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1 2 3 4 5 6 ◆大分県各地への拡散の可能性と 空間放射線量、積算線量のシミュレーション 以下は環境総合研究所(東京都目黒区)が研究開発した全国各地の原発が事故を起こした場合の放射性物質の移流、拡散を予測する3次元流体シミュレーション・システムの初期画面です。 ただし、シミュレーションの対象としている原発は、北から泊、東通、女川、東海第二、柏崎刈羽、浜岡、敦賀、美浜、大飯、高浜、伊方、島根、玄界、川内です。 シミュレーションの手順としては、原発を選択し、次に風速、風向、発生源規模、経過日数などを入力します。 出典:環境総合研究所(東京都目黒区) 2~3秒後に、以下のように地形を考慮したシミュレーション結果が他面に表示されます。下は①伊方原発、②風向が北風、③風速が2m/s、④発生源規模は福島第一原発事故時としています。 シミュレーションの前提条件は以下の通りです。 発生源規模:福島第一原発事故並、 地形:国土地理院デジタル地形データ、 気象:アメダスデータ、風速2m/s 使用モデル:3次元流体モデル(定常、非正規モデル、 数値計算有限差分法) スーパーコンピュータでも1ケース最低1時間がかかる計算を研究所のシステムではパソコンを使いわずか2~3秒で計算、表示が完了するのは、各原発について地形を考慮した1原発毎に数1000に及ぶ風向、風速、発生源強度などの条件を考慮した計算をあらかじめ行っており、条件を入力するだけで結果が画面の表示されるからです。 出典:環境総合研究所(東京都目黒区) ちなみに、以下は東北電力女川原発事故時のシミュレーションの一例です。以下では地形を3次元表示させています。 出典:青山貞一 講演時使用パワーポイント 講演の最後に、大分県内の主要都市、すなわち、大分市、別府市、国東市、杵築市、日出町、臼杵市、津久見市の各自治体の1時間当たり最大放射線量(μSv/h)および一年後の積算放射線量(msv/年)を報告しました。地形を考慮することにより、以下に示す6ケースの濃度パターンがそれぞれまったく異なったものとなることが分かります。 具体的には事故時の最大空間放射線量率は1μSv/h~32μSv/h、1年後の積算線量は32mSv/年が予想されることがわかりました。最大は杵築市です。 もし、以下のような風向の風が原発事故時に最低1~2時間でも吹き、大分が降雨であれば、飯舘村、福島市のような汚染となる可能性があるのです。周知のようにICRP(国際放射線防護委員会)は、自然放射線量を除き許容レベルを年間1mSv/年としています。以下の6ケースはいずれも1mSv/年を遙かに超えていおり、杵築市では32mSv/年となっています。 出典:青山貞一、環境総合研究所(東京都目黒区) 以下は伊方厳罰事故直後時に各地点が風下となる風が吹いた場合の1日目概ね最大1時間当たりの空間放射線量率(μSv/h)を示しています。年間平均の風配図からは豊後水道を南北に向かう風が卓越していますが、福島第一原発事故時に飯舘村に向かう風(本来は180度逆)があったように、けっして大分に向かう風がないとは言えません。 なお、そのような風が吹き、しかも雨が降っていた場合の1年後の屋外積算線量及び木造家屋積算線量についても示しています。 出典:青山貞一、環境総合研究所(東京都目黒区) 出典:青山貞一、環境総合研究所(東京都目黒区) また瀬戸内海を隔てた山口県の上関町役場には南南東の風が吹いた場合、最大で9.4μSv/h、屋外年間積算線量が19mSv/年、木造住宅積算線量が11mSv/年と推計されています。この風向は夏場に十分可能性がある風向です。 山口県上関町役場の位置(広域) 出典:グーグルマップ 山口県上関町役場の位置 出典:グーグルマップ 下はNHK松山の取材時にスクリーンに大分方向拡散の9ケースを一度に投影したときの写真です。 出典:NHK松山 四国羅針盤 広域避難 取材時の写真 2015年11月20日四国四県で放映 以下は、 2015年11月13日放映、NHK大分の「どう向き合う”伊方原発”~大分への影響を徹底検証"」から上記の6ケースの場合のうちのひとつ(上記6枚の左下のケース)を拡大して表示したものです。 2015年11月13日放映 NHK大分の「どう向き合う”伊方原発”~大分への影響を徹底検証"」 なお、言うまでも無く伊方原発で過酷な事故が起きれば、人的影響、被害以外に、半閉鎖性水域の瀬戸内海や豊後水道の近海魚類さらには底生魚類への被害は避けられず、愛媛、大分などの柑橘類への影響も不可避となります。 下はYouTubeで青山が「福島原発事故で本当に怖いのは魚介汚染」について1時間にわたり解説した動画です。クリックすると視聴できます。 https://www.youtube.com/watch?v=ALvIdgc824Q 以下は、低線量被曝でも白血病のリスクがあるという国際がん研究機関の最新情報です。 ◆講演関連諸元 ・講演で使用したパワーポイント数:158枚 ・講演時配布資料: ①青山貞一・鷹取敦・池田こみち(環境総合研究所、東京)共著 学術論文(9頁)、論文タイトル 「伊方原発事故時の周辺地域への放射線の影響予測と評価」 出典:環境行政改革フォーラム論文集(CD版、以下の写真は表紙) Vol7, No.1 2015年11月 環境行政改革フォーラム論文集(CD版) 本論文は今後、日本各地の既存原発に関連して執筆予定です。 すでに川内原発及び女川原発に関しては執筆済 ②環境総合研究所(東京都)、大分県各地域に移流、拡散の主軸が 向かった場合の各地の最大空間放射線量率(A3版フルカラー1枚) ◆伊方原発事故時シミュレーション関連報道一覧 , 新聞 愛媛新聞(一面トップフルカラー) 愛媛新聞(社会面フルカラ) 大分合同新聞(一面トップフルカラー)大分講演会前 大分合同新聞(社会面フルカラ)大分講演会前 大分合同新聞 大分講演会前 大分合同新聞 大分講演会後 2016-2-1 高知新聞(一面トップフルカラー)高知講演会前 高知新聞(社会面フルカラ)高知講演会前 高知新聞(一面トップフルカラー)高知講演会後 高知新聞(社会面フルカラ)高知講演会後 毎日新聞、高知講演会後記事 共同通信、高知講演会後速報 西日本新聞、朝日新聞(取材にはインタビューに対応、記事未確認です。 テレビ NHK大分 特集:どう向き合う伊方原発(大分県、福岡県で放映)30分枠 NHK松山 特集:四国羅針盤 広域避難(四国四県で放映)1時間枠 TBSニュース23(全国放映) 高知さんさんテレビ、高知講演会後定時ニュース TOSテレビ大分、大分講演会後定時ニュース 2016-2-1 |