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世阿弥と日蓮の足跡をたどる佐渡の旅

トキの森公園 環境省担当とのQ&A

青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda
August 29, 2018
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 トキの森公園@見学  トキの森公園A所感  トキの森公園B質疑


 帰京後、2018年9月5日に池田こちみは、トキの森公園の設置、運営、予算などについて所管の環境省の担当課に電話を入れ質問した。電話口に出たのは以下の小野 亮氏である。

 先方: 環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室 小野 亮氏
     電話:直通   03-5521-8353

 なお、この電話でのやり取りは、すべて録音してあり、以下はその概要である。

池田 Q1.トキに投じられてきた予算の推移について

 トキの自然復帰プロジェクトは2000年頃から取り組んでいるが、繁殖に成功したのは1999年のヨーヨー、ヤンヤンからで、それから本格的に取り組み、ざっと20年が経過している。

 それから現在まで、トキを繁殖し増やすことについてどれくらいのお金がかけられてきたのか予算の推移などを知りたいが、現地ではそのような情報については何も提供されていなかったが。情報がまとめられていれば教えていただきたい。どこかに掲載されていないのか。

小野:
 それは予算書を見ていただくしかない。金額の一覧はない。どの種(希少種・絶滅危惧種を指す)についても公表はされていないと思う。個別の種ごとには予算は出ていない。総額で出ていると思う。総務省かどこかで出ていると思う。環境省ではそういうものを公表というか掲載はしていないと思います。

 絶滅危惧種に対する予算の中でトキにどの程度の割合が割かれているかについては、その資料ではわからないと思う。(把握していても)公表はしていないので総務省でまとめている行政事業レビューなどで、希少種保護推進費としてまとめて評価されているので毎年度のものをみることになる。お尋ねがあればそのようにお答えする。ただしそれでも絶滅危惧種ごとの費用については示していない。

池田 Q2.その情報には、佐渡市への補助金の額の推移も含まれていますか。佐渡トキセンターの運営コストは年間どれくらい?

小野
 以前は、支援事業というもののなかから、いくらかお渡ししていると思うが、トキの保護増殖としては出していない。協議会に対しては少し出していると思う。佐渡市に環境省から補助しているものはない。自然保護局の他の課から出ている。自然環境計画課から出されている。

 運営コストはえさ代等含めて年間1億円程度で、新潟県に委託している。環境省も佐渡に事務所があるので、できることはやっているが、保護センターの維持管理運営は新潟県にお願いをしている。餌代、飼育代などの名目でお金を出している。

 佐渡の現地事務所に環境省からは2名が行っているが其の人件費や事務費は環境省の直接の負担となっている。新潟県から佐渡市にお金がまわるということは通常ない。

 その他、地元のトキの野生復帰連絡協議会(現在は佐渡トキファンクラブ)などには観察代などで多少はお金が回っていると思う。

池田 Q3.基本的に佐渡の施設は公的なものであり、環境省の施設だと思うが、協力費として入場料(Admission Fee)をとっているのはなぜか。

小野:
 施設は環境省のものだが、(入場料をとっている)あそこは、佐渡市の施設です。佐渡市の管理の場所です。環境省の施設は基本的に非公開なので。見学できるのは佐渡市が運営する施設のみとなっている。

 通路から見えるケージはたまたま見えるところであり、佐渡市のふれあいプラザで見られるのは環境省が佐渡市に貸し出しているもの。環境省の管理する施設は非公開なので金をとっていない。

 環境省としては、広報的なことをあそこのセンターではしていない。

池田 Q4.現地にせっかく行った人が近くでみられないし、もう少し展示の仕方に工夫があってもいいのではないか。AV、ITの活用によりトキの生態が動画で見られるとか...

小野:
 環境整備課としては、今年、来年くらいに野外の観察施設(野生トキの観察施設)の整備をちょっと考えていて、来年にできればいいかと考えているんですけど、・・・がんばってます。佐渡市の展示の仕方と国のやる施設を分けていて、佐渡市の展示施設には環境省は一切関与していない。

池田 Q5.駐車場や入り口での売店は民間のもの?
 
小野:
 現地で配布していたリーフレットの赤い線の内側については、すべて佐渡市の運営管理なので、売店、駐車場はすべて佐渡市が運営管理している。佐渡市の直売店かどうか詳細は把握していない。赤い線の左側はすべて佐渡市が管理している。トキはふれあいプラザにお貸ししてる。トキの所有 は環境省だが、それを展示用に佐渡市に貸している。


つづく