【広間と小間】 茶道の世界では和室は広間と小間の2種類に大別される。4畳半以上の広さが”広間”、4畳半以下の広さが”小間”となり、4畳半は両方に含まれる。
座臥具であった畳を空間の全面に敷き詰めた座敷(広間)の誕生は室町時代。 書院造の会所(客と会う場所)である広間で、床の間や違棚に様々な唐物を飾り賑やかに客をもてなす道具を中心とした茶が主流であった。 ところが村田珠光により茶の精神性が高められ、「道」としての茶が始まる。京都大徳寺真珠庵で一休禅師について参禅し、”道具を中心とした茶”から”茶を行う人の心を大切にする茶”に変わっていく。 そして、書院造の広間では心が落ち着かないとして、4畳半以下の小間が誕生する。やがて、武野紹鴎、千利休と続いて「侘び」を主とする草庵茶室(小間)が主流となっていった。身分の上下なく気持ちで客をもてなす茶である。 現在、茶会といえば、広間が使われ、一度に大人数が入って薄茶のみを頂く(3客以下は水屋からの点て出し)のがほとんど、また茶の点前の最初の形は書院造の広間でのものだったが、侘び寂びを旨とする茶道の姿は小間を使って少ない人数で行う茶事(懐石から濃茶・薄茶まで)なのである。 茶道では置き位置による畳の名称がある。踏込畳(茶道口から和室に入る際、足を踏込む畳)、客畳(客が座る畳)、貴人畳(ご貴人が座る畳)、点前畳(亭主が座る畳)など。また、四畳半の畳の敷き方は、風炉と炉で異なるので注意して見てみて下さい。 出典:http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/2ecd9f37b63c3cc71bcebc6b80c7ef17 |