2018年・東日本大震災 復旧実態調査(岩手県編) 釜石湾口防潮堤1 青山貞一・池田こみち 環境総合研究所顧問 掲載月日:2019年6月20日 独立系メディア E-wave Tokyo 断転載禁 |
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以下は日本報道検証機構の記事である。 ◆釜石防波堤「津波被害予測を隠蔽」に岩手県が反論 2014年1月16日 震災後の復旧工事が進められている釜石市湾口防波堤があると津波被害が一部で拡大するとの予測結果を岩手県が隠していると朝日新聞が報道。しかし、県は隠したとの指摘は当たらないと反論している。 【朝日】 2013/12/31朝刊1面「防波堤 被害予測伏せる 復旧工事 岩手県 住民の不安放置」、3面「公共事業 住民置き去り 防波堤再建の説明不十分」 《注意報1》2014/1/16 07:00 《注意報1》 2014/1/16 07:00 朝日新聞は昨年12月31日付朝刊で、「防波堤 被害予測伏せる」と見出しをつけ、岩手県が釜石湾口防波堤があることで両石湾の津波被害が拡大するとのシミュレーションを実施していながら隠蔽していたと報じた。これに対し、県側は、シミュレーションは県が実施したものではなく、隠したとの指摘は当たらないと反論している。 岩手県の発表や朝日新聞の報道によると、岩手県は、東日本大震災の後、破壊された釜石湾口防波堤の復旧を前提に、両石湾などの沿岸の津波被害の予測をコンサルタント会社に依頼して実施。それを踏まえ、国土交通省が防波堤の復旧工事を進めている。この防波堤をめぐり、朝日新聞は、大震災の津波で釜石湾に隣接する両石湾の集落が壊滅し、住民が「津波が防波堤で跳ね返って何倍も高くなって来るのでは」と調査を求めていたことを指摘。同紙の取材で「釜石湾口防波堤があることで両石の被害が大きくなるとする岩手県のシミュレーションがあることがわかった」とし、独自に入手した「釜石湾の湾口防波堤有無の検討」と題する資料によれば、防波堤がなければ両石湾岸の集落の被害が減るという結果が出ていたと報じた。
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釜石湾口防潮堤2へつづく |