米国上院特別委、 「CIAの大量破壊兵器分析誤り」と報告提出 青山貞一 掲載日:2004.7.12 |
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イラクボディーアカウントによれば、イラクでは、市民を中心にイラク人が1万人以上が亡くなり、他方、米兵を中心とした多国籍軍兵士等も1000人以上が死んでいる。 そもそも、このイラク戦争は戦争以前からその正当性に大きな疑義があった。これについて筆者は、「正当性なき米国のイラク攻撃」と言う長編の論考で詳述している。 事態はまさに筆者のが「正当性なき米国のイラク攻撃」のなかで推察した通りの展開となった。すなわち、米英両国が開戦前に執拗に主張した大量破壊兵器は見つからず、旧フセイン政権とアルカイダとの関連も明確でなく、逆に米国がイラクの石油資源などを奪取する侵略戦争(=新植民地主義戦争)であったことが露わになっている。 これは9.11以降のアフガン戦争における米国の対応、すなわち筆者が「エネルギー権益からみたアフガン戦争」(岩波書店「世界」2002年9月号)で書いたような、ブッシュ大統領及びその閣僚らの権益、利権のアフガンにおける発露と酷似したものがある。しかも、ブッシュ大統領は、アフガニスタンでもCIAの中央アジアエージェントでもあったカルザイ氏をアフガンの暫定政府代表そして後の大統領にすえたが、それとほぼ同じことをイラクでも行っている。 そこでは、ブッシュ政権や小泉政権がが苦し紛れに持ち出した中東の民主化などと言うアフガン、イラク戦争の正当化論がいかに非現実的な空虚な言い訳でしかないことが分かる。 ところで、昨年末から八ヶ月、イラク戦争の正当性の是非を巡る論議が米国内で活発に行われてきた。これにはブッシュ政権の財務長官、CIA幹部ら主要幹部の証言はじめ、シンクタンク調査報告書などが含まれる。いずれもブッシュ大統領がイラクを先制攻撃する上での主要な論拠となった、大量破壊兵器の存在を否定するものである。 今回は、米国連邦議会が正規に設置した上院委員会からの報告であるだけに大きな衝撃を与えている。 具体的には、米国連邦上院に設置された情報特別委員会がイラク戦争の開戦前の情報分析、とくに大量破壊兵器の存在及び旧フセインとアルカイダの間の関係についてCIAの情報分析に大きな誤りがあったとしている。 詳細は以下の東京新聞記事を参照のこと。
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