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, 第一報 第二報 第三報 第四報 第五報 以下現地調査 第六報 第七報 第八報 第九報 第十報 福島県の片田舎、西会津で起きた若い芸術家であり反原発などの運動家であった学生、小野太伸さんの行方不明事故を青山貞一・池田こみち・山形美智子は東京からではあるが徹底的に追いかけた。 その第二報です。 小野さんと女性を乗せた車が新橋屋橋から阿賀川に落下、行方不明となって2週間近くがたっている。 ◆阿賀川にかかる新橋屋橋に通ずるアプローチ道のガードレールの有無 今回の一件では、いくつもの課題があるが、まず最初は、阿賀川にかかる新設された 橋屋橋である。 下図にあるように、元々あった橋屋橋の幅員が狭く車で一車線しか取れず、車歩道が分離されていない、さらに竣工後50年弱たったなどの理由で、右側の新橋屋橋が2019年に竣工した。 作成:池田こみち しかし、東京から最大限入手できる資料、地図などから判断すると、旧橋屋橋と新橋屋橋を比べると、新橋屋橋は幅員、車歩道分離、構造、施工方法などで大きな改良があったものの、国道49号線から新橋屋橋に入るアプローチのうち、旧橋屋橋どうみてもガードレールがないようだ。 現場検証していないので「ガードレールがない」とは断定できないし、途中まであり、どこからなくなったのかも不明だが、以下の写真にある旧橋屋橋にあるガードレールがないように見える。 しかし、本件の早期段階(3月14日)の記事に、発見された小野さんの車には、ガードレールや橋に衝突したことによる車の傷はなかったというのがあることからも、ガードレールは無かった可能性が高い!! グーグルストリートビュー 以下は池田の推測だが、小野さんが運転するトヨタレクサス(車体はモス赤)は、国道49号線を左折(以下)あるいは、右折(グーグルの運転案内)に関わらず、ガードレールがないため道路区域が良く見えず、平坦地を進み、そのまま阿賀川に落下した可能性が高い。 出典:ヤフー地図 作成:池田こみち 以下はテレビ朝日系ABEMAテレビの映像の静止画切り出しだが、すくなくとも新橋屋橋の国道49号線から橋に入る際に僅かなコの字型ガードレールが見えるものの、それより離れた地点、地域にはガードレールが無く、池田の上図のように、国道49号線から折れてアプローチ道からそのまま真っ暗な夜道を阿賀川に転落した可能性が高い。この場合、国道49号線をどちら側からアプローチ道に入ったかは、大きな問題ではない。 出典:アベマTV映像より切り出し 青山・池田は、2011年12月26日、福島県内空間放射線量測定の最後、会津若松地区の次に、喜多方、西会津の測定を行い、その後、南会津、那須塩原、矢板を経由して帰京したことがあるが、以下の雪景色の写真は、このとき、喜多方から西会津に行く途中に撮影したものである。 写真のように、この地域は気温が低く、雪が降りつもり、その後、道路が凍結し、交通量があっても以下の写真のような状態になる。まして交通量がわずかな国道49号線から新橋屋橋に通ずる道では、ガードレールがあり、かつしっかり見ないと真っ暗な夜間、車が雪の中を走って行く可能性は否定できない。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2011年12月26日 都市では到底考えられないことだが、西会津の場合、旧橋屋橋のときのように橋に通ずるアプローチにしっかりとしたガードレールがなければ、それが落下の原因というより主因になる可能性があると思う。 以下はグーグルではなく、ヤフーマップの衛星画像モードで当該地域を拡大したものです。ただし、この衛星画像は春から秋の間に撮影されており、冬季のものではないため木々もあり上述の課題については確認できません。下側が国道49号線。 ヤフーマップの衛星画像モードで当該地域を拡大したもの なお、一つの可能性として、新橋屋橋を建造する際、新たな建設工法(送り出し工法)使用時に、河岸の森林地を裸地とし、ガードレールを付けなかったことがあり得ます。送り出し工法については、以下のPDFを参照のこと。 ☆「橋矢橋の送り出し架設」の詳細(PDF) さらに警察情報として、小野さんの車のブレーキ跡が見つかっていますが、それがどの辺にあるのか、も重要なポイントです。 なお、以下に国土交通省道路局長通達の「防護柵の設置基準 (平成 16 年 3 月 31 日 道路局長通達) 」の関連する部分を示します。この基準は平成 16 年 3 月 31 日の通達なので新橋屋橋やアプローチ道路の設計はこの基準に適合するものと考えられます。 ◆アプローチ道の街路灯について 再度、旧橋屋橋のグーグル写真を見ると、旧橋屋橋へのアプローチには、ガードレールとともに、街路灯があるのがはっきりと分かる。 当然、車にはヘッドライトがあるが、ガードレールが無く、街路灯が無い場合、深夜の走行では道路区域が分からないことがある。 なお、以下の旧橋屋橋の写真でも右側の奥に阿賀川の水面が見えるが、この位置からはほんの少しの距離である。 グーグルストリートビュ 以下は新橋屋橋の国道49号線側の写真だが、どうみても街路灯はなく、ガードレールも橋端まではあるが、それより国道49号線側には付けられていないようだ。 出典:アベマTV映像より切り出し ◆小野さんの公的な捜索期間について 小野さんの警察による捜索の件ですが、災害救助以外では、通常3日間ですが、法規則を調べたところ、平成二十一年国家公安委員会規則第十三号に「行方不明者発見活動に関する規則」がありました。 ,, その24条に(特異行方不明者手配の有効期間)があり、特異行方不明者と認定されれば、手配をした日から3か月、そしてさらに受理警察署長が認めた場合は3か月単位で延長が可能とありました。 , なお、特異行方不明は、捜索対象の地理的範囲や場所がある程度限られている場合ですが、今回の場合阿賀川中流から下流域などとしてそれにあたるはずですが、今のところ不明です。 , 第二十四条 特異行方不明者手配の有効期間は、手配をした日から三月を経過する日までとする。ただし、受理署長は、継続の必要があると認めるときは、三月ごとにその期間を更新することができる。 以下が特異行方不明者であり、3.の「行方不明となる直前の行動その他の事情に照らして、水難、交通事故その他の生命にかかわる事故に遭遇しているおそれがある者.」が該当するはずですが、不明です。 , 定義 行方不明者発見活動に関する規則第2条第2項では、以下の者を特異行方不明者としている。 , 1 殺人、誘拐等の犯罪により、その生命又は身体に危険が生じているおそれがある者 2 少年の福祉を害する犯罪の被害にあうおそれがある者 3 行方不明となる直前の行動その他の事情に照らして、水難、交通事故その他の生命にかかわる事故に遭遇しているおそれがある者 4 遺書があること、平素の言動その他の事情に照らして、自殺のおそれがある者 5 精神障害の状態にあること、危険物を携帯していることその他の6 事情に照らして、自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがある者 7 病人、高齢者、年少者その他の者であって、自救能力がないことにより、その生命又は身体に危険が生じるおそれがあるもの ◆小野さんの捜索範囲について 池田さん その小野さんの捜索ですが、グーグルマップで西会津の落下現場から新潟寄りの下流を見てみました。 その結果、阿賀川の事故現場から下流約3kmに昭和34年に出来た写真1の巨大な水力発電用の上野尻発電所がありました。その関係で川の幅員が写真のように260mまで広がっています。 , 写真2は下流から見た上野尻水力発電所です。それにしても巨大な水力発電所です。中国の三峡ダムみたいです。青山は2009年10月、武漢大学大学院で開催されたダム関連の研究発表会後、三峡ダムを視察しています。 , 青山貞一 阿賀川流域の上野尻発電所 出典:Wikipedia Commons CC 表示-継承 3.0, リンクによる 阿賀川流域の上野尻発電所 出典:Wikipedia Commons Qurren, CC 表示-継承 4.0, リンクによる 以下は上記を書いた後、フェイスブックに地図とデータを付け直書きした内容です。 池田さん , 下の写真1のグーグルの地形図でみると、このようになります。西左)が阿賀川の下流で新潟に向かう流れです。道路と鉄道はこの阿賀川の蛇行する川の地形に合わ路線、軌道ができてます。 , なお、川の流れは中央部と陸に近い部分では、中央部の方が早いのですが、阿賀川のこの辺りは川幅もゆったりと広いのです。 , 写真2の河川の流速の表は、類似河川として利根川支流、那賀川の推測測定です。これから見て青山の先の流速0.5m/sは遅いくらいで、おそらく0.5~1m/sと推察されます。出典は国土交通省・URです。 , いずれにしても、すでに10日以上経過しており、上野尻ダムまで到達していると推察できます。すでに警察は上野尻ダムまで捜索しているはずですが、ダム湖底捜索が必要です。 , 青山貞一 出典:グーグルマップの地形図から青山貞一が作成 なお、阿賀川への自動車の落下地点明神橋の場合は、以下の図のように側索対象範囲が約2倍になります。 出典:グーグルマップの地形図から青山貞一が作成 以下は想定される阿賀川の流速を推定する上での参考データです。 出典:国土交通省 追記
追記2 上記のうち転落箇所については、レクサスにドライブレコーダーがついていれば、仮に水没してもSDカードを乾かせば鮮明に分かるはずです。当然、喜多方署がチェックしているはずですが。青山貞一 第二報終わり 2021年3月19日 |