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 厳寒のロシア2大都市短訪
   
エルミタージュの猫たち-1
The Herumitage Cats

青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda
掲載月日:2017年4月30日
独立系メディア E−wave Tokyo
 
無断転載禁

サンクトペテルブルグ(Saint Petersburg)
  サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物群

    
サンクトペテルブルグ市紋章  サンクトペテルブルグ市旗   エルミタージュ美術館のロゴ





所蔵:青山貞一、池田こみち エルミタージュ美術館で購入


◆エルミタージュの猫たち はじめに

 今回のロシア訪問のハイライトのひとつに「エルミタージュの猫たち」があります。その理由は、涙なしには語れず、また聞けません。

 ナチス・ドイツ軍により2500万人以上のソ連(現在のロシア)の国民、兵士が犠牲になりながらも、ソ連軍と国民はナチス・ドイツ軍を最終的に撃退し、第二次世界大戦でソ連はナチス・ドイツに勝利します。

 これは現在でも毎年、「大祖国戦争」の勝利記念パレードがモスクワで行われていることからも分かります。ちなみに、「祖国戦争」は、ナポレオン戦争を意味し、やはり「祖国戦争」勝利記念パレードもあります。

 第二次世界大戦で最初にナチス・ドイツが攻め込んだ都市は、当時の首都サンクトペテルブルグ(当時はレニングラード)でした。しかも、ナチスドイツ軍は、そのレニングラードを徹底的に包囲する作戦をとりました。この包囲の期間は約3年間に及びます。これはモスクワの闘いなど独ソ戦争のなかで、最も長期にわたる闘いです。

 ソ連の兵士とレニングラード市民は過酷な包囲網にもかかわらず、最終的に勝利します。しかし、勝利はしたものの、ソ連側は兵士、市民約100万人が亡くなります。その多くの理由は、実は餓死だったのです。最終段階でサンクトペテルブルグ市民の食糧は枯渇し、何と「猫」を食し飢えを凌ぎ、ナチス・ドイツによるレニングラード包囲線に勝ったのです。

 さらに、第二次世界大戦後も、戦争で破壊されたエルミタージュには大量のネズミが入り込み、増殖し、次々に貴重な宝物に損傷を与える事になります。このとき、大量の猫が全国から集められ、エルミタージュの施設に放され、ネズミとりをさせられたのです。その甲斐あって、多くの絵画などがネズミによる破損から免れました。

 このような背景があり、その後、ロシア国民、サンクトペテルブルグ市民は猫たちに大いに感謝するだけでなく、それに報いるさまざまなことをしています。今なおエルミタージュ美術館には多くの猫が「国家公務員」として存在し、ネズミ撃退の役割を果たしています。猫の餌やり、健康管理などのための職員(人間の)や病院もあります。またサンクトペテルブルグ市内あちこち、しかも要所には猫の記念碑が置かれています。さらに猫の日もあります。


サンクトペテルブルグ市内あちこちにある猫の記念碑
出典:スプートニク


出典:スプートニク

 ところで、私たちはアマルフィ(イタリア)でも、ドブロブニク(クロアチア)でも、アウシュビッツ(ポーランド)、ヴィルニウス(リトアニア)でも、世界中どこでも旅行中、猫たちに出逢うことがひとつの大きな楽しみと喜びとなっています。

 今回のサンクトペテルブルグ市では、スプートニクやロシアNOWなどの特集で歴史的にペテルブルグ市民が猫を非常に大切にしていることを知っていました。今回、ロシアの現地でガイドさんや学芸員の方々と話すなかでも、エルミタージュ美術館と猫の関係について情報を得ました。

<参考>
  ※1 ナチスの包囲戦でペテルブルグの猫たちの成した功績とは?
     市中に多くの猫記念碑があるのはなぜ?  スプートニク

  ※2 エルミタージュ美術館の猫軍団   ロシアNOW

  ※3 エルミタージュの12匹の番人たち  ロシアNOW

  ※4 青山・池田、厳寒のロシア2大都市短訪〜独ソ戦、レニングラード包囲とネコ
      2017年4月30日公開予定

 少々、話が拡大し、飛躍しますが(笑)、私見では私たち日本などG7諸国は先進国首脳会議などと気取りながらも、足元で猫や犬を大切にせず、保護と言いながら殺処分している実態は何とも悲しいものです。このような国や地域にすむ人々は不幸であると言ってよいでしょう。事実、私たちが毎年行っている世界の「幸福度」ランキングでは、たまにカナダなどがいますが、G7諸国が10位以内にいません。

 もっぱら、以下のランキングには、動物愛護などの項目はありません。実態として、猫については、イタリアが、また犬については英国が先進的な取り組みをしています。念のため。


出典:青山貞一 政策学校一新塾講義スライド

 そこで、ここでは英語版、ロシア語版のWikipediaでは「エルミタージュの猫たち」を池田こみちが和訳しました。猫好きだけでなく、ぜひ皆様に一読してい頂ければと思います。

 また本稿ではサンクトペテルブルグを離れるとき、空港にあるエルミタージュ美術館空港支部のショップで購入したエルミタージュの猫たちの絵画も紹介します。

 なお、今回のロシア帰国報告は全部で200本近くになっており、全部の公開は2017年4月30日を予定しています。


つづく