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シルクロードの今を征く

Now on the Silk Road


大唐西市博物館 視察21

唐三彩陶器

(Xi'an 中国)

青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda 共編
掲載月日:2015年1月22日 更新:2019年4月~6月 更新:2020年4月1日
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 本稿の解説文は、現地調査や現地入手資料、パンフなどに基づく解説に加え、百度百科中国版から日本への翻訳、Wikipedia 日本語版を使用しています。また写真は現地撮影以外に百度百科、Wikimedlia Commons、トリップアドバイザーさらに地図はグーグルマップ、グーグルストリートビュー、百度地図などを使用しています。その他の引用に際しては、その都度引用名を記しています

大唐西市博物館視察21



 唐三彩

西市の陶磁器・唐三彩製造業

撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900


 注)唐三彩(とうさんさい)とは

 唐三彩(とうさんさい、拼音: tángsāncǎi、三彩とも)は唐代の鉛釉を施した陶器で、
 主として副葬用に制作された。いわゆる唐三彩は唐代の陶器の上の釉薬の色を
 指し、後に唐代の彩陶(上絵を施した陶器)を総称する語として使われるようにな
 った。唐代の陶器の釉薬の色は非常に多く、クリーム色、赤褐色、薄緑、深緑、藍
 色、紫などがある。中でもクリーム色・緑・白の三色の組み合わせ、或いは緑・赤褐
 色・藍の三色の組み合わせを主としていることから三彩と称されている。



撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S990



三彩高足盘=三彩高足水盤
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S990




褐釉瓷钵:一对=褐色釉薬素焼き鉢(一対)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S990



点黑釉陶钵 
三か国語解説

◆Dotted Caramel Glazed Porcelain jar
The jars have a curved mouth, convex belly and a round bottom, with caramel and honeysuckle colored figures and flower-dots arranged haphazardly on a pale material. Height: 8.5cm, caliber: 12.5cm, bottom diameter: 7.5cm Excavated from the site of the West Market

点黑釉陶钵
唐(618-907)
高:8.5CM,口径:12.5CM,底径:7.5CM 西市遗址出土。敛口,鼓腹下内敛,圈足。酱釉色忍冬花纹和圆点纹相隔分布,胎质灰白。

日本語訳
黒釉によるキャラメル色の連続丸模様磁器製鉢
 この鉢は、湾曲した口づくりで、胴部分は張り出し、底は丸く造られています。キャラメル色とハニーサックルの濃いピンク色で数字と花柄が淡い色の素材の上にランダム(無造作に)に配置されています。高さ:8.5cm、口径:12.5cm、底径:7.5cm
西市場の遺跡跡地から出土

出典:国連UNESCO世界遺産 シルクロード 



撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S990

 以下は上の写真の6つの陶器のタイトルです。左から右です。

 ①绿瓷瓶=緑磁缶(緑釉薬の磁器製壺)

 ②白瓷双耳罐=白磁双耳罐(白磁製両耳付き水指)

 ③白瓷瓶=白磁瓶(白磁製瓶)

 ④三彩三足炉=三彩三足炉(三彩三つ足香炉)

 ⑤三彩小罐=三彩小缶(三彩小型水指)

 ⑥三彩四系罐=三彩四掛缶(三彩の4鐶付き水指)

 注)罐(缶)とは
  昔、水などを入れた瓦製の器。胴が太く口が小さい。


 以下は、隋、唐時代の三彩遺跡の発掘現場です。


唐醴泉坊三彩窯跡発掘現場 (醴泉坊は唐三彩の窯跡として有名)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S990



西市遺跡出土唐纹胎瓷残片=西市遺跡出土唐紋胎残片
 (西市遺跡から出土した唐時代の紋胎柄の素焼き陶器の破片)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S990

 注)紋胎
  紋胎は収縮率などの性質が異なる土を混合する為、その製作には高度な技術が
  要求される。そのため小型品が多い。紋胎は唐三彩の窯跡から出土し、日本でも
  大安寺跡から唐三彩の破片とともに出土している。木理文を部分的に施す技法は
  磁州窯枕に受け継がれて、まま遺品が残る。
  唐三彩には文様・装飾にも異国的なものが多いが、これらはイラン系の文化の
  横溢した唐時代の作品として当然の事かもしれないが、拭いきれないササンペル
  シアの気分が漲っている。出典:中国古美術 太田Webサイトより


視察22へつづく