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A Field Trip to Republic of Seychelles, Indian Ocean (1) (2) (3) (4) ◆ピカイチの珊瑚礁 セーシェルは前述のように大小様々な島々から成り立っているが、首都ヴィクトリアのある最大の島マヘ島(Mahe Is.)、世界遺産「ヴァレ・ド・メ自然保護区」を含む2番目に大きなプララン島(プラスリン島)、環礁として世界第2位の規模を持ち世界遺産に登録されているアルダブラ環礁など世界的に見ても希有で秀逸な珊瑚礁が多数存在している。 セーシェル主要部 南西に最大のマヘ島が、北東にプララン島と La Digue島が描かれている。全図は左上の別枠内を参照。
私自身あちこちの珊瑚礁を見てきたが、セーシェルの珊瑚は、今まで見てきた珊瑚礁のなかでもピカ一と感じた。 一日を通じて海の色が次々に変化するのが最もすばらしかった。とくに、エメラルドグリーンが濃紺に変わる午前中、また日没前などが美しい。 セーシェルにいると、その生物種、生物相の多様さと豊かさが十分に伝わってくる。 たとえば、セーシェルはじめインド洋の島々に生息する鳥類については、Ian Sinclair氏とOlivier Langrand氏が「Birds of the Indian Ocean Islands インド洋の島々の鳥」という本を著している。この地域はまさに野鳥の楽園となっていることがよく分かる。 空港近くの高台からみるサンゴの海は、まさに「この世のものとは思えない美しさ」である。 セーシェルの熱帯雨林 Source: Air Seychelles インド洋の夕日 Source: Air Seychelles 下はその空港近くの高台で珊瑚の海を背景し山本さんと一緒に写した一枚。右が山本さん、写真からは私はこの頃、喘息が酷く運動もできず相当メタボっていたことが分かる(嗤い)。 この写真は、スライド用ポジフィルムからjpg化したので画質が悪くなっている。 山本さんと一緒に珊瑚の海を背景に。右が山本さん スライド用ポジフィルムからjpg化したので画質が悪くすみません! 山本さんお気に入りのマヘ島にあるエデン島。確かにこの世のものとは思えない美しい景観だ。まさに自然と人々が共生している! 山本さんお気に入りのマヘ島にあるエデン島 Source:English Wikipedia エデン島のシンボルマーク 私たちがセーシェルでいろいろとお世話になった山本さん(元々は大阪府寝屋川市在住)はこれをひとめ見てこの国に定住を決めたというほどである。 下の写真は、私たちの宿泊したゲストハウスを訪ねてきた山本浩二さん(左端)である。真ん中が筆者、右端は一緒に東京からセーシェルに行った友人の草野利一さんである。 山本浩二さん(左端)、真ん中が筆者、右端は草野利一さん 出典:月刊ファイブナイン誌、1992年12月号より その背景には、汚濁源がなく、水質がよいこと、物理的な改変がほどんどないこと、海洋生態系全体が保全されていること、国が生態系の保護に力を入れていることなどがある。 政府のパンフレットには、「珊瑚は写真にとるだけで、いっさい持ち帰らないように!」と書いてある。 山本さんお気に入りのマヘ島にあるエデン島近くにて そのため、スキューバ・ダイバーへのきめの細かい注意や教育訓練がゆきとどいている。太平洋の珊瑚礁が、心ないダイバーや観光客によって瀕しに直面しているのと対象的である。 下の動画はセーシェルにおけるシーカヤックと野生生物との関わりを写したものである。 セーシェル共和国を見ると、いかに自然や環境資源と観光資源が共存し、しかも環境資源がひとびとの毎日の暮らしと密接に関連しているかがよく分かった。滞在型リゾートしかり、漁業しかりである。 下はエデン島での滞在型リゾートの一例。自然と共生しながらゆったりとした滞在型リゾートが満喫できる。 Source:http://www.asiatravel.com/seychelles/mahe/edensholiday/index.html Source:http://www.asiatravel.com/seychelles/mahe/edensholiday/index.html したがって、セーシェルでは、環境を保護することが国益につながり、生活につながることを誰でも体験的に分かっている。だから、「持続可能な開発」などという分かったようで分からない概念は必要ないようだ。 セーシェルの珊瑚礁 Courtesy of Banyan Tree, Seychelles 下はYou Tube に投稿された Escape to Seychelles Islands の映像である。山本浩二さんが言われたこの世のものとは思えない、エメラルドグリーンの珊瑚の海を堪能していただきたい! |
セーシェルの自然 Source: Escape to Seychelles Islands, You Tube ◆大気汚染を測定する 筆者(青山貞一)は、セーシェルで日本から大気汚染を測定するディフュージョンサンプラーを持参し、セーシェルの大気汚染を測定した。 その目的は、前年に起きたいわゆる湾岸戦争(Gulf War)で1000本近くの油井がクウェート、イラクで燃え続けその後遺症を見るためであった。 測定とはいえ、現地で測定するのではなく、ディフュージョンサンプラーという大気汚染を捕集するサンプラー(ひとつひとつは軽い)を持参し、通常1日24時間、サンプラーを設置し、1日後それを回収し、ふたをした上で日本に持ち帰り、前処理後ガスクロマトグラフなどで分析する。 ディフュージョン(拡散)サンプラー ディフュージョンサンプラーを設置したところ この方法は、環境総合研究所が報道機関と共同で1991年春、湾岸の終結時にクウェート、ドバイなどでも実施したもので簡易なものであるが高い精度が期待できる。 結果は、湾岸戦争終結から1年半経っており、二酸化硫黄、二酸化窒素ともに濃度は低かった。それよりもマエ島の火力発電所からの影響の方が大きいと推定された。 (4)につづく |