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ニューヨークタイムズ社説
がオスプレイは沖縄以外に
青山貞一
掲載月日:2012年9月17日
 独立系メディア E−wave Tokyo
無断転載禁


 米国ニューヨークタイムズ紙は、2012年9月14日、オスプレイは沖縄以外に配備すべしという記事を電子版に配信した。この内容は、共同通信を通じて日本にもその概要が配信された。

 下は、日刊スポーツ紙の記事である。

◆NY紙が「オスプレイ、沖縄以外に」(日刊スポーツ)
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp1-20120915-1017365.html

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は14日、米軍新型輸送機オスプレイの普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)配備を目指す米政府の姿勢について「沖縄の負担を軽くし、懸念に耳を傾けなければならない」と批判、「それは配備先を(沖縄以外の)別の場所にすることから始まる」とした社説を掲載した。

 社説では、県民はオスプレイが「事故を起こしやすい」と懸念していると指摘。同機の配備は過重な基地負担に苦しむ県民にとって「傷口に塩を塗り込むものだ」
と訴えている。

 海兵隊は、オスプレイは安全とアピールし、モロッコや米フロリダ州での事故は「人為ミス」として機体には問題がないとの認識を強調するが、「人口が密集している沖縄にとって不安はほとんど解消されていない」と分析した。(共同)

[2012年9月15日13時23分]
 
 ところがどうだろう沖縄国民だけでなく、日本国民全体にとって重要な記事が、私が調べた範囲では、どうもこのニューヨークタイズム紙の記事、あるいは共同通信の概要記事を伝えた新聞の記事、テレビのニュースは、日刊スポーツ以外には沖縄の琉球新報しかないようなのだ。

 実際、私はフェースブックや各種メーリングリストで5000人以上に対して共同通信が配信した記事が掲載されているメディアについて教えて欲しいとお願いしたが、今のところ日刊スポーツと琉球新報以外ないのである。

 おそらくオスプレイ問題に関連し、米国、いや世界的な有力新聞であるニューヨークタイムズ、しかも社説でオスプレイは沖縄以外にと論陣を張っているのに、オスプレイが配備されようとしている日本のメディアが、まともにこれを報道しないとすれば、メディアの役割をまったく果たしていないことになる。

 もちろん、ニューヨークタイムズの英文本紙を見過ごすことはないだろうが、仮に見過ごしたとしても、共同通信が配信している短い記事は、会員となっている大メディア、地方メディアに間違いなく行っている。

 もし、これを意図的に無視し、報道しないとすれば、これはもうメディアではない。実際、過去、何もオスプレイ配備問題に限らず、福島第一原発事故以前、英国のセラフィールドにある使用済み核燃料再処理工場でこともあろうか大量のプルトニウムが海に流出した大事故を日本の大メディアは一切報道しなかった歴然とした事実がある。

 このときも日本の通信社がベタの小さな記事を配信したものの大メディアは一切これを無視していた。本場の英国ではタイムズ、ガーディアンが一面トップ、それにEU各紙、さらに米国でも多くの大メディアがトップで報じたことを日本の大メディアは、無視していたのである。

 これについては、私の詳細なブログがある。
青山貞一:(1)河野太郎議員の問題提起
青山貞一:(2)その位置と施設の概要
青山貞一:(3)プルトニウム30kgを紛失
青山貞一:(4)莫大な放射性物質の漏洩
青山貞一:(5)環境汚染の実態
青山貞一:(6)今回のコラム執筆で分かったこと

 ちなみに、この7月スコットランドを現地調査したとき、イングランド最北部にあるセラフィールド工場を視察してきた。

◆青山貞一・池田こみち:英国セラフィールド核燃料再処理工場
◆青山貞一・池田こみち:セラフィールド工場がもたらす健康リスク

 インターネット時代、日本の大メディアによるこの種の姑息な対応は、すぐに日本国民に分かってしまう。いまさらながら日本のメディアは、国民の知る権利にまったく応えていない。

 歴代のとは言っても、戦後は実質自民党と民主党政権が米国追随、米国盲従してきた事実はあるが、今回はこともあろうか、本場米国の一流紙の社説で日本の沖縄にオスプレイを配備することの是非を論じているので、あにはからんやである。

 一方、何度も伝えているが、日本国民はその大メディアを70%以上が鵜呑みにしている現実がある。大メディアが知らせないことの犯罪がここにも、情報操作による世論誘導として顕在化するのである。

「鵜呑度」の国際比較について

◆青山貞一:マスコミ報道「鵜呑度」、日本人70%、英国人14%

        2000年      2005年   単位:%
日本      70.2       72.5
韓国      64.9       61.7       
中国      64.3       58.4
オランダ    55.7       31.7
ドイツ      35.6       28.6
フランス    35.2       38.1
ロシア     29.4       36.0
アメリカ     26.3       23.4
英国       14.2       12.5
出典:日本リサーチセンター

注)「鵜呑度」は、青山貞一、池田こみちが付けた名称でありもとは「信頼度」となっている。


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米ニューヨーク・タイムズ紙の英文元記事
http://www.nytimes.com/2012/09/15/opinion/ospreys-in-okinawa.html?_r=0

Editorial
Ospreys in Okinawa(The New York Times)
Published: September 14, 2012

Tens of thousands of people rallied on Sunday in Okinawa to protest
plans to deploy the MV-22 Osprey, the trouble-plagued tilt-rotor
aircraft, at the United States Marine Corps base in the city of Ginowan.
The Marines want to bring in 24 Ospreys to replace a fleet of
Vietnam-era helicopters, but Okinawans, turning out in one of the
largest anti-American protests in years, are bristling.

The Osprey has a terrible reputation as a prime example of a hugely
expensive, dubiously useful weapons systems. Okinawans don’t care about
the misspent money. They worry that the plane is prone to crashing. To
many residents, who have borne the heavy burden of the American military
presence in Japan, deploying the Osprey on the island is rubbing salt
into an old wound.

The first dozen Ospreys to reach Japan have been grounded while the
Japanese government reviews the plane’s safety record. Marine officials
insist that the Osprey’s notorious defects have been worked out and
that it is safe and reliable. But, in April, an Osprey crashed in
Morocco, killing two Marines. Another crashed in Florida in June. Though
officials blame pilot error for the accidents, that has hardly eased
local fears in densely crowded Okinawa, which has seen hundreds of
crashes and emergency landings of military jets and helicopters since
the 1950s, several of them fatal.

The anger on Sunday was not just about two dozen planes. It reflects
frustration over islanders’ long-stymied efforts to get the Marines
entirely out of Okinawa. Japan and the United States struck a deal in
2006 to close Futenma, move several thousand Marines off the island and
shift others to a new base on Okinawa’s less-populated northeast coast.
But many Okinawans saw this agreement as inadequate, and it went nowhere.
A deal reached in April to move 9,000 Marines has also been stalled.

For too long, Okinawans have seen promises but no movement. The Unit
ed States has an obligation to tread lightly in Okinawa and to listen to
the concerns of the residents. It can start by putting the Ospreys
someplace els