信州自然探訪(4) 小布施町 その1 青山 貞一 掲載日:2004.7.17 |
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◆写真はいずれも青山貞一が撮影 | ||||||
今回の自然探訪は、信州・長野県の北東部にある人口12000人の小さな町、小布施町だ。 ※→小布施町の観光図 小布施町は長野市の北東部にある。 小布施町と言えば、葛飾北斎、そして「グランドデザインのないまちづくり」、そして栗菓子で有名な小布施堂である。 今回は、小布施堂の副社長、市村良三さんに小布施のまちづくりの背景、発端、歴史などを伺い、議論したあと、約1時間、小布施堂界隈をじっくり歩き、民家やひとつひとつのお店のなかにも入らせていただいた。 市村さんによれば、小布施町は昭和42〜43年、ほとんど誰も来ない人口9000人の小さな町だったそうだ。 それが一変したのは、岩松院の天井画、八方睨みの鳳凰図で全国的に有名な葛飾北斎を記念する「北斎館」を昭和51年に小布施町に開館したときからだった。その後、グランドデザインのない商人によるまちづくりがはじまる。 駐車場のクルミの木を切るか残すかでケンケンがくがくの議論が。 そこには、いわゆる法定都市計画では到底考えられない、商人、住民による自律的な経世済民をもったまちが形づくられる。小布施町では、小布施堂界隈だけでなく、町全体で民家の庭を開放するオープンガーデンが行われている。 市民の自宅の庭をまちのひと、通行人、観光客に開放しているのだ。さらに、現在では、「小布施見にマラソン」や1993年に発足した株式会社の「町づくり会社」、(株)アラ・小布施主催によるコンサートなど各種のイベントが毎週繰り広げられている。 地酒の醸造樽も大切なまちづくりのシンボル、アクセント? このように、小布施のまちづくりは、ものづくりだけでなく、歴史と文化を彩るさまざまな催しや祭を通じ、まさに心の通を行っている。しかもプロデュースのその中心は、いつも普通の町民、商人である。 以下、とくと小布施堂界隈のまちをごらんいただきたい! 落ち着いた空間、おそらく全国でもここだけの時空が堪能できる。 ご案内頂いた市村良三さんにこの場をお借りして感謝の意を表したい。 その2へ続く
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