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厳寒のロシア2大都市短訪

  聖イサク大聖堂
 1818 - 1858 概要

St' Issac Cathedral Technologies

青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda
掲載月日:2017年5月30日
独立系メディア E-wave Tokyo

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 ・聖イサク大聖堂
  概要  歴史  外装・外観  ドーム  建築設計  建築技術
  内装   イコン  展望台 


サンクトペテルブルグ(Saint Petersburg)
  サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物群

  

 サンクトペテルブルグ市の中心の数あるロシア正教会の寺院で重要かつ著名なものと言えば、この聖イサク大聖堂(Исаакиевский собор、Saint Issac Cathedral)とその近くにあるカザン聖堂だと思います。

 以下の地図は、サンクトペテルブルグ市の概要紹介で示したものです。下の地図は、現在のサンクトペテルブルグ中心部にある主要な宮殿、寺院、美術館、博物館等を示しています。

 私たちはサンクトペテルブルグ市滞在中、何度かこの聖イサク大聖堂を訪問することになりました。それにしても荘厳、華麗なロシア正教会の寺院です。こんな巨大な建築物を当時、どうやってつくったのかについても疑問を感じていました。

 それは建築工事の歴史的な数枚の絵画を見ることで、氷解しました。その技術は、お隣にあります宮殿広場の中心に立つ、アレクサンドリア円柱においても使われていたことが、今回の現地調査で分かりました。


現在のサンクトペテルブルグ中心部
出典:ワールド航空サ^-ビス

 聖イサク大聖堂は、かのロマノフ王朝時代につくられ、今なお世界各国民の垂涎の的となっているエルミタージュ美術館のすく隣にあるアレキサンダー公園のなか、そして観光の目玉の一つとなっているピョートル第一世の「青銅の騎士像」やニコライ一世像の隣にあります。

 またカザン聖堂は、地図のほぼ中心にあります。カザン聖堂は、イタリアのバチカン公国にあるサンピエトロ寺院大聖堂をまねただけあって、左右シンメトリーで素晴らしい建築物です。


カザン聖堂(カザン大聖堂、カザン寺院)  
Source:Wikimedia Commons

 私たちは、ロシア短訪のサンクトペテルブルグでは、エルミタージュ美術館に行く前、そしてエカテリーナ宮殿やパブロフスク宮殿を視察した後の二度にわたり、この聖イサク大聖堂に足を運びました。そのようなこともあり、ここでは、できる限り詳細に聖イサク大聖堂を紹介したいと思います。

 下はグーグルマップで見た聖イサク大聖堂の位置です。サンクトペテルブルグの中心にあることがよくわかります。


出典:グーグルマップ

◆聖イサク大聖堂

 聖イサク大聖堂は、ロシア語でИсаакиевский собор、また英語でSaint Isaac's Cathedralと言い、ロシア、サンクトペテルブルク中心にある大聖堂です。

 聖イサク大聖堂は、聖イサーク寺院、聖イサアク大聖堂などとも表記されます。聖イサク大聖堂の名称は、ピョートル大帝の守護聖人である、ダルマチアの聖イサアク(聖イサク・ダルマツキー、w:Isaac of Dalmatia)に由来しています。

 この聖イサーク大聖堂のドームの高さは101.5メートルもあり、サンクトペテルブルグのどこからでも見ることができ、サンクトペテルブルグの一つのシンボルとなっています。


サンクトペテルブルグにある聖イサク大聖堂
Source:Wikimedia Commons
By Dezidor - Self-photographed, CC BY 3.0, Link



サンクトペテルブルグの聖イサク大聖堂
Source:Wikimedia Commons
Ivan Smelov - http://ivan-smelov.livejournal.com, CC 表示-継承 3.0, リンクによる


ネヴァ河側から見た聖イサク大聖堂
Source:Wikimedia Commons

イサク寺院の概要 

 ロシアの主要メディア、ロシアNOWは、「聖イサアク大聖堂を有名にしたのは」と題する論考で次のように述べています。

 サンクトペテルブルクの聖イサアク大聖堂は、比類なき歴史的建造物。建築(厳密にいえば、それ以前に建設された教会の改築)は、皇帝アレクサンドル1世によって進められました。公開建築競技(コンペ)が行われ、フランスの建築家オーギュスト・モンフェランが優勝しました。

 建築には40年を要し、竣工式は1858年6月に行われました。大聖堂はその大きさで、多くの詩人や作家によって、賛美されました。フョードル・チュッチェフはこう書いています。

 「ネヴァ川上方に立ちながら見た/巨大イサアクよ/凍てつく濃霧の中で/黄金の丸屋根が光った」。


 1928年、聖イサアク大聖堂は博物館になりました。最初の展示会のテーマはこの建物の建築史。第二次世界大戦中、聖イサアク大聖堂には市内の他の美術館や博物館から作品が運ばれ、保護されました。

 1931年から1986年、丸屋根の下には世界一重いフーコーの振り子が掛かっていました。これは地球の1日の自転をわかりやすく示す装置です。

 大聖堂には3つの宝座があります。中央にあるのはダルマチアの聖イサクの名、左は聖アレクサンドル・ネフスキー大公の名、右は聖大致命女エカチェリーナの名の宝座です。最も崇められている聖物の一つはティフヴィンの生神女イコンの写しです。

 現在、礼拝は大聖堂の副祭壇の一つでしか行われていません。大きな祝い事のある時にのみ礼拝が主祭壇で行われます。ツアーと観光サービスが今は優先されています。


 下はサンクト・ペテルブルグのイサク寺院の周囲を回る十字架大行進です。出典は、SPUTNIK/ IGOR RUSSAKです。


サンクト・ペテルブルグのイサク寺院の周囲を回る十字架大行進
Source: SPUTNIK/ IGOR RUSSAK

 
つづく