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何とも見苦しい
集団ヒステリー状態の

マスコミと自民党B
青山貞一
掲載月日:2012年4月28日
 独立系メディア E−wave Tokyo

        

●情報操作による世論誘導で騙されやすい日本国民

 ここでどうしても触れておかなければならない日本人の特性、特質がある。

 それは、私が何度となく独立系メディアに書いているように、日本国民は情報操作による世論誘導を受けやすい国民であるということだ。

 他の先進諸国民と違い、日本国民の約70%は、新聞、テレビなどの報道をアプリオリに信用してしまうということである。これについては多くの国内、国際調査の結果がある。

 下は日本リサーチセンターが実施した先進国、発展途上国、資本主義国、社会主義国を問わず各国国民が、いかなる組織に信頼を置いているか、という非常に興味深いアンケート調査結果のごく一部である。ごく一部という意味は、この調査では、60カ国の国民を対象に調査をしているからである。

※国際調査の全体結果:世界各国の組織・制度への信頼度比較(2000年)

 下では、まず日本とイギリス、日本とアメリカを比較している。日本国民の圧倒的多数(70%以上)は新聞など大メディアを信頼していることがこの調査より窺える。これに対し、イギリス国民は大メディアをわずか14%しか信頼していない。

 すなわち、英国の国民は約14%しか新聞、テレビの報道を信用せず、米国民もせいぜい25%くらいしか信用していないという調査結果がある。にもかかわらず日本国民は70%以上がアプリオリに新聞やテレビのニュースを信用してしまうというのである。


出典:日本リサーチセンター編「世界60カ国価値観データブック」

 下は日本と米国との比較である。米国も英国と同様の傾向であることが分かる。大メディアの信頼性は、日本が70%以上であるのに対して米国では26%程度にすぎない。


出典:日本リサーチセンター編「世界60カ国価値観データブック」

 他の先進国における大メディアの信頼度は、カナダが約36%、イタリアが約34%、フランスが約35%、ドイツが約36%、ロシアが約29%である。逆に日本に近い国を探すと、中国が約64%、インドが約60%、フィリピンが70%、ナイジェリアが約63%といずれも発展途上国ということになる。

  このように大メディアの信頼度が、先進諸国で14〜35%であるのに対し、日本では70%もある。 要約的に言えば、日本人は新聞、テレビなどの大メディアの情報を先進国のなかで一番無批判にまたアプリオリに信頼しているということに他ならない。

 もうひとつの調査結果を見てみよう。下は米国の著名な世論調査会社、ギャラップ社による日本人の新聞、テレビなど大メディアに対する信頼度調査の結果である。 何と、ここでも新聞、テレビともに信頼するが73%〜74%となっており、先の国際調査結果に非常に近い結果であることが分かる。


出典:ギャラップ社

 さらに下はノルド社会環境研究所が実施した「情報源の信頼性」と題する調査結果である(ノルド社会環境研究所の調査結果)。

 本調査では、@大メディア、A大学・研究機関、B企業・事業者、C市町村、D都道府県、E国の省庁、F衆議院・参議院、G政党(与党)について情報源の信頼性を聞いている。

 ここでも日本の多くの国民は新聞・テレビなどの大メディアを信頼していることが分かる。ちなみに、信頼している組織の順位は、@大メディア→A大学・研究機関→B企業・事業者→C市町村→D都道府県→E国の省庁→F衆議院・参議院→G政党(与党)であり、大メディアの一位が49%であるのに対し、大学が31%、市町村が29%、都道府県が26%、省庁が19%、政党(与党)に至っては8%にすぎないことが分かる。


●マスコミによる国民への集中砲火的な小沢悪報道

 そんな国民性をもつ日本人は、2009年3月に小沢氏の公設秘書であった大久保氏が突如逮捕されて以来、3年間にわたって連日連夜、小沢氏への一方的かつ根拠薄弱な偏向記事やニュースのシャワーを浴びせかけられてきたのである。

 しかも、新聞、テレビほとんど全部の報道機関が小沢悪的な報道を発信し続けたのだから、大多数の国民は小沢=悪徳政治家=ダーティーな政治家というイメージが固定化されてしまったのである。その結果、どの新聞社や通信社、テレビ局が世論調査しても、約70%は小沢氏=金権的な悪徳政治家と感ずるまでになったわけだ。

 これはマスコミの事実そして真実に基づかない小沢氏への集団ヒステリー的なバッシングであり、小沢氏の名誉を毀損する誹謗中傷行為であるとしか思いようもない行為であると思う。

 東京地検特捜部は、小沢氏の秘書のみならず、小沢事務所を何度も家宅捜査し、さらに数十社に及ぶゼネコンなどを家宅捜査したものの、結局、小沢氏を逮捕することはできなかった。

 逮捕した容疑者、そして起訴したの99.9%の被告を有罪にしてきたという日本の検察権力が、あれほど大々的に捜査を繰り返したにもかかわらず、起訴できなかったということは、あらかじめ東京地検特捜部があらかじめ思い描いた小沢捜査シナリオが間違っていたことになる。

 だが、まさに「魑魅魍魎」である。

つづく