メアリー・ステュアートの足跡を追って スコットランド2200km走破 アン王女の庭園 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 2018年12月10日公開 独立系メディア E-Wave Tokyo 無断転載禁 |
スコットランド総目次へ* スターリング城の歴史1 スターリング城の歴史2 スターリング城の歴史3 スターリング城の内部1 スターリング城の内部2 スターリング城の内部3 アン王女の庭園 ステュアート系譜 ステュアート系譜2 城の生活 ・アン王女の庭園 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 アン王女の庭園がどれくらいここに存在したのか疑問に思ったことはありません か。出典:スターリング城 Source:Stirling Castle 以下の文章の出典もStirling Castleです。 植物の記録は正確ではありませんが、この空間は15世紀以来庭園だったと思います! ただ、現在の芝生が1620年代には、ローンボウリングをする芝生だったことが記録に残っているのは確かです。 王室ブランドの再生 実際にアン王女の名前がこの庭につけられたのは1700年代初頭でした。ジャコバイト/フランス人の侵略に直面し、王女は新しい門の整備を含め、城の守りの強化を命じました。こうした城の強化のすぐ近くに庭があったので、王女の名前がついたのですか。それにもかかわらず、アン王女自身は皮肉にも一度もスターリング城を訪れたことはなかったのです。 皆さんがアン王女の庭を散歩しながらちょっと見上げると、 彼女のイニシャルがあることに気がつきます。 Source:Stirling Castle 1860年代にさかのぼる興味深い計画は、このアン王女の芝生エリアが、中央の装飾的な特徴を持つ通路のために、あるとき、四分割されたことを示しています。その計画には、この小径に沿って灌木が植えられていることを示しています。 おもしろいことに、現在、皆さんは樹齢200年以上と思われる、すばらしい2本ののブナの木を見ることができるはずですが、どこにも見当たりません。私が思うに、これは、私たちが思っていたよりも若い木でなければならないことを示唆しています。おそらく160年くらいでしょうか。古い(大きな)樹木が計画では、より目立っていたのかもしれません。 すばらしく咲き誇る花々 アン王女(の庭)は、決して特定の時代の「タイムカプセル」であったことはありません。 それは何年もかけて常に進化してきました。 今日では、私たちが植栽に取り組むアプローチは、特定のエリアを再生、創造に焦点をあてるのではなく、色やデザインを通して、城の歴史を反映する植物を選ぶことです。 たとえば、この夏、私たちは、スチュアート家の紋章の色合いを反映すべく、白のアリッサムとケンブリッジ・ブルーのロベリアを上段の縁に使いました。一方、メインのバラの縁取りの部分は、スチュワート王家の色を反映して赤(トランペッター)と黄色(ハネムーン)のブロックになっています。 Source:Stirling Castle こうした縁取りの土台のデザインには、黄色のマリーゴールドで赤のトランペッターを取り囲んで赤/黄色のテーマを維持しています。白いアリッサムは、縁の長さに沿ったデザインで再び使用され、見事な連続性と美しく馥郁な蜂蜜の香りを与えています。訪問者は、しばしば、その香りがバラから来ると思いがちですが、庭のバラには実際のところ香りはほとんどありません。 Source:Stirling Castle 花の力 みなさんが、城の周囲の胸壁や壁の上に立っていたなら、アン王女の庭を上から眺めることが出来るはずです。このことは、実際の土台の形、芝の端などの体裁やレイアウトが非常に重要であることを意味しています。 周囲の建物等の構造が直線か、または円形の塔のいずれかであるため、庭が視覚 的にもこれらの建物の特徴を反映してマッチしていることが重要です。そのため に、私たちは、芝刈機を使って週に2回、芝を刈り取り、芝生の縁を整えてまっ すぐに保ちます。 スターリング城内部を撮影する池田こみち(右) 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 撮影:i池田こみち Nikon Coolpix S10 撮影:i池田こみち Nikon Coolpix S10 撮影:i池田こみち Nikon Coolpix S10 撮影:i池田こみち Nikon Coolpix S10 撮影:i池田こみち Nikon Coolpix S10 また、今年は庭の入口に設えた新しく盛り上げた木材の土台をつくりその中に、面白いものを新たに追加しました。これらは教育用ツールとして使用することを目的としています。 春になると、近隣のアランパーク小学校の小学5年生が、土台の上にさまざまな野菜の種子を撒きました。彼らはこれらを夏の後半には、この野菜を収穫するためにまた、城にやってくることでしょう。そして、その野菜をどのように料理するかを学びます。 ご覧になってわかるように、その長い歴史を通じて、庭は変化し成長してきました。私たちは、この伝統を生き生きと受け継いでいきたいと思っています毎年季節ごとに内容とデザインの植え付けが変わるため、季節ごとに新しい魅力が見られることを望んでいます。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 プリンスタワーの前の城の庭 Source:Wikimedia Commons This photo of Stirling Castle is courtesy of TripAdvisor This photo of Stirling Castle is courtesy of TripAdvisor This photo of Stirling Castle is courtesy of TripAdvisor This photo of Stirling Castle is courtesy of TripAdvisor 城内には2つの庭園があり、南部にはローンボウリング用の芝生があります。城の西側の壁の下には、16世紀の正式な庭園であるKing's Knotがあります。 ※ローンボウリング 芝生の上で行うボーリング この庭は、造成した土塁にしか見えませんが、かつては生け垣をつなぎ合わせた幾何学的にレイアウトされた花壇が含まれていました。 庭園はアーサー王伝説の裁判所を模倣して、Round Tableとして知られている中世の馬上槍試合競技場の場所に建てられました。 「ステュアート系譜」につづきます スコットランド総目次へ* |