厳寒のロシア2大都市短訪 ウスペンスキー大聖堂 生神女就寝大聖堂 歴史 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 掲載月日:2017年5月30日 独立系メディア E-wave Tokyo 無断転載禁 |
ロシア短訪・総目次に戻る ・ウスペンスキー大聖堂 概要 歴史 建築・外観1 建築・外観2 内装 イコン1 イコン2 ◆モスクワのクレムリン モスクワ市の紋章 ・ウスペンスキー大聖堂 概要 歴史 技術・外観 内装 イコン1 イコン2 ウスペンスキー大聖堂の歴史 ウスペンスキー大聖堂は1547年に、イヴァン4世の、ロシアで最初のツァーリとしての戴冠式が当大聖堂で執り行わ、また1721年よりロシア皇帝の戴冠式の舞台となってきました。 下は1812年、フランスのナポレオン軍がモスクワに侵略した際、ウスペンスキー大聖堂内を馬小屋とした状況を絵にしたものです。 1812年、ナポレオンがロシアを侵略している間、モスクワの ウスペンスキー大聖堂で馬を管理したフランス軍 Source:Wikimedia Commons Автор: Василий Васильевич Верещагин - http://www.picture.art-catalog.ru/picture.php?id_picture=2555, Общественное достояние, Ссылка 下は、 トンマーゾドラベラによるモスクワのマリナ・Mniszechの戴冠式の絵画です。 トンマーゾドラベラによるモスクワのマリナ・Mniszechの戴冠式 Source:Wikimedia Commons By Tommaso Dolabella - [1], Public Domain, Link ロシア正教会の首座たる府主教・総主教の着座式もここで行われ、墓もここに設けられてきました。但しピョートル1世によってモスクワ総主教庁は廃止され、総主教庁が復活するのは1917年の2月革命の後になってからです。 1917年11月21日に大聖堂では、モスクワ府主教ティーホンのモスクワ総主教着座式が執り行われました。しかし彼はソ連政府からのちに弾圧を受けて致命し、のちに列聖されます。 無神論を標榜し、正教会をはじめとして様々な宗教に弾圧を加えたボリシェヴィキ政権がモスクワに移ると、モスクワのクレムリン内の奉神礼は一切禁止されました。 1918年の復活大祭の挙行が、レーニンによって唯一与えられた特別の許可でした。この復活祭の奉神礼の最後の模様は、パーヴェル・コリン(en:Pavel Korin)による作品「さらばロシア(Farewell to Rus)」の主題ともなっています。 ウスペンスキー大聖堂のイコンは非常に有名であり、事実素晴らしいものでした。 クレムリン(モスクワ)のウスペンスキー大聖堂(生神女就寝大聖堂) Source:Wikimedia Commons Alex Zelenko, CC 表示-継承 4.0, リンクによる 大聖堂の資産や宝物は没収され、クレムリンの武器庫(美術館)やトレチャコフ美術館などに移転させられました。 1941年の冬に関する逸話があります。ナチス・ドイツがモスクワの間近にまで迫っている際、スターリンは秘密裏に、ウスペンスキー大聖堂でナチス・ドイツの侵略を受ける国に対する救いを願う祈りを捧げるよう命じたといいます。 スターリンは救世主ハリストス大聖堂の爆破を命じるなど、教会に対する弾圧を強く推し進めていたのですが、ナチス・ドイツの侵攻に際して国家の防衛における教会の役割に一定の期待をかけるようになり、第2次世界大戦以降、スターリンの教会に対する強硬姿勢は若干、軟化しました。 しかしそれでも基本的にはウスペンスキー大聖堂を含め多くの教会が、依然としてソ連政府の管理下に置かれ、教会が自由に使う事は出来ませんでした。 1990年、建物は依然として博物館として供用されていましたが、ウスペンスキー大聖堂は教会に返還された。現在では活発に奉神礼が行われています。 ウラジミール、ウラジミール地域:三位一体の教会 Source:Wikimedia Commons By Victoria21345 - Own work, CC BY-SA 4.0, Link 以下は1990年のソ連時代の5ルーブル硬貨、モスクワのウスペンスキー大聖堂がデザインされています。 5ルーブルなどのコイン Source:Wikimedia Commons 以下はクレムリンのウスペンスキー大聖堂。生神女就寝大聖堂をあしらったロシアの1ルーブルの切手です。1992年9月3日の発行です。 モスクワクレムリンの大聖堂。 Dormition Cathedral(ウスペンスキーソボール)をモチーフにしたロシアの記念切手、1.00ルーブル、1992年9月3日 Source:Wikimedia Commons クレムリンをモチーフにした記念切手 Source: Wikimedia Commons つづく |