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肝心な巨大墓地計画については、所沢の女性市議が転送してきた会合案内と「トトロのふるさと基金」の公式ホームページ以外、ほとんど情報がなかった。 ※6月21日になって開発予定地の詳細が分かった。これについては(4)に詳述する。 図3 都民の水瓶、狭山湖半の巨大墓地計画地 拡大図 出典:グーグルマップから池田こみち作成 永年のこの種の巨大開発に関わってきた経験からすると、仮に情報が少なくても、環境保全のために動くNPO/NGOや住民団体は早期段階からかかわることが大切である。 ◆現時点での入手情報 以下は送られてきたチラシにある記述のエッセンス。 <チラシの記述> 墓地計画地は、「所沢市みどりの基本計画」でも重点的に保全を図るエリアとされる地域。オオタカの生息も確認されています。計画地の下にはたくさんのホタルが生息する湿地があり、計画地はその水源地となっています。 トトロのふるさと基金では昨年、計画地近隣の一画をトトロの森20 号地及び同21 号地として取得し、保全の取り組みを始めたところでした。 計画にあるような大規模な墓地造成が現実のものになってしまったら―貴重な自然環境や景観を大きく損ね、狭い通行路しかない当地に大量の車両の通行が予想されるなど著しい環境悪化が懸念されます。
◆巨大墓地の想定面積規模 上記のチラシの中に墓地の区画というか墓石が900(7000u)とあったのみである。 以下は、「トトロのふるさと基金」のホームページにある情報である。読むと、今回問題となっている巨大墓地に近いトトロの森20号地とトトロの森21号地は、ナショナルトラスト用地として合計約2700万円で買収済みであることが分かる。期日は20号が2013年6月、21号が2013年10月である。 したがって、早稲田大学所沢キャンパス近くでは、トトロの森20号地とトトロの森21号地以外の残地がおそらく巨大墓地の予定地となることが分かる。 青山の推定であるが、早稲田大学所沢キャンパス用地と県立芸術総合高校以外の土地で、現地にに残された土地のかなりの部分がナショナルトラスト地となったので、残された土地の所有者か土地造成関連業者が今回の計画を想起したのではないかと思える。 巨大墓地計画の詳細は見入手だが、墓地の区画の規模は霊園によってそれぞれのようだが、民間の霊園では大きな面積では5〜6u、さらに連結墓地工事などでそれ以上の広さを確保する場合もある。一方で小区画では0.4u〜0.6uが一般的な広さと言えるようだ。 以下は参考にした霊園。ただし、トトロの森は、傾斜地が多いので階段状に造成することになると思われる。どこまで自然の地形をそのままに土地造成するのかどうかは,現時点ではまったく不明である。 写真5 霊園の例1 真駒内滝野霊園の事例 写真6 霊園の例2 山梨県相模湖上野原霊園の事例 写真7 霊園の例3 名古屋市天白区「八事霊園」の例 写真にある霊園を参考にし900区画の巨大墓地の敷地面積を推計する。以下は記の写真を含め日本各地の霊園事例を下に推計した墓地の面積例である。 (1)仮に1区画を平均1u坪とした場合 墓石など900u、区画内通路+アプローチ道路、900u、休憩施設など400u =2200u 周辺緑地は墓石+通路+施設の合計面積の3割の保存緑地=660u 合計 2860u (2)仮に1区画を平均2u坪とした場合 墓石など1800u、区画内通路1800u+アプローチ道路、休憩施設など500u =4100u 周辺緑地は墓石+通路+施設の合計面積の3割の保存緑地=1230u 合計 5330u (3)仮に1区画を平均3u(ほぼ一坪)とした場合 墓石など2700u、区画内通路2700u+アプローチ道路、休憩施設など700u =6100u 周辺緑地は墓石+通路+施設の合計面積の3割の保存緑地=1830u 合計 7930u となる。チラシにあった予定面積が7000uなので、おおむね(3)に近いものと想定される。 同じ900墓石(区画)でも、1区画面積により大幅に全体面積が変わることが分かる。 つづく |