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  厳寒のロシア2大都市短訪

ペテルゴフ

青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda
掲載月日:2017年5月30日
独立系メディア E-wave Tokyo

無断転載禁
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・ペテルゴフ Grand Peterhof
  ペテルゴフ

グランド・ペテルゴフ宮殿(ロシア語文献)
 Большой петергофский дворец

・グランド・ペテルゴフ宮殿 Grand Peterhof Palace
  宮殿 概要       外観(宮殿、噴水、水路)     カスケード噴水
  さまざまな噴水    階段・居室・大広間・内装   食堂・居室・寝室・内装
  教会(チャペル)   絵画

◆サンクトペテルブルグ市ペテルゴフ区

 

サンクトペテルブルグ市の紋章 

概要

 ペテルゴフはサンクトペテルブルク中心部から西に約29km離れたフィンランド湾の南岸に面している都市でサンクトペテルブルク市の区の一つとなっています。人口は(2002年時点で64,791人です。サンクトペテルブルク大学の2つのキャンパスのうちの一つがペテルゴフにあります。

 下はグーグルマップです。左端にあるのがペテルゴフ、右にある大都市がサンクトペテルブルク中心部です。


出典:グーグルマップ

歴史

 ペテルゴフの町が開かれたのは1705年、ピョートル1世によっています。

 1721年からは大理石の加工工場、1801年からは宝石の細工工場、1932年からは建築用石材の工場がありました。その後は時計工場ができ、当時、「Rocket」のブランド名で出荷されていました。

 第二次世界大戦中の1944年1月27日、ドイツ語を語源とする「ペテルゴフ」の町名は「ペトロドヴォレツ」(ロ語: Petrodvorets)に変更され、ソビエト連邦の解体まで続きました。そして1997年、元の「ペテルゴフ」に戻されました。戦時中は前線となったため町は壊滅しました。復興が終わったのは実に1990年代になってからです。

経済

 現在、町内の勤労者の多くはサンクトペテルブルク市街の企業や組織に勤務しています。

観光

 下記の2つはともに「サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物群」として世界遺産に登録されています。

・ペテルゴフ宮殿とその庭園

 ペテルゴフ宮殿(ピョートル大帝の夏の宮殿)とその噴水庭園はロシアを代表する観光地のひとつです。ピョートル1世の命により当時の先端技術を投入されて建設されたもので、ベルサイユ宮殿の影響が見られます。


ペテルゴフ宮殿(ピョートル大帝の夏の宮殿)とその噴水庭園
Source:Wikimedia Commons

歴史地区

 ペテルゴフ町内のNew Peterhof地区には多くの歴史的建造物が残されています。以下はその代表的なものです。

 聖使徒ペテル・パウェル大聖堂(Cathedral of Peter and Pavel )- 1904年に竣工した高さ60mの聖堂。ペテルゴフ宮殿「上の庭園」入口から徒歩5分。1935年に閉鎖されましたが、1985年から1990年にかけて修復されました。

 ※サンクトペテルブルグ市には、類似の名称をもった首座使徒ペトル・
   パウェル大聖堂があります。これについては、別途詳報します。

 以下は、ペテルゴフ町内のNew Peterhof地区にある聖使徒ペテル・パウェル大聖堂(Cathedral of Peter and Pavel )です。


聖使徒ペテル・パウェル大聖堂(Cathedral of Peter and Pavel )
Source:Wikimedia Commons


聖使徒ペテル・パウェル大聖堂(Cathedral of Peter and Pavel )
Source:Wikimedia Commons


聖使徒ペテル・パウェル大聖堂(Cathedral of Peter and Pavel )
1910年代の写真
Source:Wikimedia Commons



聖使徒ペテル・パウェル大聖堂(Cathedral of Peter and Pavel )のイコン
Source:Wikimedia Commons


 以下はNew Peterhof駅です。- 1857年に竣工した屋根付の鉄道駅です。


New Peterhof駅
Source:Wikimedia Commons


科学・教育

 サンクトペテルブルク大学による科学教育コンプレックス、海軍無線技術研究所などがあります。2005年7月23日、ロシア連邦科学都市の第1号に認定されました。

交通

航路


 水中翼船が、エルミタージュ美術館近くの船着場とペテルゴフ宮殿「下の庭園」の桟橋との間を往復しています。所要35分。ネヴァ川が凍結しない期間(おおよそ5月頃から10月頃まで)に限って運行されています。「下の庭園」が有料であるため、下船するにはその入園料が必要となります。

鉄道

 町内にはバルチック線(Baltic line)のNew Peterhof駅、Old Peterhof駅、University駅の3つの鉄道駅があります。これらの駅からサンクトペテルブルクのバルチスキー駅までエレクトリーチカ(近郊電車)で所要約45分です。

 運転間隔は15~30分。バルチスキー駅でサンクトペテルブルク地下鉄1号線バルチースカヤ駅に接続しています。ペテルゴフ宮殿「上の庭園」入口からNew Peterhof駅まで徒歩30分(約2km)です。

 以下はサンクトペテルブルグ市中心部からペテルゴフまでの近郊鉄道線(地下鉄ではありません)の路線経路です。この近郊線はバルチスキー駅でサンクトペテルブルク地下鉄1号線バルチースカヤ駅に接続しています。


出典:グーグルマップ

 以下はサンクトペテルブルグ市の地下鉄路線図(南西部)です。M1が地下鉄1号線であり、バルチースカヤ駅(Baltiyskaya)で近郊線に接続しています。


サンクトペテルブルグ市の地下鉄路線図(南西部)

路線バス

 サンクトペテルブルク地下鉄1号線Avtovo駅からペテルゴフ宮殿「上の庭園」入口まで路線バスで所要約60分です。


つづく