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早稲田大学(理工+政経)講義
「環境政策論」
原発事故とその影響E
青山貞一
掲載月日:2012年10月30日
 独立系メディア E−wave Tokyo

無断転載禁

<原発事故とその影響:前半の講義> @ A B C

 その後、今日の講義の本題となっています原発事故による環境及び人体への影響について以下の講義を行いました。

原発事故による環境及び人体への影響について

 @外部被曝 と 内部被曝について

 A確定的影響 と 確率的影響について

 
 出典:青山貞一

 B閾値(しきいち)の有無とその意味について

 
 出典:青山貞一

 
 出典:青山貞一

 C発ガン性(イニシエータ)と発ガン促進性(プロモータ)について

 D放射線被曝の長期的影響の推計方法と事例調査
  (福島大学、飯舘村など)、現地調査と積算線量推計について
  ・福島大学キャンパスにおける放射線外部被ばく積算量の推計
  ・福島県飯舘村における放射線外部被ばく積算量の推計
  ・東京都新宿における放射線外部被ばく積算量の推計


 
 出典:青山貞一、鷹取敦、環境総合研究所

 E健康への影響、海外の経験
  ・チェルノブイリ原発事故と子どもの白血病

  

 ・英国セラフィールド工場周辺の子どもの白血病(現地調査報告)
  セラフィールド工場がもたらす健康リスク(現地調査報告)

表 セラフィールド工場における年間処理量の推移

出典:旧動燃資料


図 セラフィールド工場から海洋への放射能排出量の推移
出典:BNFL
 
青山先生、皆さま

先週に引き続き本日も聴講させて頂きました斉藤真実です。

自分の学生時代を振り返っても、これほどまでに最先端の議論かつ一次情報が溢れる講義を受けたことはありません。

そしてこの一次情報がいかに大切かを改めて認識致しました。

たとえば以下の、NHKが偏った事実を提供した問題において。

> CNHKによる福島県内放射線量報道の重大問題
>  (川内村、大熊村、飯舘村、福島市)について


事実(データ)としては間違ってはいないでしょうが、その一部のみを提示することによって情報操作が行われていました。

私たちは通常、事実→分析→結論づけ(価値判断)という作業を行っていますが、基となる事実自体が偏向されている場合はその帰結も当然偏向されたものとなってしまいます。

情報操作による世論誘導についての講義を拝聴した時も思いましたが、基となる事実をきちんと検証することがいかに必要か肝に銘じました。

特筆すべきは、規制庁と環境総合研究所のシミュレーションモデルの比較でした。

ほとんどの学生にとっては馴染みがない分野であろうとは思いますが、沢山のシミュレーションモデル図の比較をして下さり、その違いがあまりにも一目瞭然なため、予備知識が無くともとてもわかりやすかったと思います。
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規制庁のシミュレーションに沸いている今こそ、学生たちだけでなく多くの人にこの「嘘・詐欺」とも言うべき実態をわかって頂きたいです。

講義終了後、かぶりつきで質問をしていた学生がいました。

教科書には載っていない、安穏と生きていたら到底知りえないような現場の最先端の現状を解説して下さった講義ですので、学生には有難みを知って欲しいと思いましたし、自らの血肉にしていってほしいと強く願いました。

以上簡単ではございますが本日のご報告とさせていただきます。

斉藤真実