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【世界紀行】

円高を大いに生かし

世界を旅しよう

(3)航空運賃

青山貞一
28 September 2010
独立系メディア「今日のコラム」
Independent Media Tokyo

本コラムの分類<世界紀行>
◆円高を生かし世界を旅しよう!
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 次は、航空運賃である。

 これからはエアアジアX(Air Aisa X)に象徴されるLCC(Low Cost Carrier 低価格航空会社)が日本の羽田、関空などにどんどん入ってくるだろう。

 しかし、LCCの廉価チケットはインターネット購入に限定されていたり、片道単位でしか売られなかったり、目玉チケットはたちまち売り切れたり、さらに出発時間がちょくちょく遅れたりで、けっして万全ではない。それどころか結構、使うのが難しい。

★「エアアジアX」の乗り心地 日刊ゲンダイ

 また航空運賃は、ホテル代ほど簡単ではない。

 なぜなら、通常、航空会社から直に格安航空券が買えないからである。またいわゆる燃料サーチャージという、どうみても時価を反映していない別途料金があるからである。安い航空切符を見つけても、場合によって同額の燃料サーチャージが加算されることもある。

 私はといえば、大学の経常研究費で海外出張する場合、一回の海外出張は航空運賃、宿泊代、行き先での各種交通費、日当、会議費、諸税などすべて含めた総額が15万円以内となっている。これは私立大学だけでなく他の私立大学、たとえば国公立大学でもほぼ同じだと思う。もちろん、別途、文部科学省の科学研究費や財団などからのサポートがある場合は別だが、経常研究費では最大15万円と決まっている。

 それを超える場合は、すべて自腹となる。ということもあり、海外出張費の半分から2/3を占める航空運賃をいかにリーズナブルとするかが大きな問題となる。

 ここでのノウハウは、航空運賃は時価であることを認識することである。

 同じ、イタリアに出張する場合でも、夏場(7月〜8月)と冬場(2月〜3月)では、サーチャージを別として2倍から3倍も料金が異なる。当然、夏場が高いのである。

 そんなこともあり、学会発表などでどうしても夏場となる場合以外の海外出張は冬から春休みに行っている。もちろん、4月、5月、6月や9月、10月、11月、12月の連休以外の日程ならリーズナブルなものも多数ある。また、出発前の数ヶ月に予約する場合と、直前に購入する場合で、同じエコノミークラスでも3割程度異なる。当然、直前となると高くなる。


成田空港にて スカンジナビア航空
国際線ではANA/JALは乗ったことがない(嗤い)
 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  15 Feb. 2010

 一方、円高との関連だが、円高となれば航空運賃のチケットは、当然、安くなるが、もともとエコノミークラスのチケットは時価とは別に、代理店による団体予約の持ち分などにより、実売価格が正価の1/3程度となっているので、ホテル代のように明確に円高差益の還元がわからない。

 ちなみに、私の場合、欧州、北米(日本から一番遠い地域、たとえばハリファックス)の往復の航空運賃(ただし、時期は2月から3月)はサーチャージを含め10万円以下としている。実際、過去20回の平均をとっても10万円以下となっている。航空会社は欧州の場合、北回りでKLM、スカンジナビア、ルフトハンザ、オーストリアなど、ハリファックス、ボストンなどは、コンチネンタル、デルタ、アメリカンなどいずれも一流のキャリアーである。

 またよく行く米国西海岸の場合は、一部の時期をのぞけば、おおよそ往復航空運賃は5万円〜6万円である。航空会社は米国系以外では、大韓航空、中華航空などを使っている。共通しているのは、日本の航空会社以外であるということだ(嗤い)。
 
 ホテルほど明確ではないが、航空運賃も円高差益をもろに享受できることは間違いない。私はいつも独立系メディアのリンクに掲載している以下のWebを参考にチケットを購入している。

<格安航空券>
 
e-tour  格安航空券検索オールウェーズトラベルコIACE
 e−tourホーム

 もちろん、日本から欧州まで行く航空機は、KLMであればアムステルダムを母港としており、アムステルダムからひとつ先の行く先までは、往復航空券料金に組み込まれている。たとえば、成田→アムステルダム→ウィーンとか、成田→アムステルダム→ローマなどである。イタリアのアリタリア航空の場合なら、成田→ローマ→リスボン、とか成田→ミラノ→プラハなどである。



 またオープンジョーといって、行きは成田→アムステルダム→ウィーン、帰りはプラハ→アムステルダム→成田も大部分の場合可能である。この場合、ウィーンとプラハの間は自分で用意して移動する。たとえば長距離バスとか列車などを自分で手配するのである。オープンジョーをうまく使えば、同一料金で多くの国に行ける。


オープンジョー1

 さらに、当然のことだが、途中降機も使える。たとえば、行きは成田→アムステルダム→ウィーンのうち、アムステルダムに2泊することも簡単にできる。これは帰りでも同じである。たとえば大韓航空を使って成田→仁川(インチョン)に行き3泊してから仁川→ローマなども可能である。当然この場合、大韓航空は成田からローマの航空チケットと同一料金となる。


ストップオーバー

 上の3つの方法を組み合わせると、同一航空運賃で以下のように3つの都市を訪問することができる。場合によってストップオーバーする場合、3000〜5000円取られることがある。



 ところで、欧州まで行った後に使う国内線やオープンジョーを結ぶ国際線を日本から簡単に買うことができる。

 欧州には膨大な数のLCCがあり、片道、往復ともに購入が可能である。たとえば、エア・バルチック(Air Baltic)を例にとると、本社があるラトビアのリーガからノルウェーのオスロまでが19ユーロ、日本円で19×114=2166円はじめ、まさに時価で超廉価便を多数Web上に出しており、カードがあればすぐに予約が可能である。

 これを使ってたとえば以下の例のようにオープンジョーの途中に他の都市に飛行機やバスで行くのもよい。これも自分で手配するのが原則である。


オープンジョー2

 ただし、Web上にある価格は航空運賃本体なので、それ以外にサーチャージ、空港使用料、諸税などがかかる。

 LCCの元祖 エア・バルティック



つづく