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潘基文国連事務総長
イスラエルのガザ侵攻に
警鐘を鳴らす

Secretary-General sounds alarm as
Israeli forces enter Gaza

(3/Jan./2009, UN News Center)

掲載月日:2009年1月4日
独立系メディア「今日のコラム」特集:ガザ問題


 2009年、1月3日、潘基文国連事務総長は、今日イスラエルがガザ地区に対し地上戦を始めたことを深く憂慮し、この問題を話し合うため、緊急に安全保障理事会の会合を召集すると発表しました。

 事務総長は、イスラエルのオルメルト首相に対し、きわめて遺憾の意を表明し
ました。

 事務総長の報道官によって発表された声明によると、潘氏は、攻撃の拡大がすでに深刻な状態の民間人の苦しみを増大するのは避けられないことが確実であると警告しており、地上戦を直ちにやめて、民間人保護のためにできることをすべて行い、人道援助が必要な人々に届くようにしてほしいと、イスラエルに要求しました。

 潘氏は、今の自体は、国連、EU、ロシア、米国などで構成されるいわゆるカルテットがこの地域に平和をもたらそうとしている努力に反するものだ、と強調しました。

 潘氏は、衝突を直ちにやめる様、アピールを繰り返し、殺戮と苦しみを即時終わらせるために地域的、および国際的パートナーが、可能なあらゆる影響を及ぼすよう促しました。

 イスラエルは、過去2か月間のガザの過激派によるイスラエル民間人に対するロケット弾やその他の攻撃を、武力攻撃とガザに通じる検問所の封鎖の理由としてあげています。

 この晩行われた安全保障理事会の非公開会合について、今月議長国であるフランスのジャン・モーリス・利ベール国連大使は、15か国のメンバーで「正式な一致点」は得られなかったが、暴力の拡大とガザの人道的状況について深刻な憂慮を表明する点では「強い同意」が得られたと言ってよいだろうと述べました。

 「また、危機を解決し、和平交渉を再開するようすべての党派に呼びかけるために進められている地域的、そして国際的外交努力を全面的に支持する点でも、同意が得られました」

 ガザの保険省によれば、12月27日にイスラエルの軍事行動が始まって以来、400人以上の人が殺害されました。国連人道問題調整部(OCHA)は今日、治安の悪化によって、最も傷つきやすい人々への食糧の供給が阻害されている、と報告しました。

 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、12月中旬に中断した配給を1月1日に再開できたものの、国連食糧計画(WFP)が届けられたのは、利用可能な1000メートルトン(【訳註】1メートルトンは1000キログラム)の物資の一部分にすぎません。

 カレムシャロム検問所は今日閉じられましたが、トラック3台分の医療品が、ラファ検問所経由でガザに届けられました。

 OHCAによると、12月30日から停止しているガザの発電所を再開するための燃料、小麦、そして現金がガザに緊急に必要です。