シルクロードの今を征く Now on the Silk Road ヴェネツィア(Venezia、イタリア) サン・マルコ寺院の鐘楼 (Campanile di San Marco) 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 共編 掲載月日:2019年4月20日 独立系メディア E-wave Tokyo |
<ヴェネツィア総合メニュー> <教会1> サン・マルコ広場1 サン・マルコ広場2 サン・マルコ寺院1 サン・マルコ寺院2 サン・マルコ寺院3 サン・マルコ寺院の鐘楼 本稿の解説文は、現地調査に基づく開設に加え、Veneziaイタリア語版を中心にVenice英語版からの翻訳及び日本語版を使用しています。また写真は現地撮影分以外にWikimedlia Commons、さらに地図はグーグルマップ、グーグルストリートビューを使用しています。その他の引用に際しては、その都度引用名をつけています。 ◆サン・マルコ寺院の鐘楼(Campanile di San Marco) 下はグーグルマップの3次元表示でサンマルコ広場の鐘楼、寺院、ドゥカーレ宮殿を示したものです。 出典:グーグルマップの3次元表示で見た ンマルコ広場の鐘楼、寺院、ドゥカーレ宮殿 下は鐘楼の全景です。 サン・マルコ広場から見た鐘楼 Source:Wikimedia Commons パブリック・ドメイン, リンクによる ジュデッカ運河の水上バス上から見たサン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂 撮影:池田こみち Nikon Coolpix S10 Source:Wikimedia Commons Deror avi - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる サン・マルコ広場から見た鐘と寺院 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2006年3月16日 水上バスから見た鐘と寺院 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2006年3月16日 サン・マルコ広場から見上げた鐘楼 撮影:池田こみち Nikon Coolpix S10 サン・マルコの鐘楼( Campanile di San Marco)はヴェネツィアのサン・マルコ広場にある鐘楼を指します。ヴェネツィアにある観光名所の中でも特に有名であり街のシンボルとされています。 高さは98.6mあり、サン・マルコ寺院の前の角に単独で建っています。下半分はシンプルなレンガ造りになっており、その上部にアーチ型の鐘架があり中に5つの鐘があります。 鐘架の上にはヴェネツィアを象徴する歩行中のライオンと女性の形が象ってあるレンガ造りの壁があり、さらのその上にピラミッド型の尖塔が乗っています。この尖塔の頂上にある金色の像は大天使ガブリエルを模したものです。 鐘楼は1514年に現在の形で完成していますが、1902年に崩壊したため現在サン・マルコ広場に建っているのは1912年に再建されたものです。 歴史 最初に鐘楼が建てられたのは9世紀のことです。当時のヴェネツィア共和国総督のピエトロ・トリブーノが現在のサン・マルコ広場の位置にあったドックの見張り台として建設しようとしたものです。 建設は12世紀のドメニコ・モロシーニ総督時代に完了し下部はドゥカーレ宮殿の警護兵のための兵舎の一部としても使用されていました。 16世紀にこの鐘楼は1489年の火災や1511年の地震による被害を受けたことによる大幅な修復がなされ、Giorgio SpaventoやBartolomeo Bonの指揮の下大理石で出来た鐘架や金箔を張った木製の大天使ガブリエルの彫像が加えられ、1513年7月6日に現在の形の鐘楼として完成しました。 その後も改修は続けられ、1653年相次ぐ侵略による火災により損害を受けた鐘楼の補修がバルダッサーレ・ロンゲーナによって行われ、1745年には火災によりひびが入った石細工の落下で数人の死者を出したことから再び大規模な修繕がおこなわれました。 そして1776年に塔に新たに避雷針が設置され、1820年には先端の大天使ガブリエルの彫像が新しいものに挿げ替えられました。 しかし1902年7月鐘楼の北側に入ったひびの影響で鐘楼は完全に崩壊しました。 隣接する兵舎やサンソヴィーノ図書館の一部もこの崩壊の影響で大損害を受けましたが、幸い死者は一人も出ずサン・マルコ寺院も被害を免れることができました。議会はその日の晩までに50万リラをこの鐘楼の再建に充てることを決め、将来的に予測される再崩壊を防ぐために塔の内部を強化させることとなりました。この再建工事は1912年まで続き、4月25日のサン・マルコの日に新しく開業しました。 サン・マルコ広場から見た夕暮れの鐘楼とドゥカーレ宮殿、寺院 Source:Wikimedia Commons CC BY 3.0, Link 影響 この鐘楼は全世界で塔や高層ビルのデザインに大きな影響を与え、その例としてオーストラリアのブリズベン市庁舎(シティーホール)、ニューヨークのメトロライフタワー、デンバーのダニエルズ&フィッシャータワーなどが挙げられます。またカリフォルニア大学バークレー校にあるササータワーは「カンパニーレ(イタリア語で鐘楼)」という愛称で親しまれています。 鐘架の鐘 鐘が鳴り響く鐘室 Source:Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0, Link 鐘楼の鐘架には5つの鐘が設置されていますが、それぞれの鐘は名前がついており、違う役割を担っていました。 The Renghiera:処刑を知らせる。 The Mezza Terza:上院の開会を宣言する。 The Nona:正午を知らせる。 The Trottiera:Maggior Consiglioの議員を招集する。 The Maragona:労働日の始まりと終わりを知らせる。 見学 鐘室までは地上からエレベーターが通じており、8ユーロ(2011年現在)で上ることができます。鐘室からはヴェネツィアの360度の景観を楽しめますが、時刻によっては見学者の耳元で鐘が鳴り響くことがあります。 鐘室から見下ろすサン・マルコ広場 Source:Wikimedia Commons CC BY 3.0, Link 鐘室から見下ろすサン・ジョルジョ・マッジョーレ Source:Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0, Link 鐘室から見下ろすサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂 Source:Wikimedia Commons CC BY-SA 4.0, Link <ヴェネツィア総合メニュー> |