●2008年2月22日午後
次に、秘儀荘(Villa Del Misteri)を見てみよう。
●秘儀荘(Villa Del Misteri)
上の地図の左上の端に秘儀荘(Villa Del Misteri)がある。これは、ポンペイが大噴火で消滅する前の形態に、大きな家屋を人為的に再現したモデルと言ってよいだろう。
順路としては、「フォロの浴場」から休憩施設前、エラコラーノ門を経由し到着する。結構な道のりだ。入場者には存在を知らずに帰ってしまうひともいるようだ。私もそのひとりになりかけた。3時間近く歩き続けると結構疲れてくる。遺跡の場内はおそらく夏だと摂氏40度近くなり、日射病や脱水症状に陥る可能性も高い。休憩所以外はほとんど日陰もないからだ。
秘儀荘に行く途中、下の写真にある黄色のラッパスイセンの畑がつづき、目の保養にもなる。
秘儀荘に行く途中にあったラッパスイセンの畑。すばらしいのひとこと
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10
以下は外から見た秘儀荘(Villa Del Misteri)。見て分かるように柱から上の屋根や壁が再現されている。
秘儀荘(Villa Del Misteri)の外観
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10
屋根瓦も再現されている。この瓦のオレンジ色は、クロアチアのドブロブニクでも多く見かける欧州中世の色である。
秘儀荘(Villa Del Misteri)の屋根瓦
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10
秘儀荘(Villa Del Misteri)内部
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10
秘儀荘(Villa Del Misteri)天井
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10
秘儀荘(Villa Del Misteri)の居室跡
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10
秘儀荘(Villa Del Misteri)はポンペイ城外の西にある邸宅である。ポンペイの赤色(Pompei Red)あざやかな壁画が多く残されている。下の写真もそのひとつ。
ポンペイが栄えた頃、ローマ帝国ではギリシャ神話に登場するバッコスという神を信仰する秘教が流行っていた。バッコスという神の宗教に入信する儀式の様子を描いた壁画が秘儀荘の奥にある。このことからこの邸宅はVilla Del Misteri、秘儀荘と命名されている。
秘儀荘の「ポンペイの赤は、深紅の赤で描かれている。これらフレスコ画には、「ディオニュソスの秘儀、「オデュッセウスの風景」などがある。以下はそれらの絵画の一部である。すばらしい「ポンペイの赤」が十分に見てとれる。
ポンペイの赤色(Pompei Red)あざやかな壁画
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10
ポンペイの赤色(Pompei Red)あざやかな壁画
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10
秘儀荘の一室の端に、以下の写真にある母親が子供を抱えたまま亡くなったレリーフ展示がある。幼児を抱えたまま有毒ガスで命を落とし、その後、火山灰に埋まったと推察されている。この展示は、フレスコ画とともに秘儀荘における見所となっている。
これは秘儀社(別荘)に展示されている母親が子供を抱えたまま亡くなったレリーフ
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10
つづく
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