2018年・東日本大震災 復旧実態調査(宮城県北部編) 気仙沼市沿岸5 青山貞一・池田こみち 環境総合研究所顧問 掲載月日:2019年5月20日 2020年3月11日第2次公開 独立系メディア E-wave Tokyo 無断転載禁 |
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以下は、今川 悟 気仙沼市議会議員のブログにある気仙沼湾の最も湾奥にある防潮堤が施工された位置図と施工断面図である。 出典:魚町のフラップゲート防潮堤で施工ミス【詳報】 今川 悟 気仙沼市議会議員 下は上記の魚町部分のグーグルマップの衛星写真である。方位が真上を北としているので上の図とは異なる。 出典:グーグルマップ 出典:五日市洋平建築設計事務所 出典:魚町のフラップゲート防潮堤で施工ミス【詳報】 今川 悟 気仙沼市議会議員 出典:魚町のフラップゲート防潮堤で施工ミス【詳報】 施工現場の写真 今川 悟 気仙沼市議会議員 以下は今川 悟 気仙沼市議会議員のブログの冒頭部分である。 新聞報道などで注目されている気仙沼市魚町の防潮堤施工ミスについて報告します。地盤隆起分の22㎝を堤防高に反映させると宮城県は約束していましたが、反映させずに半分の区間が完成してしまったのです。 地域は修正を求めていますが、県はこのまま進める方針を示したため、真っ向からの対立状態にあります。このままだと大きな禍根を残すため、新聞報道だけでは分からないことを含めて整理しておきます。 【なぜ堤防高にこだわるのか】 魚町では、防潮堤の高さにこだわって議論が続けられてきました。気仙沼漁港を管理する県は、2012年に海抜6.2mの防潮堤を整備する計画を示しましたが、「海が見えなくなる」「コンクリートの壁で覆われるのは嫌だ」と地域が猛反発しました。 この対策として、市が防潮堤のアイデアなどを募集した結果、津波襲来時に海底から鋼管が浮上する「直立浮上式防波堤」が最優秀賞に選ばれましたが、村井嘉浩知事が「安全を担保できない」と頑なに導入を拒否。粘り強い議論により、津波シミュレーションの設定条件確認などによって海抜5.1mまで計画変更を認めさせたうえで、さらに余裕高分の1mを津波襲来時に起立するフラップゲートを採用することで、実際は4.1mの堤防高に至ったのです。 背後地は土地区画整理によってかさ上げしますが、区画整理から外れる地域への影響もあって大幅なかさ上げができないため、堤防高は「歩いている人から海が見える高さ」に落ち着きました。背後地の盛土高は最大で海抜2.8m、堤防高は海抜4.1mで、陸側からの見た目の堤防高は1.3m。これが防潮堤そのものに対する反対意見が根強く残る中での妥協点でした。議論には3年の月日がかかり、土地区画整理事業の着手も遅れましたが、対立を避けて妥協点を見出したのでした。詳しくは2015年4月8日の投稿をご覧ください。 以下は現地で撮影した気仙沼市湾奥の防潮堤建設工事現場である。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2018-6-30 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2018-6-30 気仙沼6につづく |