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本コラムの分類<世界紀行>
◆円高を生かし世界を旅しよう! (1) (2) (3) (4) (5) 一方、現地でのバス、トラム、地下鉄、船舶、鉄道、食事、買い物、各週入場料などは、もろに円高差益が反映される。現金であれカードであれ円高差益が享受できる。 圧倒的多くの空港では、よほど到着が遅くなっても(遅れても)空港からダウンタウンに路線バスか地下鉄が走っている。しかも、それなりのホテルの前で止まってくれるし、声を出せば止まってくれることが多い。 下はポーランドのワルシャワ国際空港(ショパン空港)からダウンタウン(中央駅)行きの路線バス切符。約80円だった。途上国はもとより、先進国でも路線バスなどの公共交通機関の料金は非常に安い。 路線バスの切符 欧州、米国、カナダでは大部分のホテル(安ホテルでも)には、朝食がついているが、朝食以外、とくに夕食をホテルでとると、かなり高額となる。欧州ではかなり高額の付加価値税などがつくので、これも要注意である。もちろん、たまには豪華にディナーもよいが、安心なのは地元の人がたくさん入っているレストランである。これは鉄則だ。 安く市内観光が楽しめるが、季節によっては寒い! 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10 2階席はよく見えるがオープンなので冬は寒い! 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10 これがサンフランシスコのBART。車内は広く快適 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10 in SFO, California 以下はベルリンの地下鉄、トラム、鉄道網である。おそらく東京並である。しかも、地下鉄、トラム、バスの間での乗り換え自由の1日切符、3日切符、1週間切符などがあり、安心して乗れる。空港で買えば空港からダウンタウンにもそのまま行ける。 ベルリンの交通網は、大別して鉄道とバスがある。 上のネットワーク図は鉄道 ドイツは日本同様、あまり公共料金は安くないが、以下は私たちが購入した1週間切符(7 Tage Karte)である。このときは、ベルリン工科大学で約1週間、国際ダイオキシン会議があったのでちょうど良かった。暇を見つけては、都心や市街地ばかりでなく、路線の終点まで出かけてみた。 24.3ユーロ、2770円ほどだ。一週間なので1日当たり約400円とリーズナブルである。自動販売機で買うのが難しければ、駅員から買えば簡単だ。 ベルリンの1週間有効自由乗り換え切符 地上部を走るベルリンのUバーン Uバーンの駅。日本の地下鉄度同じだ
下は北イタリアのコモ湖行きの列車。ミラノ北駅から出る。イタリアも列車の路線は多く、利用しやすいが、遅れたり、取りやめとなる列車も多い(嗤い)。
下はコモ駅の真ん前に広がるコモ湖。イタリアとスイスの国境にある。列車の旅は安くて安心、楽しい。 駅前に広がるコモ湖のパノラマ 下はインターシティー(IC)の同型タイプ。ポーランドワルシャワ中央駅からクラクフ中央駅まで乗った。クラクフは欧州有数の中世の町並みが残っている。 ※ ショパン生誕200年 中世の町並みを残すクラクフ 撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.9 下は列車の内部。ポーランドの鉄道網はすばらしい。しかも廉価。 撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.9 バスの路線は地下鉄などに比べると複雑だが、あらかじめ日本を出発するとき、Webなどで路線図を調査し、路線番号を書き留めておけば楽である。間違って乗っても、乗り降り自由切符なので戻ればよい。 ベルリン市内を走るバス 路線番号がポイント 下はエストニアのターリン港(Tallin)からフィンランドのヘルシンキ港(Helsinki)に行く大型客船の切符である。円高はここでも威力を発揮する。たまには大型客船の旅も味わおう!往復割引、日曜割引など多様な割引制度があった。 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S10 21 Feb. 2010 出典:http://www.tallinksilja.com/en/ 下は時刻表とそれぞれの料金一覧表。26ユーロは今なら約3000円である。 出典:http://www.tallinksilja.com/en/ マイナス16〜マイナス20度と何しろ寒かったヘルシンキ。充電したばかりのデジカメの電池がいきなり電池がありません!となった。今となれば良い思い出である。 ヘルシンキ大聖堂 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S10 21 Feb. 2010 エストニアのターリンといえば、下の旧市庁舎広場だ。しかし、ここもヘルシンキに負けず劣らず寒かった。マイナス16〜マイナス18度。おまけに坂道を歩いていてスッテンコロリンまでして命がけの視察だった! エストニアのターリン旧市庁舎広場(世界遺産)にて。 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S10 20 Feb. 2010 エストニアは経済、財政でもEUの優等生とのこと。今度は春か夏に訪れたい! 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S10 20 Feb. 2010 ターリンでは子供も下のように完全防寒武装していた!何とも愛らしい! 小さな女の子が一人で歩いていた 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S10 20 Feb. 2010 琥珀屋の前の池田さん。しつこいようだが何しろ寒かった!! バルト琥珀(Baltic Amber)の店の前で 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S10 20 Feb. 2010 他方、レンタカーについては、日本から予約することが多いので、できるだけドルなりユーロで決済可能な会社を選ぶのがポイントとなる。日本の代理店などで円決済となると航空運賃ほどではないが、円高メリットが薄れる可能性がある。 当然、これもホテル同様、日本からWebサイトでカードを使い予約することが可能である。ホテル同様、予約をすると確認メールが送られてくるので、必ずそれを印字して現地に持参すること。 私たちの経験では、日本から英語Webサイトでレンタカーを一週間単位で予約すると信じられないほとリーズナブルとなることが多い。もちろん、レンタカーは海外到着後、現地の空港などで借りてもよい。北米系では、ダラーレンタカーが非常にリーズナブルである。また欧州、北米ともトラベルジグソーというレンタカーもすばらしい。 ダラー・レンタカーSFOにて 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10 in California クロアチアのドブロブニク国際空港のレンタカーカウンター 撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10 in California いずれも国際免許(期限に注意)とVISAなどのカードが不可欠である。カードを持参しないと大部分のレンタカーは借りれないので要注意である。 レンタカーを使う場合の注意は、駐車場である。今年春に出かけたバルト三国では、どこもかしこも駐車場が少なく、しかもいわゆる現地通貨のコインがないと駐車できなかった。しかも、空港に遅く着いたため空港で両替ができず、翌日は建国記念日で銀行は休みなどさんざんな目にあった。駐車料金は廉価だが、コインがないと駐車できず、路上駐車するとすぐに警察がくる。 バルト3国めぐりは、少々不便でも長距離バスと徒歩が良いだろう。長距離バスは一日2〜3本と少ないが、数100kmを結構快適かつ廉価に移動してくれる。またビルニュス(リトアニアの首都)では、旧市街内の道路が極端に狭く、曲がりくねっている。さらに一方通行だらけであり、車移動には不向きであった。 以上、円高メリットを一般市民が海外旅行で享受する上でのポイントを述べてきた。 当然、団体旅行、パックツアーでも円高メリットは還元されるはずだが、上記のようにさまざまな要因でコミコミとなっているので、現在、日本の旅行代理店が宣伝している旅行が本当にリーズナブルであるかどうかを十分に見極める必要があろう。 上記に含まれないものとして、保険がある。これも円建てでなくドル建て、ユーロ建てなどのものなら、円高メリットが発揮される。 いずれにしても、今後、ますます円高となることが予想されるとき、円高メリットを実感するのは、海外旅行である。ぜひ、井の中の蛙、島国根性から抜け出す意味でも世界各地を自分の足で歩いてみて欲しい! つづく |