ゼロウエイスト政策は、世界各国でさまざまな社会実験を呼び起こしている。 ◆カナダ・ノバスコシア州
世界規模で見てみると、カナダ東端にある人口約95万人のノバスコシア州の生ごみのた堆肥化は徹底している。州内には以下の表にあるにように、20か所以上の堆肥化施設があり、主に首都ハリファックス市など都市ないし市街地から排出される生ごみの堆肥化をおこなっている。 出典:青山貞一・池田こみち:カナダ・ノバスコシア州の廃棄物資源管理、月刊廃棄物 ハリファックス市など都市部から出る生ごみの堆肥化施設には、何と日本の某プラントメーカーの施設・設備が使われており、、堆肥化で最も問題となるにおいの周辺地域への影響は、ほとんど問題なかった。 下はそのハリファックス広域自治体にあった日量50−60トン処理している大型堆肥化施設と、そのシム室で質問する池田こみちさん、右側は広田次男弁護士である。 ハリファックス市の生ごみ堆肥化施設 撮影:青山貞一、 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix 堆肥化施設で質問する池田さん 撮影:青山貞一 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix 出来上がった堆肥使い植物の生育実験をしている 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix 出来上がった堆肥の説明を受けるゴミ弁連らメンバー ハリファックス市にて 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix 他方、農村部や郊外地域では、バークヤード・コンポスティングと言って、庭先で家庭から出る生ごみの堆肥化を行っている。いずれも固形廃棄物資源管理法(州法)にもとづくものだ。 ノバスコシア州では、それ以外に資源化可能なものは徹底的にリペアー、リユース、リサイクルすることで、日本で云うところの一般ごみの「脱焼却」をすでに実現し、「脱埋め立て」に向かっており、いわゆるゼロウエイスト政策もほぼ実現している。 <参考> ◆青山貞一:ゴミ社会からの脱却〜カナダの州に見る社会実験〜、「環境と正義」 ◆青山貞一:「脱ゴミ社会への挑戦〜事例研究:カナダノバスコシア州〜」、武蔵工大環境情報学部紀要 第6号 ◆青山貞一・池田こみち:カナダ・ノバスコシア州の廃棄物資源管理、月刊廃棄物 ◆青山貞一:脱焼却、脱埋立への挑戦〜ノバスコシア州の循環型社会実験〜前編、月刊廃棄物 ◆青山貞一:脱焼却、脱埋立への挑戦〜ノバスコシア州の循環型社会実験〜後編、月刊廃棄物 ◆青山貞一・池田こみち:「脱焼却」のための具体的戦略(生ゴミの堆肥化)〜カナダ・ノバスコシア州の具体事例にみる現状と課題〜 環境行政改革フォーラム研究発表会(2003年10月11日〜12日、早稲田大学理工学部) ◆鷹取敦:ノバスコシア・ゼロウェイスト政策視察記 つづく