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英セラフィールド再処理施設から
漏れ出る放射能汚染(1)


〜河野太郎議員の問題提起〜

青山貞一

掲載日:2005.5.12

1)河野太郎議員の問題提起
2)その位置と施設の概要
3)プルトニウム30kgを紛失
4)莫大な放射性物質の漏洩
5)環境汚染の実態
6)今回のコラム執筆で分かったこと

 現在、日本のマスコミは北朝鮮(DPRK)の核開発や核廃棄物の再処理によるプルトニウム生産を連日、喧しく報道している。もちろん、DPRKの核問題は重要な問題であることは言をまたない。

 だが、日本のマスコミがこの間、日本が密接に関わる核廃棄物の再処理問題について、まったくといってよいほど報道していない重要な事実がある。

 それは英国のセラフィードにある核廃棄物の再処理施設からの放射能物質の漏洩問題であり事件である。

 セラフィールド再処理工場には、日本から多くの原発の使用済み核廃棄物を再処理のため委託されており、現地に送り込まれている。この事実だけをとっても、日本のマスコミが報道すべきことは当然のことであり、報道しなければ、何らかの意図があってしていないと勘ぐられてもしかたがないだろう。

 どういう訳か、 日本のマスコミは、この世紀の再処理工場重大事故を報道せず、押し黙っているのである。

 この間、「ザ・タイムズ」、「ガーディアン」など、英国を代表する新聞各紙は、セラフィールド核廃棄物再処理工場からの放射能汚染問題を大々的に報道してきた。
 
 ところで河野太郎衆議院議員は、ご自身のメルマガ、ごまめの歯ぎしりの5月10日号などで、セラフィールドについて次のように忌憚無く述べている。当人の希望で部分引用禁となっているので関連する号の全部を示す。ご覧頂きたい。

 私のセラフィールド問題ブログは、すべてこの河野議員のメルマガからはじまった!


ごまめの歯ぎしり メールマガジン版  河野太郎の国会日記
 


約20トンのウラニウムとプルトニウムを含むオリンピックサイズのプールの半分の量の放射性物質がイギリスのセラフィールドの再処理工場で漏れ、施設が閉鎖された。

極めて強い放射能が出ているため、施設内に人が入れず、清掃には特殊なロボットが必要で、しかも数ヶ月かかる見込みだ。

一方、日本国内の再処理についてはマスコミは議論を世の中に伝えもしない!!

再処理にかかる費用を払うのは国民なのに、必要性もリスクも議論がないままに集金が始まろうとしている。

やっぱりホリエモンがどこかのマスコミを買収する方が日本のためになるような気がする。

イギリスではブレア首相がいつブラウン蔵相にバトンタッチするかが話題になっている。オーストラリアではハワード首相がコステロ蔵相にバトンタッチするかどうかが話題になり始めた。

小泉首相の任期は来年9月だが、これは自民党の党内ルール、つまり派閥政治の最中に派閥の親分がみんな総理になりたいから作ったルールだ。党改革の一環に、総裁選出のルール変更も盛り込む必要がある。安倍党改革本部長は言い出しにくいかもしれないが。

明日からいよいよ郵政が再開する。


ごまめの歯ぎしり メールマガジン版  河野太郎の国会日記



連休後初めての自民党の役員連絡会。

幹事長から郵政法案に関しては、党議拘束がかかっていることが確認されたとの発言。特に異論はなかった。

8月中旬までの会期延長が決定的との噂。
臓器移植法改正にむけてはグッドニュースだ。まだ特別委員会の設置をはじめ、ハードルは多い。

万が一、法案否決ならば解散、総選挙という話が官邸関係者から漏れ伝わる。自民党が負けるだろうが、小泉総裁は改革に抵抗する政治勢力をぶっつぶして使命を終える。

キャッシュカードの偽造・盗難に関して座長案が示される。まだまだ修正が必要だ。個人の「過失」なる概念が示されたが、すぐに撃ち落とされた。個人は保護するが法人は保護しないなどの部分も削除されることになる。その一方、盗難カードについては示された案ではなりすましを防げない。盗難の補償に関しては、何らかの形で警察に被害届を出し、事情聴取を受ける必要がある。

セラフィールド。

日本からの再処理委託分はどうなるのか等、我が国にも影響が大きい事故である。特に事故処理に五千億円、一説では一兆円かかるとのこと。六ヶ所村での同様の事故があればこのくらいの費用がかかるわけだ。なぜ、日本のマスコミは奇妙に黙っているのか?

NGOによれば、イギリス政府に先駆けてアイルランド政府が事故の詳細を発表したという説もある。漏洩発見から発表までの経緯は未だ不明だ。

電力会社の広告宣伝費がそれだけマスコミにとっておいしいということは、電力料金がその分高い訳だ。もっと競争をエネルギー業界に導入しなければならないのではないか。

ホリエモン、もう一度がんばれ。

つづく

1)河野太郎議員の問題提起
2)その位置と施設の概要
3)プルトニウム30kgを紛失
4)莫大な放射性物質の漏洩
5)環境汚染の実態
6)今回のコラム執筆で分かったこと