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行政刷新会議
大型研究開発事業にもメス!



青山貞一

初出:独立系メディア
掲載月日:2009年11月4日
無断転載禁


 私達、独立系メディアは、民主党政権への政策提言の中で、以下に示すように大規模研究開発プロジェクトや独立行政法人系研究機関における不要不急、大きなムダを指摘してきた。

省庁外郭団体・独立行政法人などの廃止

随意契約による省庁から外郭団体への業務の廃止
 
そもそも省庁官僚の天下りの温床であり民業を圧迫する省庁外郭団体への随意契約による業務委託を全面的に禁止すべきだ。

不要な独立行政法人、公益法人、財団法人の業務の廃止
 
社会的役割を終え公金の不正・不当な支出の温床となっている独立行政法人、公益法人、財団法人、社団法人などを整理し、大部分を廃止すべきだ。民間研究所、大学によって十分フォロー可能な研究開発を行っている経済産業省の外郭団体、巨大独立行政法人、産業総合研究所、また財団法人地球環境戦略研究機関(IGESなど類似の研究機関を多数設立している環境省の外郭団体も整理集約し、さして成果を出さない財団法人は廃止すべきである。そもそも環境省と経済産業省は、地球環境問題の研究を理由に多数の類似の外郭組織を競って設置してきた。本来競うべきは研究内容である。

◆青山貞一:独立行政法人は廃止すべし

○高額な科学研究費を特定の研究者や組織に流す独法の整理・廃止
 もともと原子力開発、エネルギー開発、宇宙開発の巨大研究開発を所管する科学技術庁の外郭団体として設置され、その後、文部科学省の外郭団体となっているJST(科学技術振興機構)は、「仲間うち」で巨大な研究資金をまわし、まともな成果の評価を出さず、しかも補助している研究費すら満足に情報公開していない。いわば税金、公金の無駄遣いであり、とっくに社会的役割を終えているはずだ。産官学の間での利権に満ちたこの種の組織は整理し廃止すべきである。

◆青山貞一:霞ヶ関と自民党は無節操な財政焦土化作戦にでている

◆青山貞一:独立行政法人は廃止すべし

◆青山貞一:巨大研究開発補助事業、拙速・不明朗な選定過程で採択、民主党幹部関連大手3企業も採択  

◆松本慎一:JST所管最先端研究開発支援プロジェクト凍結解除


 2009年11月4日、2010年度予算編成に向け、政府の行政刷新会議が無駄洗い出しのために実施する「事業仕分け」のなかで、やっとのことで、それら大規模研究開発プロジェクトや独立行政法人系研究機関における不要不急、大きなムダも「事業仕分け」の対象候補とする方針を決めたという。

 私見ではこれら大規模研究開発プロジェクトや独立行政法人系研究機関こそ、今まで聖域とされてきた分野だが、「予算のムダ使いの宝庫」でもある分野であると思われる。

 ぜひとも、しっかりチェックしして欲しい。

大型研究開発も対象に 食料特別会計にもメス '09/11/4
中国新聞

 2010年度予算編成に向け、政府の行政刷新会議が無駄洗い出しのために実施する「事業仕分け」を担当する三つの作業グループ(WG)は3日の会合で、新たに理化学研究所や宇宙航空研究開発機構など文部科学省所管独立行政法人の大型プロジェクトや、農林水産省の食料安定供給特別会計関連事業も対象候補とする方針を決めた。

 大型プロジェクトには日本原子力研究開発機構や科学技術振興機構などの研究開発も含まれる。WGの蓮舫参院議員(民主党)は会合後、記者団に「数百億円単位の予算が並んでいる。今の経済状態で優先されるべきものかという視点でやりとりがあった」と指摘した。

 食料安定供給特会は農家の経営基盤強化に向けた貸し付け事業などを実施している。民主党が衆院選前に独自に事業仕分けをした際にも、同特会の対象には「不要な事業が多い」として改善が必要と判断していた。農水省関係では耕作放棄地再生利用緊急対策なども対象となる見通しだ。

 WGは4日にも300近い対象候補のリストアップを終え、仙谷由人行政刷新担当相に報告。5日から現地調査を始め、10日には対象事業を200程度に絞り込む方針だ。11日からは各省の担当者を呼び、事業の要不要、内容見直しの必要性、民間移管の是非などを公開の場で議論する仕分け作業をスタートさせる。

 各種事業の「推進費」名目の予算にも、政策目的があいまいなものがあるとして積極的に取り上げたい考えだ。