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第3回 アマルフィ海岸自治体の持続可能性基礎調査 2013-6
A Survey on Sustainability of Costiera Amalfitana Comune

初夏のアマルフィ海岸を行く
 6日目

学術探査:ミノーリのヴィッラ・ロマーナ(3)

    青山貞一・池田こみち 環境総合研究所顧問
2013年6月14日

 
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アマルフィの位置    ミノーリの紋章  イタリア国旗

◆ミノーリのヴィッラ・ロマーナ(3) 回廊、階段

 
ところで、ヴィッラ・ロマナには多くの煉瓦(レンガ)とセメントが使われています。構造物の表面に煉瓦が装飾を兼ねて使われ、構造物にセメントが使われていることが写真から分かります。

 煉瓦の歴史は古いですが、調べて見るとセメントの歴史も相当古いようです。以下はWikiの解説です。

 このセメントの利用の歴史は古く、古代エジプトのピラミッドにもモルタルとして使用されたセメント(気硬性セメント)が残っています。水酸化カルシウムとポゾラン(英語版)を混合すると水硬性を有するようになることが発見されたのがいつごろなのかは不明ですが、古代ギリシアや古代ローマの時代になると、凝灰岩の分解物を添加した水硬性セメントが水中工事や道路工事などに用いられるようになっています。

 ローマ時代には自然に産出するポゾラン(火山土や軽石)や人工ポゾラン(焼成した粘土、陶器片など)を使っていたはずです。

 ローマのパンテオンやカラカラ浴場など、現存する古代ローマの建物にもそのようなコンクリート(ローマン・コンクリート)が使われていることが知られています。またローマ水道にも水硬性セメントが多用されています。



凡例:1:浴室、2:階段、3-12:居室等、 A:中庭、B:プール、C:回廊、D:大広間

撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2013-6-6

 
下は博物館の学芸員と一緒の青山貞一です。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S10  2013-6-6

 下の写真は上の平面図にある C の回廊です。ここでは、構造的にアーチ形が多用されています。また、このアーチ形の回廊にもセメントが使われています。また中庭側には煉瓦が使われています。


ヴィッラ・ロマナの回廊
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2013-6-6

 下も C の回廊です。上の写真と反対側から撮影したもののです。


ヴィッラ・ロマナの回廊
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2013-6-6


ヴィッラ・ロマナの回廊
The Roman Villa of Minori
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2013-6-6


ヴィッラ・ロマナの回廊
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S10  2013-6-6

 回廊の外観を見ると、下の写真のようにポンペイ遺跡や各地に残る水道橋のようにアーチの構造と煉瓦が多用されていることが分かります。


ヴィッラ・ロマナの回廊
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S10  2013-6-6


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2013-6-6

 以下は C の上端、2 にある階段です。地上部に出ることが出来ます。


ヴィッラ・ロマナの階段
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S10  2013-6-6

 これは階段の下から見た写真です。階段は補修されており、非常に安全に上り下りができます。


ヴィッラ・ロマナの階段
The Roman Villa of Minori
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2013-6-6


ヴィラ・ロマーナ(4)へつづく