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真夏の上信越を行くB
浅間牧場と浅間山系

青山貞一池田こみち

23 August 2009 無断転載禁
初出:独立系メディア「今日のコラム」


 2009年8月13日から22日にかけ、砂防ダム現地調査、PLC漏洩電界実験、それに環境アドボカシー活動などで群馬県(上州)、長野県(信州)に出かけた。

 今回は、いつもの群馬県(上州)に加え、長野県(信州)にも足を伸ばした。

 8月15日は、安曇野市の島々川渓流に5つも設置されている砂防ダムのさらに上流に第6番目の砂防ダムが計画されている。地元NPOの方々の協力を得てそれを視察しに行った。

 これについては、以下をご覧いただきたい。

■真夏の上信越を行く@
◆青山貞一・池田こみち:安曇野島々谷川の砂防ダム視察@
◆青山貞一・池田こみち:安曇野島々谷川の砂防ダム視察A
◆田口康夫:島々谷川砂防案内簡単報告


 群馬県北軽井沢から長野県安曇野までは高速を使っても片道で2時間半以上かかるが、日本の砂防ダムの実態を知る上で非常に有益な視察だった。なお、長野県は砂防ダムの設置基数で日本第2位である。
 
 ここでは、調査、実験などの合間にでかけた真夏の上州と信州各地について写真で報告したい。


■浅間牧場と浅間山系

 毎年夏に必ず出かけている浅間牧場だ、昨年は環境法ゼミの大学院生を連れてきた。 この牧場からは雄大な浅間山が一望できる。真夏の浅間牧場はみどりが一段と濃い。

 浅間山は依然として噴煙をたなびかせている。この4月までは、前掛山など外輪山より内側への立ち入り禁止(入山規制)となっている。気象庁は4月以降、浅間山の噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げたと発表した。火口から4キロの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性が低いためという。

真夏の浅間山。噴煙を上げている
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S8

 下の写真は昨年初夏に登った浅間山外輪山の黒斑山だ。左側の尖っている山が黒斑山(2404m)である。写真中、黒斑山から左側に降りてゆくと前掛け山となる。

 黒斑山の右側は高峰山(2106m)である。高峰山には有名な絶景温泉がある。高峰山の右側は池ノ平、湯の丸峠へと続く。


浅間山系の外輪山、黒斑山
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S8

■浅間山の外輪山、黒斑山に登る 2008.7
青山・池田・鷹取: 浅間山の外輪山、黒斑山に登る(1)
青山・池田・鷹取: 浅間山の外輪山、黒斑山に登る(2)
青山・池田・鷹取: 浅間山の外輪山、黒斑山に登る(3)高山植物

 なお、浅間山噴火口、前掛山と黒斑山との位置関係を3次元の立体図で見ると、以下のようになっている。浅間牧場からの景観は、下の3次元図では<嬬恋村側>と記された方向からのものである。


青山・池田・鷹取: 浅間山の外輪山、黒斑山に登る(1)より


青山・池田・鷹取: 浅間山の外輪山、黒斑山に登る(1)より

 下の3次元図は別の角度から見た浅間山(2568m)である。

 右側の白い部分が浅間山の噴火口、その左側が前掛山(2524m)、左側の外輪山が手前から黒斑山(2404m)、蛇骨岳(2366m)である。手前のピークは牙山と剣ケ峰(2281m)である。


出典:環境総研 北軽井沢研究室周辺の大自然(浅間山)

 下は平面的に見た浅間山とその主要な外輪山である。浅間山、前掛山、黒斑山、蛇骨岳、牙山、剣ケ峰の位置関係がよく分かる。

 なお、現在の黒斑山は東に開いた馬蹄形カルデラである。カルデラ形成以前は、現在の湯の平付近に中心火道を持つおよそ2800mの成層火山であったと考えられている。


出典:グーグルマップより作成

成層火山(せいそうかざん Stratovolcano)

 主に同一火口からの複数回の噴火により、溶岩や火山砕屑物などが積み重なり形成された円錐状の火山のこと。

 地形によって類別された火山形状の一つである。噴出口が同一であることから、火山体の形状は円錐状となる。

 円錐状であるために、しばしば広大な裾野を持つ。山体の傾斜は、火口に近いほど急であり、離れるほど緩やかなものとなる。 下の図は成層火山のイメージ。


出典:Wikipedia

 一方、黒斑山の手前にはシャクナゲ園や嬬恋村のキャベツ畑が続く。

 下は浅間牧場内にあるコブシの木だ。格好が良いので気に入っている。


浅間牧場とコブシ
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S8

 ちなみに下の写真は2007年のゴールデンウィークに浅間牧場を訪れたときに撮影したコブシの木である。浅間山を背景に撮影している。どの角度から撮影しても、このコブシの木はフォトジェニックだ。

 上下の写真を見比べると、日本の四季の織りなす自然景観に感動する!


浅間牧場:浅間山とコブシ
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10

 一方、浅間牧場からは浅間高原とともに、その奥にある上信越の山々が一望できる。下は浅間牧場から見た白根山系である。全国的に有名な草津、白根山は雲の真下にあるフラットなテーブルマウンテンがそれだ。写真右下には、さらに有名な草津温泉街が見える。

 それにしてもこれだけ好天は珍しい。目の保養になる!


浅間牧場から見た浅間高原と白根山系
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S8


つづく