エントランスへはここをクリック   


何とも見苦しい
集団ヒステリー状態の

マスコミと自民党A
青山貞一
掲載月日:2012年4月28日
 独立系メディア E−wave Tokyo

        

●マスコミがほとんど書かなかった重要な事実を振り返る 

・ 国策操作を裏付ける漆間発言

 ここで、小沢事件にとってきわめて重要な出来事について、すこし振り返ってみたい。

 2009年3月3日、小沢氏の第一公設秘書が突然、東京地検特捜部に逮捕されるという衝撃的な事件は、その後、地検特捜部の記者クラブ記者が出所を示すことなく、一方的に垂れ流す連日連夜の情報によって、大きな世論が形成されて行くことになる。

 小沢民主党代表は2009年3月4日の記者会見で、自身の公設秘書がいきなり逮捕されたことに関連し、これは「国策捜査」に類するものであると発言したが、自民党時代の政府閣僚や自民党幹部は激しく小沢発言を批判した。

 だがどうだろう、舌の根も乾かぬ2009年3月5日、自民党政権下で警察幹部あがりの漆間巌官房副長官(当時)が、3月3日の大久保公設秘書の逮捕にはじまる東京地検特捜部の捜査が「国策捜査」であることを裏付ける発言をしたのである。

 当然のこととしてこれは与野党に大きな波紋を広げることになる。以下はそれについて触れた私の論考である。

◆青山貞一:漆間官房副長官が「国策捜査」を裏付ける発言 2009年5月7日 独立系メディア
 
◆小沢一郎、国策捜査、漆間巌官房副長官は検察・警察ファッショを開始した http://isiki21.blog45.fc2.com/blog-entry-200.html

 漆間巌官房副長官をめぐる追及がブログ論壇から消えている。これは怖いのだろう。しかし、この人が今回の小沢一郎国策捜査の中心でキーマンである。この人の追及抜きでは何も語れない。

 麻生首相が漆間巌官房副長官を指揮して今回の国策捜査が展開されているようだ。政権防衛という検察ファッショ政治に陥っている。

漆間官房副長官(当時)は、記者との懇談(通称、記者懇)の場で小沢代表の大久保公設秘書(当時)の逮捕に言及し、「東京地検特捜部の捜査が自民党議員に拡大することはない」との見通しを示したのである。

 政府の中枢にいる官房副長官が「捜査が自民党議員に拡大することはない」との見通しを述べたこと自体、政府と東京地検や検察当局がツーカー、密接な関係にあることを指し示すものであり、逆に東京地検特捜部の捜査が小沢氏を標的にした民主党の政権交代つぶしであることを示すものである。簡単に言えば、これは民主党の政権交代を標的にしたクーデターである。

 当然のこととして、当時野党だった民主党幹部などからは、やっぱり漆間発言が「やっぱり国策捜査ではないか」という怒りがでた。

 しかし、この問題は、オフレコの記者懇における話であるから、そもそも論評できない、記事にしにくいという、日本固有の記者クラブ体質のもとでウヤムニャにされてしまった。

小沢一郎、国策捜査、漆間巌官房副長官は検察・警察ファッショを開始した
漆間巌官房副長官をめぐる追及がブログ論壇から消えている。これは怖いのだろう。しかし、この人が今回の小沢一郎国策捜査の中心でキーマンである。この人の追及抜きでは何も語れない。

 麻生首相が漆間巌官房副長官を指揮して今回の国策捜査が展開されているようだ。政権防衛という検察ファッショ政治に陥っている。

・ 法務大臣の指揮権発動!?

 さらに、小沢氏に近い元参議院議員の平野貞夫氏がBSのテレビ番組にゲスト出演した際、「小沢一郎氏に関連した西松建設の事件捜査が、自民党政権下で法務大臣を務めていた森英介氏の指揮権発動によるもの」ではないかという疑惑を暴露した。

 以下は私のそれに関連したブログである。

◆青山貞一:氷解してきた小沢攻撃の全容〜すべて前政権の意図的策謀か  2009年5月19日 独立系メディア

 平野氏の指揮権発動仮説によれば、東京地検特捜部の一連の捜査活動は、その年(2009年)の夏に行われる総選挙で民主党が政権を奪取する、すなわち政権交代することに大きな危機感を持った当時の自民党が仕掛けた罠であることを如実に示すものだったのである。

 にもかかわらず、マスコミは漆間発言や森英介発言は、ほとんどまともに報道しなかった。何とも不思議なことである!

 しかし、司法当局の一連の挙動、すなわち、仮に法務大臣による指揮権発動からことが始まっていて、小沢氏秘書である大久保氏の突然の逮捕による捜査の開始→小沢事務所への家宅捜査→ゼネコン数十社への捜査→小沢氏当人への数度にわたる事情聴取→にもかかわらず確たる証拠がみつからない→誰だか分からない検察審査会への刑事告発→自民党の息がかかった弁護士事務所の弁護士が検察審査会を誘導→都合2回の起訴相当決議→小沢氏の強制起訴という、一連の大きな流れは、おそらく2009年の3月時点ですでに作られていたとすると、その後の展開がまさに氷解するのである。

 下の記事は平野氏が出演した朝日ニューススターの2010年5月18日のテープ起こしである。

 それにしても、これほど重要な情報を大マスコミが一行も記事にしていないなんてトンデモである!

◆小沢氏の秘書逮捕は森英介法相の指揮権発動だった!」
  平野貞夫氏爆弾告発 
    平野貞夫 上杉隆
  朝日ニューススター2010年05月18日 「ニュースの深層」 

平野
 ・・・そのことでね、先週の5月13日の木曜日に驚くべき情報を直接お聞きしましたので、

上杉隆
 5月13日、あっ今月ですね、

平野
 ええ、ちょっと短時間説明させていただきたいんですが・・・。実は数人の財界人に呼ばれまして、これからの政治どうなるか、という懇談会をしていた席で、その中の一人の財界人からですね、昨年のその西松事件で大久保秘書が逮捕され、起訴された後だと思いますが、当時の森英介法務大臣と親しい方で、時々会食する方だそうですが、会食する機会があってですね、そのあと、赤坂のスナックで2次会に行って、そこでですね、まあ、森法務大臣が多少アルコールが入ってたのかも知れませんが、小沢事務所大久保逮捕は、実は自分が指示したもんだと・・

上杉隆
 え、法務大臣がですか?

平野
 森英介法務大臣が、自分が指示してですね、捜査、逮捕させたものだ、ということをその財界人に言ったそうです。

上杉
 えーと、この番組は今生放送でやってるんで、やや慎重にならなくてはならないんですが、現職の法務大臣が司法のいわゆる捜査を指示ってことは、指揮権の発動になってしまうんですが

平野
 ええ、指揮権発動の可能性といいますか、疑いがそこで出てくると思います。

上杉
 あくまでも平野さんはワンクッションおいた伝聞なので、もしこれ森法務大臣が見ていたり、関係者が見ていたりしたら、是非、この番組出ていただくなりなんなりして、反論というかですね、もし違うということになったら反論して・・・

平野
 実はですね、私はその話を聞いて愕然としたのは、大久保秘書が逮捕される3月3日の前日・・

上杉
 3月3日ですね

平野
 ええ、昨年の3月3日ですね、千葉県の知事選挙、吉田平、という候補の事務所開きに行きましたところ・・

上杉
 平野さんがご自身で

平野
 ええ、行きましたところ森法務大臣と堂本元知事と一緒になりまして、そこでその森法務大臣から、私に対してですね、『平成になって日本の政治を、メチャメチャに壊したのは、その犯人は平野だ』と・・

上杉
 直接?

平野
 ええ私に、

上杉
 森さんはあれですね、千葉が選挙区ですから、そこにいらっしゃったわけですね

平野
 小沢一郎よりもっとひどい人間だと誹謗を受けましてね、私は冗談かと思ってたんですよ。しかし、先週、その財界人から話を聞いてですね、私自身も指揮権発動されて捜査の対象になってたんじゃないかと

上杉
 ほう

平野
 実はまあ、某テレビでキャスターやってる元特捜部長なんかは、私もやがて捜査されて逮捕される、というような話をしてたっちゅう文書なんかがありましたんですがね、愕然としたんですよ。それで、私が申し上げたいのはですね。今日は機密費の話ですから、これ以上申し上げませんが、

上杉
 いいえ是非

平野
 民主党は本質的にこの小沢問題っていうのをですね、西松問題というのは、いわば自由民主党から仕掛けられたですね、一つのその政治弾圧であると、という意味で民主党及び政権がですね、その真相を徹底的に調べるべきだと思うんですよ。ところが、ではなくて党内ではですね、足の引っ張り合いやっているちゅう雰囲気でですね。
 よろしくないと思います。それで、この機会にですね、私、この問題を提起しますので、是非ジャーナリズムも、それから政権政党である自民党がですね、いったいこの問題の本質というのは、そういう政治的な捜査っていいますか、それが背後にあったかどうかという疑念をですね、まあ小沢さんが政治倫理審査会に出ることもこれはこれでいいと思います。が、同時に関係者のやっぱり証言といいますか、正確な情報をとっていただきたいと、こういう願いでございます。

上杉
 確かにいきなりの爆弾発言に思いますが、ただ実際、法治国家である日本において、当時の与党の最高指揮権をもっている事実上の法務大臣が、なかばその対立する野党の国会議員に対して、それと元国会議員に対して指揮権を発動したとなると、それは、当然ながら調査すると。特に我々ジャーナリズムのほうはまさに、その部分こそ取材対象にさせなくてはいけない、ということを考えると、仰るとおりですし、あと、民主党は今、政権交代して与党になっているわけですから、調査をするって言うことは、まさに指揮権発動っていう、これは可能性ですけど、国家としては重要な案件なわけですから、まさにその部分では平野さんがおっちゃるとおりだなと・・・
 いきなり問題提起、激しい問題提起ですが、是非これ、またあらためて、お話を覗いたいと思います。

つづく