東南アジア最後の秘境 ミャンマー スラマニ寺院(3)概要 Sulamani Phaya 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 掲載月日:2016年6月24日 独立系メディア E−wave Tokyo 無断転載禁 |
(126) スラマニ寺院(1) (127) スラマニ寺院(2) (128) スラマニ寺院(3 (129) スラマニ寺院(4) (130) スラマニ寺院(5) (131) スラマニ寺院(6) (132) スラマニ寺院(7) (134) バガン草原で迷子に (135) バガン最後の夕食 以下はスラマニ寺院の概要と感想です。 スラマニ寺院(Sulamani Temple)はバガン遺跡の中でも、アーナンダ寺院とともに多くの人が訪れる魅力的な寺院のひとつです。名前は「最高の宝石」もしくは「小さなルビー」を意味しています。 1183年、パガン王朝第七代ナラパティシードゥー(Narapatisithu)王によって建立されたスラマニ寺院は、バガン王朝が繁栄した後期時代(1170〜1300年)の最初の寺院です。 スラマニ寺院の建築様式には、61mでバガンで一番高いタピニュ寺院の大規模な階層型、そしてここに来る途中にありましたダマヤンジー寺院の水平な層位型とをうまく融合したもので、やはり非常に荘厳さがあります。 なお、スラマニ寺院は、レンガの遺跡としてはバガンで随一のものとと言っても過言でないでしょう。 下はスラマニ寺院を背後から見た写真です。壁(フェンス)があるので分かります。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-6-8 スラマニ寺院は二階構造となっており、下層の大きな基壇には三つのテラスが、またその上の小さな上層にも四つのテラスがあります。 それぞれのテラスの角に尖塔が立っており、登頂部には、北インドをルーツとする”シカラ(sikhara)”があります。しかし、アーナンダ寺院とは違って、金色ではありません。トップには傘型の尖塔装飾品、「hti(ティ)」がついています。 以下に紹介する内部の仏像は、それぞれの四方を向いています。内壁は壁画で色付けされていましたが、今はほとんど残っていません。レンガの遺跡としてはバガンで随一のものとと言っても過言でないでしょう。 以下はスラマニ寺院の詳細解説です。 ◆スラマニ寺院の詳細 遺跡の種類:U型寺院(Kundaung Pauk Gu) 位 置 :Narapatisithu 地 域 :Minnanthu 創建年月日:1183年 遺跡番号: 748 スラマニは、1181年、Narapatisithu王の時代(1174年〜1211年)に創建されました。この寺院は、「最後の宝石」として知られ、Dhammayangyiパゴダを超える寺院です。また、この寺院は、HtilominloやGawdawpalin寺院よりも一層洗練された寺院となっています。 注)《Gawdawpalin Temple:ゴドーパリーンパゴダ》−−コトバンク ミャンマー中部の都市遺跡バガンにある仏教寺院。パガン朝第7代王ナラパティシードゥーの命で建設がはじまり、1227年にその息子ナンダウンミャー王の時代に完成。塔の高さは55メートルあり、バガンで2番目に高い。外壁には漆喰による精緻な装飾が施されている。 この寺院は、初期につくられた水平面と中期に造られた垂直の線泉を結んだところに、ピラミッド効果を演出するために組み立てられた広いテラスの上にある二層(二階)構造がが特徴となっています。建物全体の煉瓦積み工事は、バガンで最高の出来映えの一つと言われています。 寺院の一部分は、1975年の地震で損傷しました。仏塔は各テラスの四隅に建てられ、建物全体を囲っています。内部の壁面は、往時は、たくさんのモザイク片で縁取られており、バガンの古い僧院の中でも特色有るものとなっていました。 スラマニは、バガンのなかで最も素晴らしい装飾をもった寺院の一つで、押縁の上や屋根の切り妻、そして、付け柱に漆喰の彫刻が施されていたのです。これらの彫刻は現在もかなりよい状態で残されています。基礎部分とテラスにある上塗りした銘板もまだ、見ることができます。 地上に設置された仏像の顔は4方向を向いています。最も中心的な東の入口の仏像は 壁龕(へきがん:壁のくぼみ)に安置されています。底部内の通路の壁はコンバウン時代から 美しいフレスコ画で彩られており、テラスには、さらに古い時代のフレスコ画が描かれてい ます。非常に狭い階段が寺院の頭頂部へと続いていますが、そこから眺めは大変素晴らしいものです。 北側の部分は、スラマニ僧院が残っています。ここは僧院の建物で、スラマニ寺院の上級僧居室であるとともに、Tripitaka(仏陀の経典)を収納しており、壁で囲まれていました。この部屋はまた、聖職授任式のためのホールとしても使用されていました。敷地内にある水槽は、バガン遺跡の中で唯一のオリジナルの水槽であると考えられています。 出典:http://bagan.travelmyanmar.net/sulamani-temple.htm 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-6-8 つづく |