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 <今日の一枚>
断崖絶壁の世界遺産、アマルフィ海岸
 
青山貞一


 2008年7月24日無断転載禁

 この(2008年)2月、ミラノに研究報告ででかけたおり、南イタリアに足を伸ばした。

 南イタリアには、ローマ帝国時代から独特の歴史・文化をもつ海洋都市国家がある。その海洋国家は、特異の地形、気候、自然景観のなかで独自の歴史と文化を形成してきたという。

 その象徴的存在が、アマルフィ海岸(Costiera Amarfitana)である。

 ソレント半島の南側にあるアマルフィ海岸一帯は、<断崖絶壁に張り付く中世の町並み>が売りの世界遺産である。私もぜひ、一度現地に行ってみたいと夢見ていたが、この2月、その夢が実現した。

 当初、レンタカーでアマルフィ海岸を周遊する計画だったが、ひょんなことから路線バスを使うことになった。路線バスの一日周遊切符は、土曜日に限り何と700円、これを使えばアマルフィ海岸の諸都市、諸地域で乗り降り自由、存分に周遊、視察することができる。今時、700円で世界一美しい海岸を堪能できるのだからこれほどB/Cの高い移動手段はない(笑い)。

 今日の一枚の写真は、アマルフィ海岸の<断崖絶壁>である。

 写真はソソレントからアマルフィに行く途中に撮影したものである。ポジターノの町に入る直前で撮影したものでだが、路線バスは断崖絶壁にへばり付く、しかもつづら折りの数m幅の道をすごいスピードで走る。


ポジターノ近くのアマルフィ海岸の断崖絶壁
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10


 私たちは、起点がソレント(Sorrento)で下の地図の黄色いSS145という道を路線バスで移動した。ポジターノ(Positano)からフローレ(Furore)を経由し、アマルフィ海岸(Costiera Amarfitana)をアマルフィ(Amalfi)まで行く。


ソレントからアマルフィへの道路地図。ソレント→SS145→ポジターノ(Positano
)→フローレ(Furore)→アマルフィ(Amalfi)と海岸線の断崖絶壁を進む


 下の写真は、ポジターノのまちだ。険しい断崖に白を基調とした小さな家々がへばり付いている。その間を路線バスが通過する。背後を見れば2000mを超す山脈が連なっている。


断崖絶壁に沢山の家がへばり付く、ポジターノのまち
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10


 下の写真は、アマルフィ海岸の中心地、アマルフィ。基本的町並みは9世紀頃から変わっていないという。まさに絵に描いたような景色である!


アマルフィ海岸の中心地、絵画のようなアマルフィ
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10


 ベニス、ピサ、ジェノバと並ぶ海洋都市国家アマルフィは、8−9世紀から下の写真にあるアマルフィ大聖堂を中心に栄えた海洋国家である。この大聖堂の大きな特徴は、東ローマ帝国のビザンチン様式とイスラム様式の建築が融合していることにある。


アマルフィ大聖堂(カテドラル、ドウォーモ)と広場
イタリア語では、Duomo di Amalfi and the piazza.
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10


アマルフィ大聖堂(カテドラル、ドウォーモ)の正面
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10

 断崖絶壁と言えば、ソレント半島の突端近くにあるマリーナ・デル・カントーネも忘れられない。路線バスでネラーノまで行き、その後は徒歩で海岸まで降りた。振り返って見れば、ここにも断崖絶壁の山々があった。行った2月の海辺はひっそりとしていたが、今は最盛期、カントーネの海辺には連日人々が海水浴、日光浴を楽しんでいることだろう。


マリーナ・デル・カントーネの位置


ソレント半島の突端に近い海水浴場、マリーナ・デル・カントーネ
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10

 現地への行き方にはいくつかの経路があるが、最も簡単なのはナポリ空港まで飛行機で行き、路線バス、長距離バスなどでソレントかサレルノに行き、そこを拠点としてレンタカーか路線バスで周遊する。断崖絶壁ばかりなので、乗り降り自由の周遊路線バス(夏場は700円程度)で回るのが安心だ。

 以下は関連ブログ

●特集:南イタリア紀行<アマルフィ海岸編>23 Feb.2008
青山貞一:南イタリア紀行 @ローマでそしてナポリで、しばし呆然
青山貞一:南イタリア紀行 A絶壁、絶景のアマルフィ海岸を行く
青山貞一:南イタリア紀行 B紺碧の空と海、絵画のようなアマルフィ
青山貞一:南イタリア紀行 Cアマルフィ大聖堂と広場
青山貞一:南イタリア紀行 Dアマルフィの市民生活
青山貞一:南イタリア紀行 Eワグナーが愛した天空の楽園、ラベッロ
青山貞一:南イタリア紀行 Fラベッロから夕暮れのアマルフィへ、そして夕日
青山貞一:南イタリア紀行 G夕闇迫るポジターノ