荒川区東尾久 高濃度ダイオキシン対策計画 住民無視の報告会B 青山貞一 (東京都市大学名誉教授) 池田こみち(環境総合研究所顧問) 掲載日:2014年8月19日 独立系メディア E-wave Tokyo 無断転載禁 |
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私達は60年以上永年東京都に住み、研究所も30年間東京都内にあることから住民税、法人事業所税を払ってきた東京都が相手なので、徹底的に役人らのいいかげん、かつ無責任な言動に逐次、青山、池田で批判を加えました。 質疑時間はほとんどなく、わずか1回しか説明会を開催しない、しかも上述の公聴会の公述人は荒川区の一部住民だけということ(以下参照)で、青山、池田がその場で質問しようにも時間がありませんでした。できるだけ参加された地元の皆さんに質問して頂きたいとの配慮からです。 当日の配付資料 そこで、青山、池田は最後部に座っていたのですが、住民の質問を補完・応援する形で、大声で東京都側に質問や批判をその都度しました(笑い)。住民はおもわぬ援軍がいたことでびっくりするとともに、その都度、喜んでいました。 今後、8月末に公聴会を開催したあと、おそらく一気に約1億円の経費をかけ、上記の覆土工事に移るのでしょうが、その工事の具体的内容も示されませんでした。これで11月からいきなり工事に入るようです。 当日の配付資料より 本来、汚染土壌をすべて掘削し最終処分場などに移動すべきなのに、東京都は部分的な覆土だけでお茶を濁しているのです。それに手を貸しているのがおよそダイオキシン類の研究者でもない御用学者であると言えます。これについても指摘しました。 7月末に開催された環境審議会土壌水質部会では、アデカに対する対策費用の負担額なども協議されており、ほどんど東京都のシナリオ通りにことが進んでいるにもかかわらず、「汚染原因については、現在審議会で検討頂いているところでまだ結論は出ていませんが、アデカの化学工業の製造プロセスを原因とするものがあるということが指摘されております」などと煮え切らない発言をするので説明会がますます混乱することになりました。 地域住民の質問に答える東京都環境局の課長 少なくとも、環境審議会がすべて終了してから、その議論を説明し、対策計画を立案して説明するならともかく、審議未了のものを先に住民に説明するというのも本末転倒です。 また、二言目には、「このようなお盆休み明けに説明会を開催したのは、荒川区さんから早く適切な対策を講じ、公園の再開を進めてほしい、とのご要請がありましたのでそうした要望を踏まえてできるだけ早く説明会を開催し、工事に着手したいためであり、ご理解頂きたい」を何度となく繰り返しました。 荒川区が東京都にこうした要望を出したことが利用され、住民は「なぜそんなに早くやる必要があるのか、当初は汚染が発覚してから半年以上も住民に公表せず問題を隠蔽してきたにもかかわらず。。。」と批判が出ました。 つまり、東京都は一切地域住民や都民のことを考えず、一方的に役所の都合と汚染原因者であるアデカとの合意形成、費用の軽減と工期の短縮のみを重視してこの重大な土壌汚染問題を見せかけ的に解決しようとしているに他なりません。 これまで4回地元では説明会を開催しているようですが、初めて参加される方もいらっしゃるはずだ、ということを考慮して、汚染の実態から説明し、汚染原因の究明の現状を説明し、対策方法についてのいろいろな代替案を説明し、なぜ掘削除去ではなく覆土/コンクリートによる固化を選択したのか、など順序立てて説明すべき所、いきなり、掘削除去にはお金と時間がかかり、他の土壌汚染地域の前例を参考にして覆土/コンクリート固化が最適な方法と説明を繰り返しても説得力は皆無でした。 一から顔を洗って出直す必要があります。 天下の東京都がすべてを審議会の責任、国の法律がこうなっている、といった言い分けや責任転嫁ばかりしていては行政の責任は果たせません。法律を踏まえつつも、東京都独自の制度、考え方を新たに打ち出すなど、そうした汚染土壌を内包する工場跡地を買っては住宅地や公園にしてきた事業者としての責任を果たすべきです。 荒川区の現地は、下町の住宅が密集する場所で、小学校など学校も多く、汚染が発覚してからも多くの子供たちやお年寄りが公園で遊び、憩い、区民に親しまれてきた場所です。こうした場所を覆土して早く開放することが区民にとっても望ましい、と一方的に考えることこそ行政の傲慢に他なりません。 以下は2014年8月19日夕方、池田こみちが電話で東京都環境局にヒヤリングした内容です。
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