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第二次世界大戦争(WW2)

国別人的犠牲者数

Military Victims in WW2

青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda
2017年10月10日公開 Dec.31, 2017 独立系メディア E-wave Tokyo
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第二次世界大戦の国別人的犠牲者数 出典:Wikilpedia
赤は兵士、橙は民間人   単位:200万人

出典: Source:Wikimedia Commons


同盟、戦線、年度毎の連合軍、枢軸軍の軍人の人的犠牲 出典:Wikilpedia

出典: Source:Wikimedia Commons
By <a href="//commons.wikimedia.org/wiki/User:Mercury999" title="User:Mercury999">Mercury999</a> -
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第二次世界大戦における国別の人的被害(詳細)  単位:人   出典:Wikilpedia

国名 全人口
(1939年1月1日時点)
軍人 民間人 合計 人口(1939年)
における犠牲者数の割合
アルバニアA 1,073,000 30,000 30,000 2.81
オーストラリアB 6,998,000 39,800 700 40,500 0.57
オーストリア(ドイツによる併合(独墺合邦))C 6,650,000 ドイツ軍に
含まれる
120,000 120,000 (後述)
ベルギーD 8,387,000 12,100 75,900 88,000 1.05
ブラジルE 40,289,000 1,000 1,000 2,000 0.02
ブルガリアF 6,458,000 22,000 3,000 25,000 0.38
ビルマ(イギリス領インド帝国の一州)G 16,119,000 22,000 250,000 272,000 1.69
カナダH 11,267,000 45,400 45,400 0.4
中華民国?重慶国民政府I 517,568,000 3,000,000
~4,000,000
7,000,000
~16,000,000
10,000,000
20,000,000
(1.93 ~ 3.86)
キューバJ 4,235,000 100 100 0
チェコスロバキア(1938年以降の領域)K 10,400,000[8] 25,000 300,000 325,000 3.15
デンマークL 3,795,000 2,100 1,100 3,200 0.08
オランダ領東インドM  69,435,000 3,000,000
~4,000,000
3,000,000
~4,000,000
(4.3 ~ 5.76)
エストニアN 1,122,000 ソ連、ドイツ、
フィンランド軍も含む
50,000 50,000 4.44
エチオピアO 17,700,000 5,000 95,000 100,000 0.6
フィンランドP 3,700,000 95,000 2,000 97,000 2.62
フランス共和国(-1940) 41,700,000 200,000 350,000 550,000 1.35
自由フランス(1940-1944) 帝国植民地も含む
フランス共和国臨時政府(1944-)Q
フランス領インドシナR 24,600,000 1,000,000
~ 1,500,000
1,000,000
~1,500,000
(4.07 ~ 6.1)
ナチス・ドイツS 69,850,000 4,300,000
~ 5,500,000
1,500,000
~3,500,000
7,000,000
~9,000,000
(後述)
ギリシャ(1941-1944)T  7,222,000 20,000~35,100 300,000 320,000~335,100 4.5
ハンガリーU 9,129,000 300,000 280,000 580,000 6.35
アイスランドV 119,000 200 200 0.17
イギリス領インド帝国W 378,000,000 87,000 1,500,000
2,500,000
1,587,000
2,587,000
(0.42 ~ 0.68)
イランX 14,340,000 200 200 0
イラクY 3,698,000 500 500 0.01
アイルランドZ 2,960,000 200 200 0
イタリア王国AA 44,394,000 301,400 (アフリカ人徴集 10,000人も含む) 153,200 454,600 1.03
大日本帝国AB 71,380,000 2,120,000
朝鮮人日本兵、台湾人
日本兵参照
500,000
~1,000,000
2,620,000 ~3,120,000 (3.67 ~ 4.37)
日本統治時代の朝鮮AC 23,400,000 日本軍に含む. 378,000
~483,000
378,000
~483,000
(1.6 ~ 2.06)
ラトビアAD 1,951,000 ソ連軍・ドイツ軍含む 230,000 230,000 11.78
リトアニアAE 2,442,000 ソ連軍・ドイツ軍含む 350,000 350,000 14.33
ルクセンブルクAF 295,000 2,000 2,000 0.68
マラヤ連邦(イギリス領)AG 4,391,000 100,000 100,000 2.28
マルタ(イギリス領)AH 269,000 1,500 1,500 0.56
メキシコAI 19,320,000 100 100 0
モンゴルAJ 819,000 300 300 0.04
ナウル(オーストラリア領)AK 3,400 500 500 14.7
ネパールBG 6,000,000 英領インド帝国軍含む
オランダAL 8,729,000 17,000 284,000 301,000 3.45
ニューファンドランドAM 300,000 イギリス軍に含む 100 100 0.03
ニュージーランドAN 1,629,000 11,900 11,900 0.73
ノルウェーAO 2,945,000 3,000 6,500 9,500 0.32
オーストラリア領パプア及びニューギニアAP 1,292,000 15,000 15,000 1.17
フィリピンAQ 16,000,000 57,000 500,000
~1,000,000
557,000
~1,057,000
(3.48 ~ 6.6)
ポーランドAR 34,849,000 240,000 5,380,000
~5,580,000
5,620,000
~5,820,000
(16.1 ~ 16.7)
ポルトガル領ティモールAS  500,000 40,000~70,000 40,000~70,000 (8.00 ~ 14.00)
ルーマニアAT 19,934,000 300,000 500,000 800,000 4.01
ベルギー領ルアンダ=ウルンディAU 4,200,000 0 ~ 300,000 0~ 300,000 (0.00 ~ 7.1)
シンガポール(イギリス領)AV 728,000 50,000 50,000 6.87
南アフリカAW 10,160,000 11,900 11,900 0.12
日本領南洋諸島AX 1,900,000 57,000 57,000 3
ソビエト連邦AY 168,524,000 8,700,000
~13,850,000
13,000,000
~18,000,000
21,800,000
~28,000,000
(後述)
スペインAZ 25,637,000 ドイツ軍に含める
スウェーデンBA 6,341,000 600 600 0.01
スイスBB 4,210,000 100 100 0
タイBC 15,023,000 5,600 2,000 7,600 0.04
トルコBD 17,370,000 200 200 0
イギリスBE 47,760,000 383,800 植民地も含む 67,100 450,900 0.94
アメリカ合衆国BF 131,028,000 416,800 (商船員 (9,500)及び沿岸警備隊(1,900)も含む) 1,700 418,500 0.32
ユーゴスラビアBG 15,400,000 446,000 581,000 1,027,000 6.67
2,000,000,000 22,000,000
~30,000,000
38,000,000
~55,000,000
60,000,000
~85,000,000
(3.17~ 4.00)
・ソ連[11][12]では2660万が犠牲となった(全人口1億9670万の13.5%)
・ポーランド[12]の被害は440万で、全人口2320万の19.0%。
・ポーランド国家記銘院の2009年調査は被害者数は560580万とした。
・ルーマニア[17]の被害は50万で、全人口1590万の3.1%
・チェコスロバキアの被害者総計は250,000で、全人口1460万の1.7%



◆第二次世界大戦におけるソビエト連邦の人的被害

ソビエト連邦は第二次世界大戦を通して多くの兵士を失っており、その数は少なくとも870万人ともいわれている(ハロラン氏は死者数を1400万人とする調査もあるという)。動画はこの数字を他国と比べてグラフにし、ソビエト連邦の犠牲がどれだけ大きかったかを伝えている。

下のグラフの一番右の赤い棒グラフがソビエト連邦の戦死者数で、黄色のドイツ、白のアメリカ、青のイギリス、紫のユーゴスラビアに比べて、ソビエト連邦の死者数は突出し、犠牲が大きかったことが分かる。

出典:Ryan Grenoble、The Huffington Post


出典:Ryan Grenoble、The Huffington Post


         WW2における各国の人的損失及びその総数 上記表についての註、コメント

・第二次世界大戦における連合国・枢軸国および中立国の軍人・民間人の被害者数の総計は5000万~8000万人とされる。8500万人とする統計もある。当時の世界の人口の2.5%以上が被害者となった。また、これらには飢饉や病気の被害者数も含まれる。

・民間人の被害者数:3800万~5500万(飢饉病気によるものは1300万~2000万)

・軍人の被害者数:2200万~2500万。捕虜としての死者数も含む。

・近年、ソ連崩壊以降のロシアの再調査で、ソ連が自国の被害者数を誇張していたことがわかっているが、再調査でも2660万であり依然第二次世界大戦最大である。

・被害者数については研究者間でも見解が異なる。Oxford Companion to World War II (2005)の著者I. C. B. ディアは「犠牲者の統計は信頼性の低いものが多い」とのべている。上記の表では数値について異なる見解がある場合はその旨を記す。

・軍人の犠牲者数には戦闘での死者数、行方不明、事故、病気、捕虜としての死者数も含まれる。

・民間人の犠牲者数には戦略爆撃、大量虐殺、戦争犯罪、ソ連の強制移住などによる死者数も含まれる。気候だけでなく戦争を原因とする飢饉の被害者数は400万~1200万とされるが、中国、インドネシア、1943年のベンガル大飢饉、1945年のベトナム大飢饉、フィリピンにおける飢饉被害も含まれる。

上記の基礎データはコモンウェルス戦争墓地委員会による。


日中戦争及び太平洋戦争における犠牲推定者


日中戦争の中国勢力犠牲者推定数  出典:Wikilpedia

発表年 死傷人数 調査・出典 補足
1947年 軍民死傷   1278万4974 中華民國行政院賠償委員會 國民黨統治區;軍人死傷365万0405人、平民死傷913万456人
1985年 軍民死亡   2100万 共産党政権発表(抗日勝利40周年)
1995年 軍民死傷約 3500万 江沢民発表
註:
日中戦争での中国の犠牲者は以下の通り。当時の中国大陸では、日本軍・南京中華民国政府軍・蒋介石国民革命軍・八路軍(共産党軍)・その他馬賊や抗日武装勢力などが割拠していた。また国共内戦は国共合作以降も断続しており、第二次世界大戦後に再開している。中国の民衆は農業や商業、工業、運輸などの生活基盤を破壊されると共に各勢力の戦闘やゲリラ戦に巻き込まれたり、各勢力からの食糧徴発や焦土作戦の影響で飢餓に陥る人も大勢いた。また在留外国人も戦闘に巻き込まれた。(中国空軍機による上海空爆なども参照)。ほか日本軍による三光政策や南京大虐殺などがあったとされる。対してこれらは中国側のプロパガンダとする見方もある。



日中戦争の日本軍犠牲者推定数  出典:Wikilpedia

戦没者の総数
日本政府は1963(昭和38年)5月14日の閣議決定「戦没者追悼式の実施に関する件」において「戦没者」について「支那事変以降の戦争による死没者(軍人・軍属及び準軍属のほか、外地において非命にたおれた者、内地における戦災死没者等をも含む者とする。)」であると決定し、戦没者の数を約310万人としている。
厚生労働省は戦没者の概数を240万としている。

日本軍に協力した各国の軍事・準軍事組織
・上記表の他、朝鮮人日本兵、台湾人日本兵・高砂義勇隊がいる。
・朝鮮人日本兵の軍人軍属総計は24万2,341人、そのうち2万2,182人が死亡または不明。
・台湾人日本兵の軍人軍属総計は20万7,183人、そのうち3万306名人が死亡または不明。
・高砂義勇隊の軍属は1,800-4,000名といわれる。

このほか、日本軍に協力または日本軍によって組織された軍事組織は以下の通り。
・南京中華民国政府軍 (汪兆銘)
・満州国軍
・内蒙軍・チャハル守備隊。
・インド国民軍の総兵力は約45,000人、インパール作戦で戦死400人、餓死および戦病死1500人。
・インドネシア郷土防衛義勇軍の兵力は66大団、約3万6千人。(インドネシア独立戦争では80万が犠牲になった)
・バリ郷土防衛義勇軍(3大団、約1600名)
・ラスカル・ラヤット(スマトラ義勇軍)数万。
・ビルマ独立義勇軍 1941年年末からのビルマ侵攻作戦では戦死642人、負傷400人。兵力は1942年5月には27,000人。
・ビルマ防衛軍(BDA)1942年結成。兵力8000、翌年、ビルマ独立とともにビルマ国民軍(BNA)へ改称、兵力15,000となったが1944年インパール作戦失敗による日本軍の劣勢に応じて抗日運動を開始した。
・カレン民族解放軍



制海・制空権を喪失、玉砕するしか道がなく
玉砕・全滅した日本軍拠点


原典出典:「大きな地図で読み解く太平洋戦争のすべて」より一部抜粋
 出典:毎日新聞


日中戦争及び太平洋戦争における戦場別戦没者数

出典:毎日新聞


第二次世界大戦(日中戦争+太平洋戦争)における民間人犠牲者の数の数

出典:毎日新聞


WW2におけるナチス・ドイツの人的被害(詳細)出典:Wikilpedia

                                                                                         総人口1939年時点

国名 総人口 軍人 民間人 合計 人口に占める被害者数の割合
オーストリア 6,650,000 260,000 120,000 380,000 5.7
ドイツ 69,300,000 4,400,000 1,100,000 ~ 2,500,000
5,500,000 ~ 6,900,000
7.9 ~ 10.0
他の国におけるドイツ人 6,700,000 600,00 200,000 ~900,000
800,000~1,500,000
9.7~ 19.4
ドイツ軍におけるソ連民間人 800,000 200,000 200,000 27.5
合計 8400万 430万~ 550万 150万 ~ 350万 700万~ 900万 8.0~ 10.5
註:
・ドイツ軍事史研究所(MGFA)の2000年の研究ではドイツの行方不明を含む被害者数は530万である。
・戦争直後のドイツ国防軍最高司令部は400万と発表していた
・ドイツによって徴集されたソ連民間人についてはロシアの軍事史家グリゴリー・クリヴォシェーエフによる.
・ドイツ赤十字は、国防軍損害・戦争捕虜部(Deutsche Dienststelle (WASt))発表の被害者数430万(死者数310万、行方不明120万)にはオーストリアと東欧のドイツ系民族も含まれると2005年にのべた。
・人口統計学の研究では最大推計被害者数は690万にのぼるとされる。



WW2におけるソビエト連邦各国別の人的被害(詳細出典:Wikilpedia

ソビエト連邦 人口 (1940年) 軍人 民間人 合計 人口に占める
被害者数の割合
アゼルバイジャン 3,270,000 210,000 90,000 300,000 9.10%
アルメニア 1,320,000 150,000 30,000 180,000 13.60%
ベラルーシ 9,050,000 620,000 1,670,000 2,290,000 25.30%
エストニア 1,050,000 30,000 50,000 80,000 7.60%
グルジア 3,610,000 190,000?[89] 110,000?[89] 300,000 8.30%
カザフスタン 6,150,000 310,000 350,000 660,000 10.70%
キルギスタン 1,530,000 70,000 50,000 120,000 7.80%
ラトビア 1,890,000 30,000 230,000 260,000 13.70%
リトアニア 2,930,000 25,000 350,000 375,000 12.70%
モルドバ 2,470,000 50,000 120,000 170,000 6.90%
ロシア 110,100,000 6,750,000 7,200,000 13,950,000 12.70%
タジキスタン 1,530,000 50,000 70,000 120,000 7.80%
トルクメニスタン 1,300,000 70,000 30,000 100,000 7.70%
ウズベキスタン 6,550,000 330,000 220,000 550,000 8.40%
ウクライナ 41,340,000 1,650,000 5,200,000 6,850,000 16.30%
不明 ? 165,000 130,000 295,000
ソ連合計 194,090,000 10,700,000 15,900,000 26,600,000 13.70%

註:
・国有通信社RIAノーボスチはタジキスタンの死亡数は9万と発表している。
・グルジアは戦時中は占領されず、11万の民間人の死亡数は飢饉と病気による。
・ソ連の総計にはソ連国内での弾圧による犠牲も含まれ、グラグ(内務人民委員部管轄の強制収容所)の犠牲者数は史料発掘のたびに増加している。ビクトル・ゼムスコフ (Viktor Zemskov)は1941年から1945年にかけて100万の死亡数が確認できたとした。
・スティーブン・ローズフィールドによれば、ソ連時代の史料公開はKGBの偽情報であり、またデータは不十分でたとえばカティンの森事件の22,000人の犠牲者数も含まれていない。ローズフィールドは人口統計学の手法にもとづき、ソ連の政策による犠牲者数は1939年から1940年にかけて2,183,000人、1941年から1945年にかけて5,458,000人とした。マイケル・ヘインズとルミー・フサンはソ連の情報はスターリンの犠牲についての計算としてはかなり正確で、また、強制収容所による犠牲よりも未熟な経済政策と戦死による被害を重視すべきとしている。


参考
ソビエト連邦戦争捕虜に対するナチスの犯罪行為 出典:Wikipedia



WW2におけるナチス・ドイツによるユダヤ人の人的被害(詳細) 
単位:人    出典:Wikilpedia

国別 戦前のユダヤ人人口 最小被害者数 最大被害者数
オーストリア 191,000 50,000 65,000
ベルギー 60,000 25,000 29,000
チェコ 92,000 77,000 78,300
デンマーク 8,000 60 116
エストニア 4,600 1,500 2,000
フランス 260,000 75,000 77,000
ドイツ 566,000 135,000 142,000
ギリシャ 73,000 59,000 67,000
ハンガリー 725,000 502,000 569,000
イタリア 48,000 6,500 9,000
ラトビア 95,000 70,000 72,000
リトアニア 155,000 130,000 143,000
ルクセンブルク 3,500 1,000 2,000
オランダ 112,000 100,000 105,000
ノルウェー 1,700 800 800
ポーランド 3,250,000 2,700,000 3,000,000
ルーマニア 441,000 121,000 287,000
スロバキア 89,000 60,000 71,000
ソビエト連邦 2,825,000 700,000 1,100,000
ユーゴスラビア 68,000 56,000 65,000
合計 9,067,000 4,869,860 5,894,716


        ナチス・ドイツによる犠牲者についてのコメント

・マーティン・ギルバートはドイツのホロコーストによって、730万のユダヤ人のうち570万(人口の78%)が犠牲になったとしている。他に、490万から600万にいたる推算がある。ナチスによる収容所の犠牲者数は、ポーランド国家記銘院によれば総計2,830,000のユダヤ人が殺害され、ベウジェツ強制収容所で50万、ソビボル強制収容所で15万、トレブリンカ強制収容所で85万、ヘウムノ強制収容所で15万、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所で110万、マイダネク(ルブリン強制収容所)では8万人が犠牲となった[28]。ラウル・ヒルバーグは収容所の犠牲には沿ドニエストル共和国のルーマニア人も含まれていると指摘している。ラウル・ヒルバーグは、ソ連におけるアインザッツグルッペンによる犠牲は140万、ゲットーでは70万が犠牲になったと推算している。ヤド・ヴァシェムは400万が犠牲になったとしている。
上記の基礎データは The Columbia Guide to the Holocaust.による。

・ロマ の最大推定被害者数は13万~50万である。イアン・ハンコックは50万から150万が被害となったとしている[45]。ハンコックはユダヤ人の犠牲と同様にロマの犠牲は「ほぼ確実に限界を超えた犠牲」とし、2010年にはロマの犠牲はこれまでに過小に評価されてきたと述べている。

・身体障害者、精神障害者はT4作戦によって20万から25万が犠牲となった。ドイツ連邦公文書館の2003年の報告ではT4作戦および、強制収容された者に対する14f13作戦の犠牲は20万人としている。

・捕虜のナチスによる犠牲は、R. J. ラメルによれば310万で、ソ連兵捕虜は260万から300万が犠牲となった。

・ポーランド人ポーランド民間人は180-190万人が犠牲となった。

・ロシア人, ウクライナ人, ベラルーシ人についてはナチスはスラヴ人を下等人種(ウンターメンシュ)とみなし、ソ連の多数の民間人が殺害されたり、餓死、強制労働の被害者となった。Cambridge History of Russiaによればナチス占領のソ連地域では137万。ユダヤ人は200万、ソ連地域では260万が犠牲となり、戦時中にはソ連のグラグ収容所や強制移住で少なくとも100万が犠牲となり、著者のモーリン・ペリーは「スターリンとヒトラーは双方ともこの被害に責任がある」と指摘している。

・Bohdan Wytwyckyはウクライナの民間人300万、ベラルーシ人140万が人種的な理由で犠牲となったとしている。P.R.Magocsiもウクライナ人300万と非ユダヤ人がナチスの犠牲となったとしている。ディーター・ポールは、ソ連においてナチスはパルチザン弾圧で50万を殺害、飢餓計画(英語版)で100万、ソ連兵捕虜300万、ユダヤ人100万が犠牲になったとしている。ゲオルギー・クマネフ(Georgiy A. Kumanev)は、ナチス占領のソ連では総計820万が犠牲となった(内訳はウクライナ人400万、ベラルーシ人250万、ロシア人170万)とした。

・1995年のロシア科学アカデミー報告ではナチスの占領によって1370万の民間人がナチスのジェノサイドによって740万、強制労働で220万、飢饉と病気で410万)が犠牲になったとした。また赤軍パルチザンによる報復でも多数の民間人の犠牲が出た。

・同性愛者の収容所での被害は10万~15万といわれる。

・その他の犠牲: ローマ・カトリックの聖職者1,000 - 2,000人。エホバの証人1,000人。またフリーメイソン会員も被害にあっている。アフリカ系ドイツ人(Rhineland Bastard)も隔離政策や去勢、人体実験、殺害の犠牲となった。その他、共産主義者、社会主義者も犠牲になった。

・セルビア人: クロアチアのウスタシャ(チェトニックも参照のこと)による被害は50万以上が殺害、25万が追放、20万がローマ・カトリックへの改宗を強制された。 アメリカ合衆国ホロコースト記念博物館はウスタシャによって320,000 - 340,000のセルビア人が被害になり、 ヤセノヴァツ強制収容所では 45,000 - 52,000 が犠牲になったとしている。


WW2におけるナチス・ドイツによるロマの人的被害(詳細) 
単位:人    出典:Wikilpedia
戦前のロマ人口 最少被害者数 最大被害者数
オーストリア 11,200 6,800 8,250
ベルギー 600 350 500
チェコ 13,000 5,000 6,500
エストニア 1,000 500 1,000
フランス 40,000 15,150 15,150
ドイツ 20,000 15,000 15,000
ギリシャ ? 50 50
ハンガリー 100,000 1,000 28,000
イタリア 25,000 1,000 1,000
ラトビア 5,000 1,500 2,500
リトアニア 1,000 500 1,000
ルクセンブルク 200 100 200
オランダ 500 215 500
ポーランド 50,000 8,000 35,000
ルーマニア 300,000 19,000 36,000
スロバキア 80,000 400 10,000
ソビエト連邦 200,000 30,000 35,000
ユーゴスラビア 100,000 26,000 90,000
合計 947,500 130,565 285,650


ナチス・ドイツが欧州で殺害したユダヤ人などの年次別、国別、収容所別犠牲者推定値
青山貞一・池田こみちによる2009年、2010年の現地調査に基づく推定値  


出典1:青山貞一・池田こみち、ポーランド現地調査報告書、2009年3月
出典2:青山貞一・池田こみち、バルト三国現地調査報告書,2010年2月




                  ソ連捕虜による犠牲者  出典:Wikilpedia

 ポーランド国家記銘院の2009年調査ではソ連の弾圧で15万のポーランド人が犠牲になったとした。Andrzej Paczkowskiはソ連によって100万の強制移住者のうち9-10万が犠牲になり、3万人が処刑されたとした。2005年には Tadeusz Piotrowskiがソ連による被害は35万と推定した。エストニアの政府調査委員会では、ソ連によるエストニア民間人の1940?1941年の犠牲は33,900人で、内訳は逮捕後の死者7,800、抑留流刑の死者6,000、行方不明1,100、強制労働14,000人。1944~45年のソ連占領後は5000人が犠牲になったとした。

ソビエトアーカイブの資料では、1939~1945年の死者は1,187,783人。内訳は処刑46,350、グラグにおける死者718,804、強制労働と囚人の死者422,629人であった。


           ソ連による強制移住の被害者  出典:Wikilpedia

1940~41年で38~39万におよび、ポーランドから309,000から312,000、リトアニアから17,500、ラトビアから17,000、エストニアから6,000、モルドバから22,842であった。(1941年夏、ポーランド人 243,106人が特赦で解放された)

1941~1945年では総計230万が強制移住の被害者となり、内訳はソ連に占領された地域のドイツ人1,209,000、フィンランド人9,000、カラチャイ人69,000、カルムイク人92,000、チェチェン人とイングーシ人で479,000、バルカル人37,000、クリミア・タタール人191,014、メスヘティア・トルコ人91,000、クリミア半島のギリシア人・ブルガリア人・アルメニア人42,000、ウクライナ民族主義者組織(OUN)からは10万、ポーランド人3万であった。

1945年10月時点で総計2,230,500人の生存者が収容所で発見された。1941~1948年の間での死亡者数は309,100 であった。

枢軸国の捕虜のソ連における死者数は580,589で、内訳はドイツ人381,067、日本人62,069、ハンガリー人54,755、ルーマニア人54,612、イタリア人27,683、フィンランド人403であった。ただし、実際には総計170万~230万人が犠牲になったともいわれる。
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