エントランスへはここをクリック   

アンコール遺跡群現地調査報告


タ・ソム2(Ta Som)

青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda
2019年1月24日公開
独立系メディア E-Wave Tokyo 
無断転載禁

アンコール遺跡全体目次

<北東部の寺院・遺跡>
クオル・コー
 ニャック・ポアン1 ニャック・ポアン2 ニャック・ポアン3
タ・ソム1  タ・ソム2


タ・ソム(Ta Som)
タ・ソムの写真ギャラリー


カンボジア、シェムリアップ州タ・ソム寺院
Source:Wikimedia Commons



カンボジア、シェムリアップ州タ・ソム寺院
Source:Wikimedia Commons



サルスベリ属の植物(カリキュラタは不明)、
カンボジア、シェムリアップ州タ・ソム寺院
Source:Wikimedia Commons



カンボジア、シェムリアップ州タ・ソム寺院
Source:Wikimedia Commons



カンボジア、シェムリアップ州タ・ソム寺院
Source:Wikimedia Commons


カンボジア、シェムリアップ州タ・ソム寺院
Source:Wikimedia Commons



カンボジア、シェムリアップ州タ・ソム寺院
Source:Wikimedia Commons



アンコールの朽ちた寺院で発見された美しい彫像
カンボジア、シェムリアップのタ・ソウ寺院
Source:Wikimedia Commons



カンボジアのアンコール
Source:Wikimedia Commons



タ・ソム寺院に彫られた女神デヴァダのひとつ。
デヴァダとは法則を司る神という意味のサンスクリット語で
アンコールでは女神をさす
Source:Wikimedia Commons

注)Devatas デヴァターの解説の出典

 アンコール遺跡を訪れた旅行者がすぐに気づくアンコール遺跡特有の要素のひとつがデヴァターです。女神を意味していているというその華麗な肢体は寺院の壁面にレリーフとしてデザインされています。特にアンコール・ワット、タ・プローム、プレア・カンにはおびただしい数のデヴァターが刻まれています。

 ひとりひとりに個性があり、理知的であると同時に肉感的です。頭に華やかな冠をかぶり、腰の付近にも装飾を身につけていますが、上半身は薄ものをまとっただけで体の線がはっきりとわかります。

 上半身が裸体の場合もあります。下半身につけている衣も薄いヴェールのように見えます。足元は裸足です。冠以外には指輪や細いリングなどをいくつも身につけています。

 ひとりでいることもあり、数人がかたまって立っていることもあります。デヴァターは寺院壁面の連子窓の間などに配置されています。その結果として壁面の空白を埋め、壁面に温かさと潤いを与え、華麗さを演出しています。

 デヴァターのレリーフは遺跡によって、また同じ遺跡でも位置によって、一体一体が違っています。容貌、着衣、装飾品、大きさなど、どれひとつとっても同じものはありませんい。

 これらを作った職人たちは、かなり自由に制作にあたっていたように感じられます。またこれらの彫像にはモデルがいたように思われます。一定の様式を踏まえてはいるものの、デヴァターのひとりひとりが生き生きとしているのでそう思えるのです。




タ・ソム寺院に彫られた女神デヴァダのひとつ。
Source:Wikimedia Commons



タ・ソム寺院に彫られた女神デヴァダのひとつ。
Source:Wikimedia Commons


アンコール遺跡全体目次