなく、ぜひ一度見てみたかったのです。
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  ところで、以下は国別の「正教」の分布状況です。ウズベキスタンは、国教がイスラム教の国なので当然ですが、正教との分布が少数派であるが重要な輪リアが5〜20%となっています。ウズベキスタンのキリスト教の信者は現在国内では少数派であり、全人口の約5%が正教のキリスト教の信者です。




 イスラム王朝の侵攻以前は、アッシリア東方教会やシリア正教会といった東方諸教会の信徒が現在よりも大きな規模で存在したと考えられています。

 さらにイスラム王朝が建設された後もしばらくは信仰に制限はありませんでしたが、1400年頃、ティムールが自身の国であるティムール朝においてキリスト教に対する大規模な弾圧を行い真下。

 この頃にキリスト教信者はほぼいなくなったと考えられています。サマルカンド、そして中央アジアにあった最後のキリスト教の教会堂も彼の孫であるウルグ・ベクにより破壊されました。

 キリスト教は1867年のロシア帝国による侵攻後、主にロシア人によって信仰が再度行われるようになっりました。国内の大都市には主にロシアやヨーロッパからの入植者に対してロシア正教会の教会が建設されました。

 2009年の米国国務省の調査によると、ウズベキスタンの全人口の約5%が正教会の信徒であり、そのほとんどがロシア系ウズベキスタン人とされています。また、国内には約4000人のカトリック信徒がいますが、新しい教区であるため統計結果に出ていません。

 以下が、サマルカンドのロシア正教教会(聖アクサライ正教会)の位置です。広い敷地のなかにありました。


聖アレクセイ・カテドラル(ロシア正教大聖堂
出典:グーグルアース

 下の地図では右上にレギスタン広場があります。


サマルカンドのロシア正教教会(聖アクサライ正教会)
出典:グーグルアース


サマルカンドのロシア正教教会(聖アクサライ正教会)
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-3-3


サマルカンドのロシア正教教会(聖アクサライ正教会)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-3-3

 中に入ってみると、カトリック教会とは違い、広い聖堂には、椅子もなく、祭壇もシンプルですが、祭壇の壁面には、たくさんのイコンが飾られていました。いずれにせよ、カソリック教会、プロテスタント教会とは全く異なったものであり、権威主義的な印象はまったくありませんでした。これはイスラム教の国にあるからかもしれません。膨大な写真を撮っているので調査報告でお見せします。
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 幸いロシア正教の教会に入ることができ、また写真撮影も問題ありませんでした。


サマルカンドのロシア正教教会(聖アクサライ正教会)の内部
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-3-3


サマルカンドのロシア正教教会(聖アクサライ正教会)の内部
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-3-3


サマルカンドのロシア正教教会(聖アクサライ正教会)の内部
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-3-3


◆サマルカンドのカソリック教会

 ロシア正教の教会のすぐ近くに、カトリックの教会がありました。正式には聖ヨハネ・ バプティスト・パリッシュ教会です。下の地図では右上にレギスタン広場があります。


サマルカンドのローマ・カソリック教会
正式名称:聖ヨハネ・ バプティスト・パリッシュ教会
出典:グーグルアース


サマルカンドのローマ・カソリック教会
正式名称:聖ヨハネ・ バプティスト・パリッシュ教会
出典:グーグルアース


聖ヨハネ・ バプティスト・パリッシュ教会
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-3-3


聖ヨハネ・ バプティスト・パリッシュ教会
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-3-3

 そこは、ドアが閉まっていたので中には入れませんでしたが、下の写真にあるように、外からカソリック教会の内部を撮影することができました。ヨーロッパなどでみる教会と同じく、マリア像等が祭壇の脇にありました。

 私たちは過去、欧州各国で何100というカソリック、プロテスタント教会を訪問していましたが、イスラム教が国教となっている国の教会は、先に訪問した東マレーシア以来となりました。


聖ヨハネ・ バプティスト・パリッシュ教会
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-3-3


つづく