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本ブログを書いている最中、「トトロの森ふるさと基金」から開発予定地の地図が入手できた。 以下がその元地図である。大きな黒色塗りつぶし地区は「和光の森」などの所沢市有地、グレー部分が埼玉県有地である。次に橙色部分が基金によりトラスト化した20号と21号である。さらに水色の横線が入っている部分が900墓石の墓地の建設予定地である。 これらはいずれも早稲田大学所沢キャンパスの南東端部分にある。黒枠部分は所沢市三ヶ島二丁目周辺緑地区域とされている。 図6 巨大墓地の予定地図 図中水色部分 以下は上図を拡大したものである。早稲田大学所沢キャンパスの陸上トラックのすぐ下が湿地であることも分かる。しかも予定地は、2つの産廃施設の間にあることも分かる。 墓地の北側が湿地、南側が狭山湖となる。もとより、このような位置に産廃施設を設置許可した許可権者である埼玉県の見識が問われるが、その埼玉県であるが故に、墓地計画についても開発許可を出す可能性が十分ある。 開発許可は主として市街化調整区域における民間開発事業を対象として行われる。 ※ 開発許可制度の詳細 ※ 開発許可制度の解説 - 埼玉県 ※ 第5版 都市計画運用指針 - 国土交通省 墓地開発の規模は概ね7000m2 と予定されているから、都市計画法の開発許可制度にもとづく民間土地造成事業となる。さらに規模によっては開発許可の対象となった場合、環境影響評価手続が適用されるが、日本では環境アセスメントの対象となった時点で開発事業が実質ゴーとなる。ただし、開発許可では、区画形状の変更に伴う自然環境への影響については通常調査されない。 なお、埼玉県環境影響評価制度手続では、墓地又は墓園の造成 については、墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年法律第48号)第2条第5項に規定する墓地又は都市計画法施行令第1条第2項第2号に掲げる墓園の造成であって、施行区域の 面積が50ヘクタール(森林等の地域に係る事業にあっては、20ヘクタール)以上のものとされており、7000m2 では、20ヘクタール以下なので対象とならないことが分かる。 さらに埼玉県には戦略的環境影響評価制度があるが、これも土地造成の場合、最低が環境影響評価制度同様、林地でも20ヘクタール以上となっており、0.7ヘクタールでは対象とならない。 橙色部分が基金によりトラスト化した20号地と21号地。 水色の横線が入っている部分が900墓石の墓地の建設予定地 図7 巨大墓地の予定地図 図中水色部分 以下は墓地の開発予定地をグーグルの衛星画像に落としたものである。 写真32 衛星写真見た巨大墓地計画予定地 出典:グーグルマップ衛星画像 下はトラストの20号地と21号地を入れた図でものである。 写真33 衛星写真見た巨大墓地計画予定地 出典:グーグルマップ衛星画像 墓地予定地は、上の写真にあるように、湿地側にも貯水池側にもそれぞれ傾斜がある尾根に位置しており、土壌、地下水、植生、水象など、さまざまな影響が及ぶことが考えられる。 つづく |