メアリー・ステュアートの足跡を追って スコットランド2200km走破 ウォレス・モニュメント The Wallace Monument 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 2018年12月10公開 独立系メディア E-Wave Tokyo 無断転載禁 |
スコットランド総目次へ* 闘いと苦難の歴史 ウォレス・モニュメント ウィリアム・ウォレス スターリングブリッジ戦場 ロバーツ・ブルース バノックバーン戦場 スターリング大学 スコットランドの偉人 スコットランド人の独創性 ◆出典、翻訳等について 本稿では、現地調査時に入手した資料、撮影した写真以外に、概要、歴史などでは日本語、英語のWikipediaを、また写真についてはWikimedia Commonsを、さらに地図についてはグーグルマップ、ストリートビューを使用しています。その以外については逐次出典を付けています。さらに、Wikipedia の英文版など外国語版などについては、逐次池田、青山が日本語訳しています。 ◆国立ウォレス・モニュメントの概要 国立ウォレス・モニュメント(Wallace Monument)は、スコットランドのスターリングにほど近いアビー・クレイグと呼ばれる丘の上に建っている塔です。 一般的には「ウォレス・モニュメント」という名で知られています。このモニュメントは、13世紀のスコットランドの英雄ウィリアム・ウォレスを記念しています。 ウォレス・モニュメントの位置 Source: Google Map 下はスターリング城から見たウォレス・モニュメントです。 This photo of Stirling Castle is courtesy of TripAdvisor ※ ウォレス・モニュメント展望台からのパノラマ ※ ウォレス・モニュメント周辺のパノラマ ◆建設の歴史的経緯 この塔は、19世紀におけるスコットランド人のナショナル・アイデンティティの高まりを背景として、広く一般から募った寄付金によって建てられました。 それに加えて海外からの資金提供者たちも存在し、イタリア王国統一に大きな役割を果たしたジュゼッペ・ガリバルディもその一人です。 建築家ジョン・トーマス・ロシェッドによる設計は1869年に完成しました。モニュメントは砂岩を積み上げた高さ約67メートルの塔とされ、外見にはヴィクトリアン・ゴシック様式が採用されています。 アビー・クレイグの丘の上に建設されることになったのは、スターリング・ブリッジの戦いの直前に、ウィリアム・ウォレスがその高みからイングランド王エドワード1世の軍勢を偵察したことに由来しています。 ◆スコットランドをイングランドからの独立に導いた2人 歴史的に見るとスコットランドは、外部から侵略してくるローマ帝国、バイキングそしてイングランドとの闘いに明け暮れてきた国である。 闘わなければ死か隷属という極限的で過酷な状況に絶えず置かれてきた。欧州ではどこの国にも似たような状況はあっただろうが、とりわけスコットランドにとって、ブリテン島で国境線を接するイングランドとの闘いは、建国以来つづくものであった。 外敵と闘い、独立するためには、まさに命をかけ闘わなければならない。その意味でスコットランドの歴史における最大のテーマ、ミッションは独立であった。生死をかけ民衆とともにイングランドと闘い歴史上はじめて独立を勝ち取ったのは、ウイリアム・ウォレス、ロバート・ザ・ブルースの二人であろう。13~14世紀のことである。 ウィリアム・ウォレス ウォレスは映画、Brave Heartの主人公としても世界的に有名 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 ウォレスの意志を継いで独立を果たしたロバート・ザ・ブルース 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 スターリングの国立ウォレス記念塔内にあるスコットランドの偉人像 Source: National Wallace Monument スコットランドの偉人の彫像の前の池田こみち 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 ◆観光地としてのモニュメント このモニュメントは広く一般に公開されています。塔の内部は歴史的な展示がなされており、ウィリアム・ウォレスが実際に用いていたと言われている長さ約1.5メートルの剣も展示されています。 塔の頂上からはスターリングの街や周囲のオチル丘陵、フォース川を見渡すことができますが、246段の狭い螺旋階段を登らねばなりません。 ◆ウォレスタワーの写真ギャラリー Logo Historic Scotland Source;English Wikimedia スコットランド、スターリングの近くのアビー・クレイグの丘。 ウォレス・モニュメントが頂上に見える。 Source:Wikimedia Commons Public Domain, Link ウォレス・ナショナル・モニュメント(ウォレス・モニュメント) Source:Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0, Link スターリング大学からモニュメントを望む Source:Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0, Link 「ウィリアム・ウォレス」の像 Source:Wikimedia Commons By English Wikipedia user Bothar, CC BY-SA 3.0, Link スコットランド、スターリングのウォレス・モニュメント(1890年~1900年頃の建造) 写真製版法による写真1枚:フォトクローム、カラー タイトルは図書館職員によって考案されたもの。 (出典:Flickr Commonsプロジェクト、2009年) Source:Wikimedia Commons No restrictions, Link Lower Taylorton の大きな納屋とウォレス・モニュメントが写っています。 Source:Wikimedia Commmos By Paul McIlroy, CC BY-SA 2.0, Link 「ウィリアム・ウォレス」につづきます スコットランド総目次へ* |