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東京都市大学情報メディア学科
2013年12月24日授業
「情報化と市民参加」

住民参加の

恵比寿ガーデンプレイス

環境アセスメント(3)

青山貞一
東京都市大学名誉教授・環境総合研究所顧問

掲載月日:2013年12月25日
独立系メディア E−wave Tokyo

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住民参加の恵比寿ガーデンプレイス 環境アセスメント 
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 監視は建設中、そして建設後、都合8年近くに及びました。

 寒い冬に恵比寿ガーデンプレイス周辺の交差点などに椅子を持ち出し、交通量や大型車混入率を24時間×2日間カウントしたことも忘れられない思い出となっています。交通量の増大はもとより、商業施設への貨物の搬入などで大型車の混入率も増加していることがわかりました。




出典:青山貞一 環境総合研究所(東京都目黒区)


出典:青山貞一 環境総合研究所(東京都目黒区)


出典:青山貞一 環境総合研究所(東京都目黒区)


出典:青山貞一 環境総合研究所(東京都目黒区)

 下は大気汚染の現況再現及び予測シミュレーション濃度図です。新設された都市計画道路は当初、対面交通でしたが、最終的に一方通行となりました。


出典:青山貞一 環境総合研究所(東京都目黒区)

 事後調査では、主要交差点近くの公衆トイレなどの屋上に固定カメラを設置し、電波で上記の測定局まで無線で映像を送り、監視するとともに録画。後日、そのビデオを見ながら交通量をカウントするなどという離れ業も行いました。



 以下は、映像をSHFの微弱無線で送った送信機の回路図です。映像だけでなく、音声も送りました。


映像をSHFの微弱無線で送った送信機の回路図
出典:青山貞一 環境総合研究所(東京都目黒区)

 このときは1200Mhz帯のSHFの電波を使っています。500m以上離れた交差点に設置した固定カメラから最初に映像が測定局まで届いた時は、本当に感激しました。しかしこのときの寒さで喘息が極度に悪化、入院寸前になったことを覚えています。非常に微弱な電波を16エレメントもある八木アンテナで送受信しましたが、映像は非常に綺麗に届きました。これらの送受信機も自作しています。

 今ならインターネットを使い難なくできることですが、当時はインターネットがない時代、一から技術的に対応するのは大変でした。なお、NO2の測定は本格的な測定装置を設置したこともあり、このメンテナンスは村田計測器サービス(本社、横浜市)が対応してくれました。



 下の写真が市民参加の環境測定局です。ガーデンプレイスのすぐ隣のマンション屋上に設置し、そこから研究所までNTTの電話回線及び無線でデータを転送しました。


出典:青山貞一 環境総合研究所(東京都目黒区)

 下はガーデンプレイス近くで自動測定した都心のCO2濃度データ。これは環境総合研究所編の「新・台所からの地球環境」(ぎょうせい刊)に掲載されています。ただし、この本は2万部超で絶版となっています。この測定データは今でも非常に貴重です。


出典:青山貞一 環境総合研究所(東京都目黒区)


出典:青山貞一 環境総合研究所(東京都目黒区)

 下はそのマンションです。煉瓦色のビルの屋上に小さな物置が見えます。


出典:青山貞一 環境総合研究所(東京都目黒区)

 下の写真はマンション屋上からみたサッポロビール東京本社ビルです。


出典:青山貞一 環境総合研究所(東京都目黒区)

 下は事後監視時の大気汚染の測定結果を示しています。NO2の簡易測定法を使って多くのカ所で測定を行っています。


出典:青山貞一 環境総合研究所(東京都目黒区)


出典:青山貞一 環境総合研究所(東京都目黒区)

つづく