英セラフィールド再処理施設から 漏れる放射能汚染(6) 〜今回のコラムを執筆してみて 分かったこと!〜 青山貞一 掲載日:2005.5.26 |
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以下はあるメーリングリストでのやりとりである. ●●さん 青山です。 独立系メディア「今日のコラム」に書いたセラフィールドの事故ですが、その後、私のブログにも転送してみました。 ●今日のコラム http://eritokyo.jp/independent/nagano-pref/aoyama--col3008.html ◆青山ブログ http://blog.livedoor.jp/aoyama211111/archives/22046425.html セラフィールド事件は、私がコラム化する前から反原発団体らが地道に翻訳などをされ、HP上に掲載していました。また、河野太郎衆議院議員がガーデアンの記事を自分で抄訳し、ご自身のメルマガに書かれていました。 にもかかわらず、今回の私のセラフィールドのコラムが、あっという間に1200以上のブログやホームページに転載され、それぞれ大きな話題となっています。友人の坂本龍一さんもご自身のブログからリンクされています。 私は今まで何100と言うコラムを書いてきましたが、今回のコラムほど波及効果があるコラムはないように思えます。それはなぜでしょうか? 以下は私見です。 私がブログを本格的に始めたのは、わずかこの4月に入ってからです。セラフィールドのコラムを書いたのも5月下旬です。 ご承知かどうか分かりませんが、今春からブログが日本社会で爆発的にはやりだしました。私自身、連日、独立系メディア「今日のコラム」を執筆してきましたが、ブログの魅力に抗しきれず、この春から毎日ではありませんが、「今日のコラム」をブログに転送しはじめたのです。 私のセラフィールドのコラムを引用、転載あるいはリンクしているWEBををグーグルを使って調査すると、どうも通常のWeb(ホームページ)より圧倒的に個人のブログでの引用、転載、リンクが多いのです。 もし、これが事実だとすれば、次のようなことが容易に想定できます。 すなわち、今後一億総ブログ時代となれば、インターネットがもつ波及力で、しかるべき内容を持つ記事なりコラムは、燎原の火のごとく次々に日本中を駆けめぐるはずです。黙っていても。 今回は、英国のザ・タイムズやガーデンアンと言う新聞がネタでした。 日本の朝日、毎日、読売、日経、東京など主要新聞や主要テレビネットワークはまったく報じていませんでした。しかし、ブログなり通常のWEBにしっかりと、かつ読みたくなる記事やコラムを書けば、それなりに日本の隅々までそのエッセンスは届く可能性があると思います。 これは日本国内の記事、それも日本のメディアが外国、世界に伝えたがらない、伝えない記事についても同様でしょう。外国語に翻訳し、個人ブログなどに書くことにより世界中のひとびとが日本初の重要な情報を共有できる時代が来ていることを意味します。 その意味で、大マスコミが「営業上観点」などから重要な出来事を記事にしなくとも、私たちが、しっかりと目を見開き、1GBから2GBの超巨大メモリーを無償で提供しているIT企業の「ブログ」(まさにホリエモン氏の言い分)をもとに、戦争であれなんれあれ、重要な出来事を世界中のひとびとが共有できる時代がすぐそこに来ていると思えます。 もちろん、いかなる場合でも、この種の話で最も大切なことは一次情報、すなわち現場を歩き、取材し、調査することです。 しかしこれとてけっして不可能なことではないと思います。 というのも、世界中どんなところにも人が生活し、ひとが住んでいることを考えれば、現場にいるひとが、上記のようにブログを使い、何語であれ記事なりコラムなり調査報告を書けばよいのです。複数であればあるほどよいでしょう! 友人の田中康夫氏も当時、次のように述べていました。 「政治や経済や社会を批判しながら、自身への批評は受け入れようとしなかったマスメディアは、護送船団「記者クラブ」なる保護貿易主義の鎖国状態下で「カルテル」を組んできた集団と言えます。記者クラブ所属の新聞、TVに携わる者のみがジャーナリストに非ず、市民誰もが表現者、との哲学に基づいて「『脱・記者クラブ』宣言」を4年前に発した僕と同じ”トロツキスト”な体制内変革をホリエモンは今回、敢行しているのです。ブログ日記の中で彼は以下の趣旨を語っています。」 記者クラブ制度にあぐらをかき、視聴率や発行部数にばかりに目を奪われ、事の本質を見失い、本来、国民、読者が知りたいことを知らせてこなかった日本の大マスメディアは、大いに反省すべきである。 日本のマスメディアがセラフィールド問題を報道しない理由が河野太郎代議士が冒頭(1)に言されたことであるなら、私たちは、この国の行く末路が暗澹たるものとなることを自覚しなければならない。 そのためにも、ジャーナリスト・ギルド社会を破壊し、いつでも、どこでも、誰でも書き手になるユビキタス・ジャーナリスト社会を構築しようではないか! 連載終わり
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