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UR跡地巨大マンション
完売後「建築確認」取消
@場所(地理的位置)

青山貞一
Teiichi Aoyama池田こみち Komichi Ikeda
掲載月日:2016年2月5日
 独立系メディア E−wave Tokyo

無断転載禁

                 

◆場所(地理的位置)

 2016年2月4日春分の日の昼下がり、昨年来、107戸全戸完売となって入居直前に建築確認が取り消されたという前代未聞の億ション(高級マンション、名称:ル・サンク)の現場を視察しました。

 価格帯は5000万円から2億円とのことです。後楽園からほど近い、東京都文京区小石川二丁目3番、白山通りと春日通りから少し入った住宅地です。以下にいくつかの地図で場所を示します。

 
撮影:青山貞一     出典:ヤフーマップ(衛星画像)
Nikon Coolpix S9900 2016-2-4

 場所はJRで言うと水道橋駅、地下鉄では大江戸線、丸ノ内線、南北線の後楽園、都営三田線の春日などから歩いて数分から10分もかからない便利なところです。

 一番近いのは大江戸線、丸ノ内線、南北線の後楽園です。近くには文京区役所、礫川(れきせん)公園、東京ドーム、中央大学理工学部、伝通院などがあります。

 下の写真は徳川家康の母親(於大の方)が眠る多宝塔(墓)のある伝通院です。伝通院は東京では芝の増上寺、上野の寛永寺と並ぶ由緒ある寺です。


伝通院の山門前の青山貞一
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2016-2-4

 伝通院については、以下をご覧ください。

◆青山貞一・池田こみち: 家康の母(於大の方)の菩提寺 伝通院


『無量山境内大絵図』に描かれた伝通院


◆小石川2丁目マンション紛争の現場

 問題のマンションの敷地は下の地図の赤い線で囲った部分です。をつけた狭い道路が「堀坂(ほりざか)」で、全面的にこの坂に沿って(面して)建築されています。


マンションの立地位置

 下は 建築計画概要書における付近見取り図です。ほぼ上図に符合しています。上が北、下が南です。


出典:建築計画概要書(第一面)

 巨大マンションの南側全面が接する坂道(★印の道)は、堀坂(宮内坂・源三坂)とよばれる江戸時代からの由緒ある坂なのです。現場周辺は昔から道幅が狭く坂が多いことで有名です。

 このマンションの西側の道を北に進むと「六角坂」へと続きます。地図から、このマンションが狭い坂道に囲まれたブロック全体のかなり広い面積を占めていることがわかります。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2016-2-4


 近隣には著名な坂が沢山あります。以下にその代表的な坂を紹介します。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-2-4 


文京区教育委員会掲示

◆善光寺坂について

 坂の途中に善光寺があるので、寺の名をとって坂名としています。

 善光寺は慶長7年(1602)の創建と伝えられ、伝通院(徳川将軍家の菩提寺)の塔頭で、縁受院と称しました。明治17年(1884)善光寺と改称し、信州の善光寺の分院となりました。

 したがって明治時代の新しい坂名です。歩道のまん中に椋の老木があります。古来、この木には坂の北側にある稲荷に祀られている沢蔵司の魂が宿るといわれています。

 なお、坂上の慈眼院の境内には礫川や小石川の地名に松尾芭蕉の句碑が建立されています。

”一しぐれ 礫や降りて 小石川”はせを(芭蕉)

 また、この界隈には幸田露伴(1867-1947)・徳田秋声(1871-1943)や島木赤彦(1876-1926)古泉千樫(1886-1927)ら文人、歌人が住み活躍していました。
出典:文教育教育委員会掲示より



撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-2-4 

◆地形

 ヤフー地図で坂の高低差を計測してみました。


出典:ヤフーマップ

 下が計測結果です。坂の上としたでは約10mの高低差がありました。左端がS(スタート)、右端がG(ゴール)です。126m行って約10mの高低差です。


出典:ヤフーマップによる高低差計測結果


つづく